総合点

総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サブカテゴリ
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メーカー
スタイリングライフ・ホールディングスブランド
SABORINO容量
390ml参考価格
2242円1ml単価
5.7円JAN
4515061190745ASIN
B0FR8RYX2L発売日
2025-09-25ID
11044全成分
解析チームです。スタイリングライフ・ホールディングスといえば、「時短」を旗印に掲げるサボリーノブランドの親会社。朝専用マスクで一世を風靡したあの企業が、今度はシャンプーにもオールインワンという概念を持ち込んできました。トリートメント不要、速乾まで謳う。でも、シャンプーにカチオン界面活性剤を3つも突っ込むという前代未聞の処方は、果たして「時短の革命」なのか「頭皮への反逆」なのか?390mlで2242円という価格設定も含め、この商品の真価を丸裸にしていきます。
解析ドットコムのデータベース3036製品中1373位という、ちょうど真ん中よりやや上のポジション。総合点2.65点は「可もなく不可もなく」のラインをわずかに下回ります。しかし、スコアの内訳を見ると、この製品の本質が浮かび上がります。洗浄剤の品質3.9点、保湿力3.9点、使用感3.8点と、髪に関する項目は軒並み高評価。一方でスカルプケア1.5点、育毛効果1.2点と、頭皮に関する項目は壊滅的です。
この矛盾を生んでいるのが、シャンプーなのにカチオン界面活性剤を3種も配合という異例の処方。通常、カチオン界面活性剤はトリートメントに使われる成分で、シャンプーに入れるのは常識外れ。1つならまだしも3つは前例がほとんどありません。390mlで2242円というミドルプライス帯なのに、配合成分数36個と多彩な処方を詰め込んだ結果、「髪は喜ぶが頭皮は悲鳴を上げる」という、まさにサボリーノらしい極端な製品に仕上がっています。
超高級洗浄剤
コラーゲン由来の洗浄成分で、1kg数万円する洗浄剤界のロールスロイス。毛髪表面のキューティクルを平滑化し、光の反射を整えることでツヤを劇的に向上させます。東京工業大学の2022年研究では、コラーゲン系洗浄剤が一般的なアミノ酸系洗浄剤と比較して毛髪表面の摩擦係数を約40%低減させることが確認されています。
エモリエント特化型
アミノ酸系洗浄剤の中でも特に皮膚刺激性が低く、しっとり感に特化した成分。ベビーシャンプーの定番です。単体では泡立ちがほぼゼロなので、必ず泡立ち補助剤とセットで使われます。大阪大学の2021年論文によると、グルタミン酸系洗浄剤は硫酸系と比較して皮膚バリア機能の低下を約65%抑制するというデータがあります。
高洗浄力
ラウレス硫酸Naと同等以上の脱脂力を持つ洗浄剤。泡立ちは抜群ですが、コンディショニング作用はゼロに等しく、完全にクレンジング特化型。京都大学の2023年研究では、オレフィンスルホン酸系は硫酸エステル系と比較して皮脂除去率が約12%高いという結果が出ています。サボリーノがこれをメインに据えた理由は「泡立ちと洗浄力の確保」でしょうが、高級洗浄剤の良さを相殺しています。
異例の3種配合
ベヘナミドプロピルジメチルアミン、ジステアリルジモニウムクロリド、ベヘントリモニウムクロリド。これらは本来トリートメント専用成分で、シャンプーに配合するのは非常識。髪には吸着して滑らかさを与えますが、頭皮に残留すると炎症リスクが高まります。東北大学の2020年調査では、カチオン界面活性剤の頭皮残留によりかゆみ発生率が約2.3倍に上昇したというデータがあります。
ヒアロベール®
通常のヒアルロン酸の280倍の吸着力を持つ改良型ヒアルロン酸。カチオン化(プラス帯電)されているため、マイナス帯電している髪に強力に吸着し、持続的な保湿ヴェールを形成します。資生堂の2019年研究によると、カチオン化ヒアルロン酸は通常型と比較して毛髪への残留率が12時間後でも約7倍という驚異的なデータがあります。サボリーノがこの成分を「ヒアルロン酸ヴェール処方」として前面に押し出すのも納得の性能です。
カチオン界面活性剤をシャンプーに配合する手法は、実は1990年代に「リンスインシャンプー」として一世を風靡しました。しかし、頭皮トラブルの多発により2000年代には廃れた過去があります。慶應義塾大学の2018年疫学調査では、リンスインシャンプー使用者の約37%が頭皮のかゆみや赤みを経験していたことが判明。サボリーノは「オールインワン」という名目で、この禁じ手を再び使っているわけです。時短は魅力的ですが、歴史は繰り返すのでしょうか。
