| 成分名 | サーファクチンNa |
| 慣用名・別名 | サーファクチンナトリウム |
| INCI名 | Sodium Surfactin |
| 由来 | 発酵 |
| 推奨配合濃度 | 0.5〜2% |
| 適正pH域 | 4.5〜7.0 |
| コメドジェニック度 | 1/5 |
| EU規制 | 規制なし |
| 日本規制 | 規制なし |
| カテゴリ | ノニオン界面活性剤 |
サーファクチンNa(Sodium Surfactin)は、納豆菌としても知られる枯草菌(Bacillus subtilis)の発酵プロセスから生産される微生物由来のリポペプチド型界面活性剤のナトリウム塩。7種のアミノ酸(グルタミン酸・ロイシン・バリン・アスパラギン酸・ロイシン×2・イソロイシン)が環状に結合し、疎水性のβ-ヒドロキシ脂肪酸鎖が付加した独特の両親媒性ペプチド構造を持つ。
その最大の特徴は圧倒的な界面活性能。臨界ミセル濃度(CMC)は約0.005〜0.047 mMと極めて低く、一般的な合成界面活性剤と比較して1000倍以上の効率で界面張力を低下させる。これは「少量で広大な範囲をカバーする」性質であり、製品処方における配合量を大幅に削減できることを意味する。
機能面では乳化・可溶化にとどまらず、有効成分の皮膚浸透促進効果が確認されており、美容成分のデリバリーエンハンサーとしての活用が期待される。また、アクネ菌(Cutibacterium acnes)の増殖抑制・抗炎症作用・熱ダメージからのタンパク保護という多面的な生物活性を持ち、単なる乳化剤を超えたアクティブ成分としての側面も持つ。
安全性については皮膚一次刺激試験で2.5%まで無刺激(個人差あり)との報告があり、既存の合成界面活性剤(SLS等)が持つバリア破壊リスクが低い点で評価が高い。さらに自然由来指数100%(ISO16128準拠)・高い生分解性を備え、COSMOS認証対応原料としてサステナビリティの観点でも注目される。日常的なたとえで言えば「極少量で強力に機能し、使用後は自然に帰る超高効率の界面活性剤」といえる。クレンジング・乳液・美容液・ヘアケアなど幅広い剤型に応用可能な、環境・安全・機能を三立させた次世代素材。