| 成分名 | ヤシ油脂肪酸リジン |
| 慣用名・別名 | ヤシ脂肪酸リシン |
| INCI名 | Potassium Cocoyl Lysinate |
| 化学式 | ヤシ油脂肪酸とL-リジンの中和物(脂肪酸アシルリジン塩) |
| 由来 | 植物性,半合成 |
| 推奨配合濃度 | 2〜10% |
| 適正pH域 | 8.0〜9.5 |
| EU規制 | 規制なし |
| 日本規制 | 化粧品成分基準収載 |
| カテゴリ | アニオン界面活性剤 |
ヤシ油脂肪酸リジンは、ヤシ油から得られる脂肪酸と、塩基性アミノ酸の一種であるリジン(L-リシン)を中和することで生成されるアニオン界面活性剤です。いわゆる「アミノ酸系石鹸」に分類され、シャンプー・洗顔料・ボディソープなどの洗浄製品に配合されます。
化学的には、脂肪酸のカルボキシル基とリジンのアミノ基が反応した石鹸型の構造を持ちます。一般的なラウリン酸ナトリウムなどの通常の石鹸と比較すると、リジン由来の保湿性・エモリエント感がやや付加されており、洗い上がりのしっとり感が若干向上するとされています。
ただし、アミノ酸系と聞くと低刺激・弱酸性のイメージを持たれがちですが、本成分はアルカリ性寄りのpHを示します。弱酸性のグルタミン酸系やサルコシン系とは異なり、肌や毛髪の等電点(pH4.5〜5.5)から離れているため、敏感肌・ダメージヘア・乾燥肌への使用には注意が必要です。継続使用によるキューティクルへのダメージや頭皮バリア機能の低下も懸念されます。
洗浄力自体は中程度で、皮脂汚れを落とす能力は標準的。泡立ちは良好ですが、他のアミノ酸系洗浄剤(ラウロイルグルタミン酸塩など)と比べると素材の品質・安全性評価はやや劣るとみなされています。配合される製品数も限られており、採用実績が少ない点でも汎用性の低さがうかがえます。環境面では生分解性はある程度期待できるものの、ヤシ油原料の持続可能性リスクもゼロではありません。
総じて、アミノ酸系洗浄剤の中でも特筆すべき高性能成分とは言いにくく、より安全性・使用感に優れた代替成分(グルタミン酸系・アラニン系)が存在する中では、積極的に選ぶ理由が限られる成分と評価されます。
5件の商品に配合されています(総合点順・上位50件)