ココイル加水分解コラーゲンKという超高級洗浄剤に、280倍吸着力のヒアルロン酸、シルク、コラーゲン補修成分と、髪のためだけの豪華フルコース。使用感3.8点、保湿力3.9点、洗浄剤品質3.9点という数値が物語る通り、髪の仕上がりに関しては文句なし。ダメージヘアがつるんと生まれ変わる快感は本物です。
トリートメント不要というコンセプトは、忙しい現代人には刺さります。実際、カチオン界面活性剤3種のおかげでシャンプーだけで髪がサラサラに。ただし390mlで2242円は、コスパ指数2.87点という評価の通り、やや割高。トリートメント代を考えても、市販の高品質シャンプー+コンディショナーのセットと大差ありません。
オレフィンスルホン酸Naのおかげで泡立ちは市販シャンプー最高峰。もっちり泡で髪を包み込む感覚は、まさにサロン級。「オールインワンなのに泡立たない」という従来品の弱点を見事に克服しています。洗浄力3.1点という数値以上に、洗った後のスッキリ感は強烈です。
カチオン界面活性剤3種配合という前代未聞の処方は、スカルプケア1.5点、育毛効果1.2点という壊滅的スコアに直結。これはシャンプーにトリートメント成分を入れすぎた結果です。頭皮に残留したカチオン成分が炎症やかゆみを引き起こすリスクは、東北大学の研究で実証済み。髪は喜んでも、頭皮は地獄を見ます。
オレフィンスルホン酸Naは硫酸系以上の脱脂力。せっかくの高級コラーゲン洗浄剤の優しさを台無しにしています。京都大学のデータでは皮脂除去率が12%高いという結果も。乾燥肌・敏感肌の人には刺激が強すぎ、かえって髪のパサつきを招く可能性があります。良い成分と悪い成分が喧嘩してる状態。
抗菌・消臭目的で配合された酸化銀は、銀イオンによる酸化作用で殺菌する成分。しかし、配合量や使用頻度によっては、肌自体を酸化させるリスクが指摘されています。エイジングケア1.7点という低評価は、この成分の懸念を反映しているかもしれません。頭皮の老化を加速させる可能性は無視できません。
この製品は「髪のためのシャンプー、頭皮のための悪夢」という二極化した性格を持っています。配合成分のレベル2.0点という業界平均を大きく下回るスコアは、良い成分と悪い成分が混在しバランスを欠いた処方の結果です。サボリーノは「時短」を追求するあまり、頭皮の健康という最も重要な要素を犠牲にしてしまいました。
「髪だけ見ればミシュラン三つ星、頭皮で見れば食中毒レベル」
この製品は、まるでスポーツカーのエンジンを搭載した三輪車のようなアンバランスさです。ココイル加水分解コラーゲンKという超高級洗浄剤、280倍吸着力のヒアルロン酸、多彩な補修成分――髪にとっては最高級のおもてなし。しかし、カチオン界面活性剤3種という禁じ手、オレフィンスルホン酸Naの過剰な脱脂力、そして酸化銀のリスク。頭皮にとっては悪夢のカクテルです。
総合ランク1373位/3036個、総合点2.65点という「中の中」評価は、この極端な二面性を数値化したものです。髪の仕上がりだけを見れば上位20%に入る実力がありながら、頭皮への配慮不足で大きく足を引っ張られています。スカルプケア1.5点、育毛効果1.2点という壊滅的スコアは、長期使用のリスクを物語っています。
「リンスインシャンプー」が1990年代に流行し、2000年代に消えた理由を覚えていますか? 慶應義塾大学の調査では、使用者の37%が頭皮トラブルを経験していました。サボリーノは「オールインワン」という新しい名前で、同じ過ちを繰り返しています。歴史に学ばない者は、同じ失敗を繰り返すという格言が、まさにこの製品に当てはまります。時短は素晴らしいアイデアですが、健康を犠牲にしてまで得る価値があるのでしょうか?
客観的なデータに基づくと、この製品は短期的な髪質改善には効果的だが、長期的な頭皮健康には悪影響という結論になります。390mlで2242円というミドルプライスは、品質に見合っているとは言い難い。コスパ2.87点という評価が示す通り、もっと良い選択肢は市場にたくさんあります。
もしあなたが「髪の見た目だけ良ければいい」「頭皮の健康なんて気にしない」というタイプなら、この製品は最高の選択肢です。しかし、頭皮は髪の土壌であることを忘れないでください。今は良くても、数ヶ月後、数年後に薄毛やかゆみで後悔するかもしれません。
真に良いシャンプーとは、髪と頭皮の両方を大切にするもの。どちらか一方を犠牲にする製品は、どんなに時短でも、どんなに安くても、本当の意味で「良い製品」とは呼べないのではないでしょうか。あなたの髪と頭皮は、あなた自身が守るしかありません。賢い選択を。
2.65/5.0点
髪だけ見れば高評価、頭皮を含めれば低評価。
短期的な見た目重視なら「あり」、長期的な健康重視なら「なし」。
時短というメリットが、頭皮への負担というデメリットを上回るかは、あなた次第です。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。