| 成分名 | パルミチン酸Na |
| 医薬部外品名 | パルミチン酸ナトリウム |
| 慣用名・別名 | パルミチン酸Na |
| INCI名 | Sodium Palmitate |
| 化学式 | C16H31O2Na |
| 分子量 | 278.21 Da |
| 由来 | 植物性または動物性 |
| 推奨配合濃度 | 3〜15% |
| 適正pH域 | 8.5〜10.5 |
| EWGスコア | 5/10 |
| コメドジェニック度 | 1/5 |
| EU規制 | 規制なし |
| 日本規制 | 化粧品成分基準収載 |
| カテゴリ | アニオン界面活性剤 |
パルミチン酸Na(Sodium Palmitate)は、炭素数16の飽和脂肪酸であるパルミチン酸とナトリウムイオンが結合した陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)で、いわゆる固形石鹸(ナトリウムセッケン)の主要構成成分のひとつ。パーム油、牛脂、ラードなどの天然油脂を水酸化ナトリウムでケン化・中和することによって得られ、人類が5,000年以上活用してきた古典的な洗浄剤成分である。
洗浄メカニズムは、分子内に疎水基(長鎖アルキル鎖)と親水基(カルボン酸ナトリウム)を持ち、皮脂や汚れをミセル構造で包み込んで水で洗い流す典型的な界面活性作用による。固形石鹸として硬度・泡立ちの安定性に寄与するが、単体では泡立ちが弱めであり、カリウムセッケン(パルミチン酸K)等と混合されることが多い。
安全性の観点では、高アルカリ性(pH9〜11程度)を示すため、皮膚の弱酸性の均衡を乱し、使用後に乾燥・刺激感・バリア機能低下を招きやすい。特に敏感肌・乾燥肌では注意が必要。また、硬水中ではカルシウムや金属イオンと反応して不溶性の「石鹸カス」を生成し、使用感を損なう場合がある。コメドジェニシティについても一部の指標で中程度の評価を受けている。
環境面では生分解性は比較的良好だが、パーム油由来の場合には熱帯林破壊・生物多様性への影響が懸念される。現代の洗浄剤成分として見た場合、より低刺激で安定性の高い合成界面活性剤に置き換えが進んでいる分野も多く、配合目的・処方全体のpH管理が重要な成分といえる。