| 成分名 | ヒト脂肪細胞順化培液養エキス |
| 慣用名・別名 | ヒト脂肪由来幹細胞順化培養液エキス |
| INCI名 | Human Adipose Derived Stem Cell Conditioned Media Extract |
| 化学式 | 成長因子・サイトカイン・エクソソーム・細胞外小胞等の複合混合物 |
| 由来 | 動物性,発酵 |
| 推奨配合濃度 | 1〜5% |
| EU規制 | 規制なし |
| 日本規制 | 規制なし |
| カテゴリ | 植物由来成分 |
ヒト脂肪細胞順化培養液エキス(Human Adipose Derived Stem Cell Conditioned Media Extract)は、ヒト皮下脂肪組織から分離・培養した間葉系幹細胞が培養過程で培地中に分泌する多様な生理活性物質の複合体です。「セクレトーム(分泌物の総体)」とも呼ばれ、再生医療技術を化粧品領域に応用した最先端の成分として近年急速に注目を集めています。
培養上清には成長因子(EGF・PDGF・VEGF・bFGF等)、サイトカイン、エクソソーム(細胞外小胞)、miRNA、タンパク質など数百種類にのぼる生理活性物質が含まれています。これらは互いに協調して作用し、真皮の線維芽細胞を刺激してコラーゲン・エラスチンの新生を促進するとともに、ヒアルロン酸産生を高めてハリ・弾力・深部保湿を改善します。また特定のサイトカインがメラノサイト活性を調節してメラニン生成を抑制することで、美白・シミ改善効果も期待されます。
植物エキスや合成成分と比較した際の最大の特長はヒト由来ゆえの生体適合性の高さです。成長因子が持つ「リガンド」が皮膚細胞上の「レセプター」に精密に結合するため、細胞賦活のシグナル伝達効率が高いとされています。さらにエクソソームは脂質二重膜構造をもつナノ粒子であることから、角質層への浸透性においても優位性を持ちます。リポソーム化技術を組み合わせた処方では浸透力がさらに向上します。
一方で、ヒト由来素材特有の課題もあります。ドナー間のロットばらつきが生じやすく、品質の均一性・再現性の確保が難しい点が指摘されています。先進的メーカーでは独自の浄化・高濃度化技術により規格化を試みており、HBV・HCV・HIV等のウイルス否定試験を含む厳格な安全性評価が実施されています。倫理的観点からドナーの同意取得や管理体制も重要な要件となります。効果は単回使用よりも継続使用により真皮レベルでの改善が蓄積するタイプであり、美容液・化粧水・シートマスクなど高機能エイジングケア製品に広く活用されています。