解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サブカテゴリ
メーカー
有限会社 タナベブランド名
神結(カミユイ)容量
300ml参考価格
2970円1mlあたり
9.9円JANコード
4573451510207ASIN
B0C2CJ3LKF発売日
20230413KaisekiID
9072全成分
解析チームです。今回は有限会社タナベから発売されている「神結 葛トリートメント」を徹底解剖します。この製品、なんと葛エキスを配合しているという触れ込みですが、実際のところどうなのか?気になる配合成分や効果をデータと共に検証していきましょう。
まずは基本スタッツから。当社解析ドットコムでの総合ランクは2588製品中2329位、総合評価は5点満点中1.79点という結果に。特に成分配合レベル(0.8点)と安全性(2点)の低さが目立ちます。業界平均と比較すると、配合成分数21個は平均的ですが、その質に課題があるようです。
特筆すべきはスカルプケア性能の低さ(1.1点)。葛エキスが配合されているものの、4級カチオン界面活性剤(ステアルトリモニウムクロリド)の影響下ではその効果が十分に発揮されていない可能性が。保湿力も2.4点と平均以下で、2970円という価格帯を考えるとコスパ(1.67点)にも疑問が残ります。
この製品で唯一注目すべき成分はラウリン酸ポリグリセリル-10。親水性乳化剤として働き、アクネ菌の殺菌にも役立つとされる成分です。研究データによると、この成分は他の界面活性剤と比べて皮膚刺激性が低い(P<0.05)という特徴があります。
葛エキス自体は抗酸化作用や保湿効果が期待できる成分ですが、配合量や他の成分との相互作用を考慮すると、この製品では十分な効果が得られない可能性が高いです。特に4級アンモニウム塩との組み合わせは、葛エキスの有効性を減弱させる可能性が指摘されています。
メリットとして挙げられるのは、ラウリン酸ポリグリセリル-10の配合による低刺激性設計。また使用感(3.4点)は比較的良好で、無香料という点も好まれる場合があります。
しかしデメリットが目立ちます。まず配合成分の質とバランスに問題があり、特にステアルトリモニウムクロリド(4級カチオン界面活性剤)の配合は現代のヘアケアトレンドから外れています。2019年の研究では、この成分が角層バリア機能を損なう可能性が示唆されています(J Dermatol Sci. 2019)。
競合製品と比較すると、同じ価格帯の製品ではセラミドや天然由来成分をより効果的に配合しているものが多く、この製品の独自性や優位性を見出すのが難しい状況です。
正直なところ、このトリートメントには残念な点が多いです。葛エキスというキャッチーな成分を前面に出していますが、実際の配合バランスや効果には疑問符がつきます。2970円という価格を考えると、他にもっと良い選択肢があると言わざるを得ません。
もしあなたが求めるのが「特別なケア」なら、この製品は期待に応えられない可能性が高いです。ただし、無香料でシンプルなトリートメントを求めている方には、選択肢の一つになるかもしれません。
余談ですが、葛エキスは日本古来の薬草として知られ、実際に抗酸化作用があることは複数の研究で確認されています。しかし化粧品配合においては、その抽出方法や配合量、他の成分との相互作用が極めて重要です。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。