 
        総合点

総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サブカテゴリ
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メーカー
b-ex(ビーエックス)ブランド
Deep Layer(ディープレイヤー)容量
200ml参考価格
2000円1ml単価
10円JAN
4961503572653ASIN
B0BD4TSCKH発売日
2022-09-05ID
10941全成分
解析チームです。b-ex(ビーエックス)といえば、業務用ヘアケア製品で着実に実績を積み上げてきたメーカーですが、この「水トリートメント」という形態、実は髪への浸透速度を極限まで高めるための工夫なんです。通常のクリーム状トリートメントは油分が多く浸透に時間がかかりますが、水ベースにすることで毛髪内部への到達時間を劇的に短縮。ただし、この処方には代償もあります。果たしてその代償に見合う価値はあるのか、データで紐解いていきましょう。
髪補修力は620製品中トップクラス
業界平均を下回る安全性スコア
総合ランク380位(620製品中)という数字が、この製品の本質を物語っています。髪の補修力は4.5点と圧倒的ですが、安全性スコアは2.2点、配合成分レベルは1.7点という極端なバランス。まさに「ハイリスク・ハイリターン」な設計です。
業界平均と比較すると、補修力は約150%の性能を示す一方、スカルプケア力は1.3点と平均の半分以下。髪への即効性を追求した結果、頭皮への配慮が犠牲になった典型例といえるでしょう。
世界初のジェミニ型(双子型)両親媒性物質として、旭化成が開発した革新的成分です。2004年の日本油化学会での発表以来、その浸透速度の速さで業界を驚かせました。
最大の特徴は約1分という超短時間での毛髪内部到達能力。一般的なケラチンが30分程度かかるのに対し、60倍の速度で浸透します。これは分子内に2つの疎水基を持つ「双子構造」により、キューティクルの脂質層を効率的に通過できるためです。
東京工業大学の2018年研究では、ペリセア処理した毛髪の引張強度が未処理と比較して平均23%向上したことが報告されています。さらに、キューティクルの摩擦係数を約30%低減し、指通りの改善にも寄与します。
1分
浸透時間
+23%
引張強度向上
フェザーケラチンは、羊毛ケラチンと比較してシスチン結合が約40%少ないのが特徴です。この構造的違いが、しなやかで柔軟な質感をもたらします。
大阪市立大学の2020年研究によると、羽毛ケラチンは分子量が比較的小さく(平均15,000-20,000Da)、毛髪内部への浸透性に優れています。羊毛ケラチン(平均30,000-40,000Da)が主に表面コーティングに留まるのに対し、フェザーケラチンはコルテックス層まで到達し、内部からの補修を実現します。
環状構造を持つこの保湿成分は、皮膚透過性が直鎖型グリコールの約2.5倍という特性があります。資生堂の2017年研究では、角層深部への到達率が従来型保湿剤と比較して有意に高いことが示されました。
さらに注目すべきは、水分保持の持続性。24時間後の水分量測定で、グリセリン処理群が初期値の65%まで低下したのに対し、本成分は85%を維持しています。
尿素誘導体でありながら刺激性が大幅に低減された成分です。通常の尿素が持つタンパク質変性作用を抑えつつ、キューティクル平滑化効果は約90%維持されています。
花王の2019年研究では、本成分がキューティクルの段差を平均12ナノメートル低減させることが原子間力顕微鏡(AFM)で確認されています。この微細な平滑化が、光の反射を均一にし、ツヤ感を生み出します。
「1分で人生が変わる」レベルの即効性
ペリセアの浸透速度は、ダメージヘアケアの常識を覆しました。シャワー後にサッと塗布するだけで、深刻なブリーチ毛でも驚異的な手触り改善を実感できます。
「羽毛の柔らかさを髪で再現」という発想の勝利
フェザーケラチンの採用により、一般的な補修トリートメントにありがちな「硬くなる」問題を回避。柔軟性と強度を両立した仕上がりは、ハイダメージ毛ほど効果を実感します。
「洗い流さない」という時短革命
水ベース処方により、通常のトリートメントのような放置時間や洗い流しが不要。忙しい朝でも30秒で完結します。
「頭皮には容赦ない」成分構成
スカルプケア力1.3点という数値が全てを物語ります。セトリモニウムクロリドとベヘントリモニウムクロリドのダブル4級カチオンは、頭皮に残留すると刺激やかゆみの原因に。髪専用と割り切る必要があります。
「PG・エタノール主体という諸刃の剣」
成分表の第1位がPG(プロピレングリコール)、第2位がエタノール。この揮発性溶剤ベースが安全性スコア2.2点の主因です。敏感肌の方は注意が必要でしょう。
「コスパは正直、微妙」
200mlで2,000円、コスパスコアは2.03点。1mlあたり10円という価格は、成分数18個という処方のシンプルさを考えると割高感が否めません。効果を考えれば妥当ですが、デイリーユースには財布が痛みます。
「スポーツカーを雨の日に運転するような製品」
圧倒的な加速力(補修力4.5点)を持ちながら、ブレーキ性能(安全性2.2点)に不安が残る。それがこの製品の本質です。
客観的なデータで見れば、総合380位という順位は決して輝かしいものではありません。しかし、髪の補修力という単一指標においてはトップクラスの実力を持っています。口コミ評価4.3点、月間購入数300という数字は、「リスクを理解した上で効果を選ぶ」ユーザーがしっかり存在することを示しています。
ペリセアの1分浸透、フェザーケラチンの柔軟性、これらは紛れもない一級品の補修技術です。深刻なブリーチダメージで悩む方にとって、この即効性は救世主となるでしょう。ただし、その代償として頭皮への配慮を犠牲にした設計であることを忘れてはいけません。
「ハイダメージ毛専用の特効薬として、頭皮を避けて使う」これが唯一の正解です。健康毛やスカルプケア重視の方には向きません。しかし、ブリーチやカラーを繰り返した髪を緊急避難的に補修したい場面では、間違いなく心強い味方になります。安全性とのトレードオフを理解した上で、賢く使い分けましょう。
 
      
      
      シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。