市販の頂上決戦?!2大ブランドをガチ対決
市販を代表する2つのシャンプーブランド、と言っていいと思います。TSUBAKI(資生堂)とアジエンス(花王)といえば、知らない人は恐らくいないでしょう。
そんなシャンプーの代名詞たる2大ブランドを、直接ガチンコ対決させたらどうなるでしょう?!
みなさん、ぶっちゃけどっちが良いシャンプーなのか、知りたくはないでしょうか。
もちろんシャンプー解析ドットコムの比較となりますので、必ずしも良いという方を選ばなければならない、というわけではありません。あくまでも1つの目安として参考にしてみてください。
さて、2つのブランドのシャンプーを比較するのにあたって、似たようなタイプの商品を選んでみました。
どちらも同じしっとりタイプ。
TSUBAKI プレミアムモイストシャンプー と、 アジエンス しっとり保湿タイプ シャンプー で比較をしてみましょう。
1mlあたりの価格も約1.7円ほどでどちらも同じくらいです。成分的にもラウレス硫酸塩ベースでわりと似たタイプと言えますね。ただしかし、どちらがオススメかと言われたら、即答で決められます。
そのくらい、細部においてはハッキリと差がある2品といえるでしょう。
では、成分を比較して行きたいと思います。
全成分比較
水、ラウレス硫酸Na、コカミドプロピルベタイン、ジステアリン酸グリコール、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、(プロピルトリモニウムクロリドアクリルアミド/ジメチルアクリルアミド)コポリマー、ツバキ種子油、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa、スクワラン、ローヤルゼリーエキス、ダイズ種子エキス、ソルビトール、ラウリン酸PEG-2、硫酸Na、DPG、ラウリン酸、ジメチコノール、サリチル酸、クエン酸、EDTA-2Na、ラウリル硫酸Na、BG、トコフェロール、フェノキシエタノール、安息香酸Na、香料、黄5、黄4、
TSUBAKIプレミアムモイストシャンプー
水、ラウレス硫酸アンモニウム、エタノール、ジステアリン酸グリコール、ラウレス-16、ラウリルヒドロキシスルタイン、イソデシルグリセリルエーテル、リンゴ酸、ザクロエキス、ハチミツ、加水分解コンキオリン、コハク酸、アロエベラ葉エキス、ラノリン脂肪酸、ヒマワリ種子油、ラウレス硫酸Na、コカミドMEA、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ステアロキシプロピルジメチルアミン、ジメチコン、ビスセテアリルアモジメチコン、PPG-3カプリリルエーテル、PPG-17、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-52、ラウレス-4、ラウレス-23、BG、ステアリルアルコール、ベンジルアルコール、塩化Na、水酸化K、水酸化Na、安息香酸Na、メチルパラベン、カラメル、香料、
アジエンス しっとり保湿タイプ シャンプー
はい。ぱっと見では、ごちゃごちゃしてるけど何となく似てるくらいの印象でしょうか。
ラウレス硫酸塩ベースに、どちらもモイスト感をもたらす成分が脇を固める形になっていますね。そしてどちらも、可能であれば選ばないほうが良いかなぁ・・と思わせるだけのクオリティです。。
それはさておき、どちらもより悪い要素があります。TSUBAKIにはラウリル硫酸Na!アジエンスにはカチオン界面活性剤ステアロキシプロピルジメチルアミン!
