| 成分名 | トランス-3,4-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノン |
| 医薬部外品名 | t-フラバノン |
| 慣用名・別名 | t-フラバノン |
| INCI名 | Trans-3,4'-Dimethyl-3-Hydroxyflavanone |
| 化学式 | C17H16O4 |
| 由来 | 半合成 |
| 推奨配合濃度 | 0.5〜2% |
| EU規制 | 規制なし |
| 日本規制 | 医薬部外品承認成分 化粧品成分基準収載 |
| カテゴリ | 成分 |
トランス-3,4'-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノン(医薬部外品名:t-フラバノン)は、花王が西洋オトギリソウ(セイヨウオトギリソウ)に含まれるフラボノイド系化合物「アスチルビン」を出発点として合成したフラバノン骨格を持つ合成誘導体です。2002年に厚生労働省に育毛有効成分として承認された、日本発の医薬部外品育毛成分の一つです。
最大の作用機序はTGF-β(Transforming Growth Factor-β)阻害にあります。男性型・女性型脱毛症では、テストステロンが5α-リダクターゼによりDHT(ジヒドロテストステロン)へ変換され、毛乳頭においてTGF-βやDKK-1などの脱毛因子産生を亢進することで退行期への移行を早めます。t-フラバノンはこのTGF-βシグナルを選択的に阻害し、毛母細胞の細胞死誘導を抑制することで成長期の延長と毛包の維持を促進します。この作用機序はミノキシジル(VEGF産生促進・血流改善)やフィナステリド・デュタステリド(5α-リダクターゼ阻害)とは根本的に異なるため、これら医薬品との併用による相乗効果が期待されます。
『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版』における推奨度はC1(行っても良い)と控えめながら、花王の「サクセス」「セグレタ」など実績ある育毛ブランドに採用されています。抗酸化・抗炎症作用により頭皮環境の改善にも貢献し、育毛と頭皮ケアを同時に担える点が特長です。
製剤面では脂溶性が高く水溶性が低いという特性があり、頭皮への浸透性は比較的良好ですが、均一な可溶化には処方技術の工夫が必要です。現在承認されている医薬部外品育毛有効成分(サイトプリン、ペンタデカン、アデノシンなど)の中でも、TGF-β経路に特化した独自のアプローチを持つ点で、特に予防的育毛や複合的ケアにおいて価値の高い成分と評価されています。
2件の商品に配合されています(総合点順・上位50件)