| 成分名 | ケーソンCG |
| 慣用名・別名 | Kathon CG, イソチアゾリノンミックス, CMIT/MIT |
| INCI名 | METHYLCHLOROISOTHIAZOLINONE (and) METHYLISOTHIAZOLINONE |
| 化学式 | C4H4ClNOS (CMIT) / C4H5NOS (MIT) |
| 由来 | 合成 |
| 推奨配合濃度 | 0.0015〜0.05% |
| 適正pH域 | 3.5〜6.5 |
| EWGスコア | 8/10 |
| EU規制 | Annex III制限あり |
| 日本規制 | 化粧品成分基準収載 化粧品ネガティブリスト |
| カテゴリ | 成分 |
ケーソンCG(Kathon CG)は、メチルクロロイソチアゾリノン(CMIT)とメチルイソチアゾリノン(MIT)を3:1の比率で配合した、イソチアゾリン系防腐剤の代表格である。防腐効果は極めて強力で、細菌・真菌・酵母を含む広域スペクトルに対して有効。その作用機序は、微生物の細胞膜を直接破壊するとともに、細胞内の酵素やタンパク質に含まれるチオール(-SH)基に共有結合して不活化するという二重の攻撃にある。そのため、極めて低濃度(数ppmレベル)でも効果を発揮できる点が化粧品・工業製品の双方で重宝された理由である。
しかしその強力な反応性こそが、皮膚感作のリスクの根源でもある。チオール基への共有結合は、皮膚タンパク質とも起こり得るため、ハプテンとして免疫系を刺激し、アレルギー性接触皮膚炎を引き起こす。日本皮膚科学会のパッチテスト調査では、2011年以降に陽性率が2〜2.7%まで上昇しており、特に美容師など日常的に暴露される職業で感作リスクが高い。シャンプー・ボディソープ・化粧品・冷感タオル・印刷洗浄剤など、接触機会は非常に幅広い。
規制面では、EUが2015年に洗い流さない(リーブオン)製品への配合を実質禁止しており、洗い流す(リンスオフ)製品においても0.0015%(15ppm)以下の上限が設けられている。日本では旧指定成分には含まれないものの、消費者への情報開示と代替防腐剤への切り替えが業界内で進んでいる。類似成分であるMIT単独のものや、フェノキシエタノール・安息香酸ナトリウムなどへの置き換えが一般的な対策となっている。
環境面でも課題があり、水生生物に対する毒性が報告されており、排水を通じた生態系への影響が懸念されている。防腐効果の高さと安全性のトレードオフが如実に表れた成分であり、配合製品を選ぶ際には成分表示の確認が推奨される。
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