| 成分名 | セリル硫酸Na |
| 慣用名・別名 | セチル硫酸ナトリウム |
| INCI名 | Sodium Cetyl Sulfate |
| 化学式 | C16H33NaO4S |
| 分子量 | 348.48 Da |
| 由来 | 半合成 |
| 推奨配合濃度 | 1〜10% |
| 適正pH域 | 3〜9 |
| EWGスコア | 6/10 |
| EU規制 | Annex III制限あり |
| 日本規制 | 化粧品成分基準収載 規制なし |
| カテゴリ | アニオン界面活性剤 |
セリル硫酸Na(Sodium Cetyl Sulfate)は、セチルアルコール(炭素数16のC16脂肪族アルコール)を硫酸化してナトリウム塩としたアニオン界面活性剤(アルキル硫酸エステル塩)である。同族のラウリル硫酸Na(C12)と比較すると炭素鎖が長い分、臨界ミセル濃度(CMC)が低く、少量でも界面活性作用を示す。泡立ちは細かく密で安定しているが、洗浄力・脱脂力は依然として強い。
作用機序はラウリル硫酸Naと同様で、アニオン性の親水基が水に、長鎖アルキル基が皮脂・汚れに吸着してミセルを形成し、洗い流す。しかしタンパク質変性作用があり、皮膚バリアを形成するケラチンや細胞間脂質への影響が懸念される。炭素鎖がC12より長い分、皮膚への残留性・経皮刺激リスクは若干低いとも言われるが、根本的な安全上の懸念はラウリル硫酸Naと共通する。
日常のたとえを使えば、「強力な食器用洗剤で素手を洗い続ける」に近い作用を頭皮や肌に与え続けるイメージ。安価で処方に組み込みやすいため、業務用や廉価なヘアケア製品に使用されることがある。一方、近年のサルフェートフリー(硫酸系フリー)トレンドにより、より低刺激なアミノ酸系・ベタイン系界面活性剤への置き換えが進んでいる。
EUでは化粧品規制のAnnex IIIに相当する形で一部条件付き使用の検討がなされており、環境への生分解性も十分ではないため、総合的な評価は低め。保湿成分やセラミドとの併用でバリア機能の補完を試みる処方設計もあるが、根本的な刺激性を打ち消すには至らない。