| 成分名 | 塩化トリPOE(5)ステアリルアンモニウム |
| 慣用名・別名 | ポリオキシエチレン(5)ステアリルアンモニウムクロリド |
| INCI名 | PEG-5 Stearyl Ammonium Chloride |
| 化学式 | C28H60ClNO5 |
| 分子量 | 約570 Da |
| 由来 | 半合成 |
| 推奨配合濃度 | 1〜3% |
| 適正pH域 | 3.5〜7.0 |
| EWGスコア | 5/10 |
| コメドジェニック度 | 1/5 |
| EU規制 | 規制なし |
| 日本規制 | 化粧品成分基準収載 規制なし |
| カテゴリ | カチオン界面活性剤 |
塩化トリPOE(5)ステアリルアンモニウム(INCI名:PEG-5 Stearyl Ammonium Chloride)は、ポリエチレングリコール(PEG)鎖を5ユニット導入した第四級アンモニウム型カチオン界面活性剤である。ステアリル基(C18)の強い疎水性とPEG-5鎖の高い親水性、そして常時正電荷を帯びるアンモニウム頭部という三層構造が、毛髪表面のアニオン性部位への選択的吸着を可能にする。
最大の機能は帯電防止(静電気防止)効果であり、摩擦により負電荷を帯びた毛髪表面の電荷を中和することで、絡まりや広がりを抑制し指通りを改善する。また薄い油膜コーティングによりなめらかな仕上がり感・柔軟性も付与できる。同様の第四級アンモニウム塩であるステアルトリモニウムクロリドやベヘントリモニウムクロリドと比較すると、PEG鎖が水和層を形成するため刺激性はやや低減されているが、依然として頭皮への刺激性リスクは無視できず、コンディショナー・トリートメント使用時には頭皮への直接塗布を避けることが推奨される。
配合濃度は0.1〜1.0%が一般的であり、適正pH域は5.0〜8.0。相性の良い成分はセタノール・ステアリルアルコール・グリセリンであり、増粘剤や保湿成分との組み合わせで使用感が向上する。一方、アニオン界面活性剤とはイオン対を形成して失活するため配合には注意が必要。次亜塩素酸ナトリウムなど塩素系成分との反応にも留意が必要である。
環境面では、PEG鎖を持つ四級アンモニウム塩は水環境中での生分解性が低く、水生生物への毒性が懸念される。用途はコンディショナー・トリートメントが主体だが、ヘアスプレーや整髪料・一部洗浄製品にも配合される汎用性を持つ。