| 成分名 | メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール |
| 慣用名・別名 | ビスオクトリゾール;チノソーブM |
| INCI名 | Methylene Bis-Benzotriazolyl Tetramethylbutylphenol |
| 化学式 | C41H50N6O2 |
| 分子量 | 480.68 Da |
| 由来 | 合成 |
| 推奨配合濃度 | 2〜10% |
| 適正pH域 | 3〜8 |
| EWGスコア | 3/10 |
| コメドジェニック度 | 0/5 |
| EU規制 | 規制なし |
| 日本規制 | 化粧品成分基準収載 |
| カテゴリ | 成分 |
メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール(慣用名:ビスオクトリゾール、チノソーブM)は、現代の日焼け止め処方を支える高機能な広域スペクトル紫外線防御剤である。化学式C₄₁H₅₀N₆O₂で表される複素環式化合物で、分子内のベンゾトリアゾール骨格がUVA(極大360nm)とUVB(極大305nm)の両波長を同時に捕捉し、分子振動による熱エネルギーへの変換を通じて皮膚への紫外線ダメージを防止する。この「二重の吸収波長」を持つ点が従来の単一域型吸収剤と大きく異なり、日焼け止め処方でのSPF・PA値向上に大きく貢献する。
最大の技術的優位性は卓越した光安定性にある。多くの有機系紫外線吸収剤が紫外線照射により分子構造が変化・劣化するのに対し、本成分はテトラメチルブチル基による立体的保護とメチレンビス構造による分子の剛直性が相乗して、長時間の紫外線暴露後も吸収能力を維持する。これにより、他の光不安定な紫外線吸収剤(例:アボベンゾン)と併用した場合に光安定化剤としての役割も担い、処方全体の耐光性を向上させるシナジー効果が知られている。
安全性においては、難溶性・低皮膚浸透性という物性が重要な安全マージンとなる。皮膚への吸収が極めて限定的なため全身曝露リスクが低く、日本の化粧品基準ではポジティブリスト成分として「洗い流すもの・洗い流さないもの」(粘膜使用不可)それぞれに最大10.0g/100gまでの配合が認められている。EWGスコアは比較的低リスク帯に位置する。一方、難溶性ゆえの処方上の課題として白浮き・塗布時の重さが挙げられ、現代の製剤技術ではナノ粒子化・特殊分散技術によりこれらの使用感を改善する取り組みが進む。環境負荷については生分解性が低い点が懸念材料ではあるものの、内分泌かく乱性やサンゴ礁への毒性リスクは他の有機系フィルターと比較して低いとされる。紫外線由来の光老化・色素沈着予防という観点から、抗老化・美白ケア製品とのシナジーも期待される成分である。
3件の商品に配合されています(総合点順・上位50件)