これ、どっちもシャンプーには歓迎したくない要素ではありますが、どちらも配合量は多くはありません。それが救いです。できれば無いに越したことはないし、より安全な代替成分がいくらでもありますからね。そういう意味で致命傷にはなっていないものの、オススメ度を明らかに下げてしまっています。
アジエンスに関してはラウレス硫酸アンモニウムベースで、しかもラウレス硫酸Naも配合してますからね、ラウリル硫酸Naが添加されているTSUBAKIに負けず劣らず脱脂力は強力になっていると見受けられます。
どちらも、モイスト素材の重みに負けないようにラウリン酸PEG-2(TSUBAKI)やラウリルヒドロキシスルタイン(アジエンス)など起泡補助剤が追加されているのもわかります。オイルの重みに泡が負けないように、という感じです。
ざっくり特徴まとめ
大筋では2つのシャンプーの特徴はこんな感じとなっていますね。
- 洗浄剤の質はほぼ同等。TSUBAKIの方がややさっぱり感強め。
- ダメージ補修力はややTSUBAKIが上。アジエンスはオイルが豊富で全体に油分補給する感じ。
- モイストタイプだが泡立ちはどちらも優れる。起泡補助剤の質もどちらも良い。
- 純粋なしっとり感の強さはアジエンスの方が体感は上だと思われる。
- 重厚な保湿オイル&3級カチオン界面活性剤で仕上がりの体感はアジエンスがおそらく上。
ということで、こっちがオススメ。
これらを踏まえて、ずばり解析ドットコム的にはこっちがオススメです。
TSUBAKIです。
意外でしたか?同じ様な品質、特徴で、仕上がりの体感はアジエンスが上だし、かつTSUBAKIはラウリル硫酸Na入りですからね。普通に考えればアジエンスの方が良さそうです。カチオン界面活性剤入りとはいえ、3級カチオン界面活性剤ですから、アジエンスの方が問題が少なそうです。
しかし、1つ大きな違いがあります。
ジラウロイルグルタミン酸リシンNaの存在ですね。
このジェミニ型界面活性剤の存在のおかげで、実は洗浄剤のデメリットが大きく軽減されているのです。ペリセアと呼ばれるこの成分の働きで、ラウレス硫酸Naや、微量のラウリル硫酸Naの刺激性や洗浄力を抑えることができています。さらに、ペリセア独自のコンディショニング効果は髪だけでなく頭皮にも及び、髪内部に10秒で浸透して補修、頭皮の肌理を整え、ラメラ液晶を構成して肌バリア力を高めます。このような働きは、アジエンスの3級カチオン界面活性剤には期待できません。
さらに、プロピルトリモニウムクロリドアクリルアミド/ジメチルアクリルアミド)コポリマー。
この資生堂独自といえる成分も、単純な植物オイル勝負のアジエンスとは違いを作っています。
単純なオイルとの違いは、よりダメージでツヤを失った部分に集中して吸着する性質を持つということ。本来の髪のツヤを活かしつつ、ダメージレベルの高い毛先にかけて均一に補修して輝きを再構築していくイメージですね。
このあたりの違いが、両者の差になっているといえます。
アジエンスの隠れた弱点
アジエンスには3級カチオン界面活性剤や各種オイルのほか、アミノ変性シリコーン、シリコーンなども含まれ、実は使えば使うほど髪や頭皮に残留物が蓄積する可能性があります。これはビルドアップと呼ばれ、次第に感触やツヤ感が悪くなる原因と言われます。
アミノ変性シリコーンも、アニオン×カチオンによる錯体生成も、わずかずつとはいえ髪にこびりつき洗い落ちにくいものが蓄積しやすい状況を作ります。
この部分でも、TSUBAKIの方が余分な蓄積の心配がない分、品質が高いと思いますね。
確かに、単純にモイスト感だけで言ったらアジエンスの方が上となるでしょう。しかし、シャンプーとしてのクオリティはTSUBAKIの方が上です。これは、使い続けるほどにわかってくる(影響してくる)差といえますので、1回使っただけでは納得できない方もいるかと思いますが、実は深堀りするとそのような差が見えてくるのです。
まとめ
2つのシャンプーは本当によく似ています。
兄弟と言ってもいいくらい、同じような顔をしています。
しかし、脇役となる添加成分の部分でちょっとした差が見られました。長いスパンで使っていくとなると、この小さな差が頭皮と髪に影響してきます。
アジエンスも決して悪いとは言えませんし、高感度は高いでしょう。ただ、よりリスクが多いのがアジエンスであり、より質の高さを積み上げられるのがTSUBAKIだったのです。
長い目で見ると、理想のモイスト感を維持できるのはTSUBAKI プレミアムモイストシャンプーだと言えます。
- TSUBAKIは添加成分のクオリティが高い。
- アジエンスも感触は悪くないが、長い目で見るとTSUBAKIの方が頭皮にも髪にも良い。
- ダメージ補修能力ではTSUBAKI。
- しっとり感ではアジエンス。
- TSUBAKIはラウレス硫酸系+ペリセア+カチオン性ツヤ成分。
- アジエンスはラウレス硫酸系+3級カチオン界面活性剤+シリコン。
- この部分の違いがもっとも大きい。
- 総合力ではTSUBAKIの方が一枚上。