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卵白が白くなるとダメシャンプーなのか?検証。


こちらのブログにて、
・「卵白が白く濁るのはタンパク変性を起こす危険なシャンプー」
・「卵白が濁らない、透明なままなのは安全なシャンプー」
といった話が実験の様子とともに紹介され、真に受けてしまった人も少なくないようです。

そのブログを見た 瞬間に思ったのは、

いいね!じゃないよ!

なんで卵が白く濁ったらダメシャンプー決定なのさ、と思ったわけです。

そこで、このトンチンカンなブログの反証実験をしてみましょう

化学をかじった人にとってはあまりにバカらしくて、反論する気も起きない様子なので、
当サイトで反証実験をした上で、「白く濁るのは悪いシャンプーなのか」を検証したいと思います。


全く同じ条件でやってみましょう。卵白と、実験用に揃えたシャンプーを混ぜて確かめてみます。


試験管に卵白を注ぎ入れます。



このような順番でミックスさせてみましょう。

左から、
・セグレタ シャンプーふっくら仕上げ
・メリット
・メリット ピュアン
・ラックス ルミニーク
・ミルボン ディーセスノイ ドゥーエ シルキーリュクス シャンプー
・アロマキフィ モイスト&クリア ハーバルミントシャンプー


↑ セグレタから、流し込んでいきます。
セグレタは澄んだ液状ですが、少し紫っぽく着色してあるようです。


↑ メリット。あのブログでも実験で使ってましたね。

卵白に、これだけパール状の液体を注いだらどうなるか、小学生でもわかりそうなものですが・・。



↑ こちらは同じメリットでも「メリット ピュアン」。液体は透明です。


↑ こちらはラックス。ラックスと言っても、ラックス ルミニークです。
こちらも透明な液状ですね。
昨今のシャンプーはパール化剤を入れず、透明な処方にしているのが大半です。
旧メリットなど歴史ある大御所シャンプーは、未だにパール状の液が多いですね。



↑ こちらはミルボン ディーセスノイ ドゥーエ シルキーリュクス シャンプー。
今回注目の製品の1つですが、ラウレス硫酸Na、オレフィン(C14-16)スルホン酸Naといったいかにも白く濁りそうな強力洗浄剤がベースのシャンプーです。
あのブログの理論が正しければ、このシャンプーはさぞかし白く濁るのでしょうね。


↑ ついでに良いシャンプーの実験用として、GAIA NP「アロマキフィ ハーバルミントシャンプー」も登場。
ベビーシャンプー並にやさしい洗浄剤ですから、さぞかし透明に仕上がりそうです。


混ぜる前。



混ぜます。



棒で念入りに混ぜ、試験管をひっくり返しもして念には念を入れて混ぜます。



すべて混ぜ終わりました。



一番右(アロマキフィ)以外は評価の低い、あのブログに言わせれば白く濁るであろうシャンプーです。


拡大図。


粘り気の多いシャンプーは、よりたくさん気泡ができて、上部がビールのように泡立っています。
「濁り」を判断するのは、泡の下の部分になりますね。


わかりやすく照明の前で撮ってみましょう。


おさらいですが、左から、
・セグレタ シャンプーふっくら仕上げ
・メリット
・メリット ピュアン
・ラックス ルミニーク アンストレスシャンプー
・ミルボン ディーセスノイ ドゥーエ シルキーリュクス シャンプー
・アロマキフィ モイスト&クリア ハーバルミントシャンプー

濁り順では、メリット > メリットピュアン > ラックス > アロマキフィ > セグレタ > ディーセスノイ。

さて、次の写真をよく見てください。


興味深いことに、この中で最もマイルドなアロマキフィシャンプーより、ラウレス硫酸Naベースのディーセスノイドゥーエシャンプーのほうが透明!

あのブログの論理なら、ラウレス硫酸Naやオレフィン(C14-16)スルホン酸Naベースのこのシャンプーは真っ先に白く濁るはずだが・・



さらに、次はセグレタシャンプーふっくら仕上げ。


↑ このシャンプーはラウレス硫酸アンモニウムベース。あのブログで白濁したシャンプーと全く同じ素材です。
それがどうでしょう。透き通っています。



さらに、同じメリットブランドで、配合成分も非常に似通ったメリットと、メリットピュアンのにごり方が随分と違うようです。

ラックス ルミニークはラウレス硫酸Naベースながら、意外にも透明感を残していますね。

ざっと見て、白く濁るほどダメシャンプーと言えるのでしょうか。

疑わしくなってきました。



それでは最後に、最もわかりやすい比較をしましょう。


同じく、卵白を試験管に投入します。

次に調べるシャンプーは、「ママバターシャンプー」です。



ご覧のとおり、文句なしにマイルドでソフトなシャンプーです。
ほぼ、アミノ酸型と言っていい処方ですね。

そしてもう1つは・・





・・・・冗談ではありません。。

余計なものなし!強烈な洗浄力だけが特徴の食器用洗剤です!

主成分アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム!つまりラウリル硫酸Naです。
こんなもので肌や髪を洗ったらどうなるか、、ダメージはメリットやパンテーンの比ではありません。

油汚れを遠慮なく一掃すれば良い食器洗いだからこそ許される超ハードな洗浄力です。


卵の白身など、一溜まりもないでしょう・・。


さてさて、早速卵の白身に投入してみましょう!まずはママバターシャンプーから・・

非常にソフトなシャンプーと、絶対にお断りレベルの食器用洗剤の直接対決です!!




食器用洗剤JOYの青々しさが不気味です。


混ぜます。


↑ 混ぜ終わりました!!

あれ?



今日比較した中で最もソフトなシャンプーの1つといえる「ママバターシャンプー」が、トップクラスに白濁しました!

そして、最強に悪影響あるであろう食器用洗剤JOYが、なんと透明に澄み切っているではないですか!!!


少し着色料で青くはなっているものの、明らかに透き通っています。。



なんだ、ラウリル硫酸Naでも白く濁らないじゃないか!



話が違う。
明らかに、あのブログで不安を煽っていた洗浄剤が悪い=卵白が白く濁る説は間違い


その理由は、実はシンプル。

ママバターシャンプーにはジステリアン酸グリコールというパール化剤が入っています。

パール化剤というのは、その名の通り白くパール(真珠)のような光沢を与えるために配合される成分です。

あのブログで白く濁っていたシャンプー全てにこのジステリアン酸グリコールが配合されていたことを考えても、

あんな白い液体混ぜたら白くなるに決まってるじゃん。


という話でした。


洗浄剤の良し悪しと、卵白の濁りは関係なし。

ディーセスやセグレタの透明度や、何と言ってもJOYの透き通り具合を見ると一目瞭然でしょう。

メリットやパンテーンが良いシャンプーだとは言えないが、
間違った方法で、人体に害がある製品だと広く誤認させることには強く反対します。


つづき:卵白のタンパク変性とはこのことだ!
シャンプー解析ドットコム


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