アプルセルトリートメント プレミアム（2019）の解析結果

普通ならシリコンを使うところを、人工皮膚素材キトサンで。

アプルセルのコーティングは一味違うんです。

アスタキサンチンの抗酸化力がすごいとか、ハトムギ、ザクロ、ポリグルタミン酸の美容効果がすごいとか色々な持ち味があるんですが、何より先に訴えたいのがこのキトサンが濃厚という特徴です。

普通ならジメチコン、で済ませそうな部分を、人工皮膚素材であるキトサンで代替しているんですね。文字通りとても自然でしなやかな被膜を形成し、ダメージ部に吸着しやすく、抗菌作用もある素材ですから、髪に美容効果を与えているという表現を使っても良いと思えるほどです。

このキトサンが前作よりも濃厚に配合されているという点を、ことさら強調させていただきたいです。このような処方をさらっとやってしまうメーカーって、他にほとんどありません。

さほど重視すべきでないが、美容効果もすごいことになっている

キトサンを含めさまざまな美容成分が配合されているのも凄い、このアプルセルトリートメントですが、ベースに4級カチオン界面活性剤が含まれるため頭皮に直接塗って放置すべきではありません。もしそのような状態を作ってしまうと、4級カチオン界面活性剤のタンパク変性作用で肌荒れの可能性が高まります。

よって、頭皮に美容効果を与えそうな成分（例えばヘマトコッカスプルビアリスエキス、ザクロ種子エキス、ポリ-γ-グルタミン酸Na、加水分解スサビノリ、褐藻エキス、セラミド2、加水分解ハトムギ種子エキス、グルコシルルチンなど）は直接的には活躍しづらいであろうな、という印象はあります。ただ、ヘアトリートメントにこれだけ豪勢な美容成分が配合されている、というのは驚くべきことですが。

キトサンヘアマスクと捉えるべし

このトリートメントは前述したように、不完全な部分もないとはいえない処方です。ただ、キトサンが濃厚なヘアマスクという特徴だけを見ても使う価値は十二分にあるわけです。

キトサンとリピジュア、オリーブオイル、ポリグルタミン酸にセラミド２、クオタニウム-33にココイルアルギニンエチルPCAなど、実は地味に優れた保湿効果とツヤ感を実現できる優秀なヘアマスクとして機能します。

このキトサン中心の髪にまとまりを与えるような効果は多くの方に質の高い満足感を与えることができるでしょう。

異彩を放っているのはボトル・デザインだけではない。優れたヘアマスクです。