| 成分名 | ミリスチン酸Na |
| 慣用名・別名 | ミリスチン酸ナトリウム |
| INCI名 | Sodium Myristate |
| 化学式 | C14H27O2Na |
| 分子量 | 250.36 Da |
| 由来 | 植物性 |
| 推奨配合濃度 | 2〜5% |
| 適正pH域 | 8.5〜11 |
| EWGスコア | 3/10 |
| コメドジェニック度 | 3/5 |
| EU規制 | 規制なし |
| 日本規制 | 化粧品成分基準収載 |
| カテゴリ | アニオン界面活性剤 |
ミリスチン酸Na(Sodium Myristate)は、炭素数14の飽和脂肪酸であるミリスチン酸と水酸化ナトリウムを中和して得られるナトリウム石けん(アニオン界面活性剤)です。パーム核油やヤシ油を原料とする植物由来成分であり、歴史的に固形石鹸の主成分として長く使用されてきた実績を持ちます。
洗浄メカニズムは典型的な石けんのミセル形成によるもので、皮脂・汚れを効率よく乳化・除去します。炭素数14という鎖長は石けん類のなかでも泡立ちと洗浄性のバランスが良いとされますが、一般的な合成界面活性剤と比較すると中低程度の洗浄力にとどまります。
最大の課題はアルカリ性の強さです。石けんは水溶液中でpH9〜10程度になるため、皮膚の弱酸性バリアを崩しやすく、継続使用で乾燥・肌荒れ・頭皮ダメージを招くリスクがあります。また硬水環境では金属石けん(スカム)を生成し、洗浄効率が低下するとともに肌に残留しやすい欠点があります。コメドジェニック性も懸念されており、毛穴の詰まりを助長する可能性があります。
乳化補助成分としてもファンデーションやクリームに用いられることがありますが、現代の化粧品処方ではより低刺激な合成界面活性剤に置き換えられつつあり、配合価値・素材の先進性という観点では低評価です。環境面では生分解性が高い点がメリットである一方、製造過程のアルカリ廃液処理など負荷も存在します。肌の弱い方・アトピー傾向・乾燥肌の方は特に注意が必要な成分です。