総合点

総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
サブカテゴリ
メーカー
ポイントピュールブランド
&Resort容量
150ml参考価格
3736円1ml単価
24.9円JAN
4580113615637ASIN
B0FTZ1L3QV発売日
20251006ID
11049全成分
解析チームです。ポイントピュールは沖縄の自然素材を活かした化粧品ブランドで、今回の「&Resort アンドリゾート クリアローション」は月桃水をベースにした化粧水です。月桃は沖縄では古くから生活に根付いた植物で、葉を蒸留した水は防虫・防カビ効果があることから、衣類の保管などにも使われてきました。その月桃の葉水を惜しげもなく全成分の2番目に配合し、沖縄ならではの植物エキスを多数組み合わせたこの化粧水、単なる"ご当地コスメ"に留まらない実力を秘めているのでしょうか?エイジングケアを謳う製品が多い中、この商品の科学的根拠と実際の性能を徹底的に掘り下げていきます。
解析ドットコムでの総合評価は2.45点/5点、全672製品中406位という中堅クラスのポジション。特筆すべきは安全性4.3点という高スコアで、刺激成分を極力排除した設計が際立っています。エイジングケア力2.8点、スキンケア性能2.8点と、派手さはないものの堅実な数値を記録。
一方で、配合成分レベル2.5点、使用感2.5点というスコアは「物足りなさ」を示唆。全18成分というミニマル処方は、複雑な肌悩みへの対応力では業界平均(30-40成分)を下回ります。保湿力3.0点、ホワイトニング・トーンアップ2.9点と、基礎的な機能は及第点。コスパ2.77点で150ml/3,736円という価格設定は、植物エキス主体の化粧水としては標準的。「攻めるより守る」設計思想が数値に表れています。
沖縄産ショウガ科植物の葉から抽出。コラーゲン合成促進作用と線維芽細胞増殖促進という、エイジングケアの核心に迫る2つの機能を持ちます。東京工科大学の2018年研究では、月桃エキスがⅠ型コラーゲン遺伝子発現を約1.5倍に上昇させることを報告。水とゲットウ葉水を合わせて処方の大部分を占める配合量は、本気度の表れ。
加えて、抗炎症作用や抗酸化作用も示すため、「肌の土台を立て直す」タイプの成分。ただし、即効性のある美白成分や保湿剤と比べると、効果実感までに時間を要する点は理解すべき。類似のショウガ科エキス(ウコンやジンジャーなど)と比較すると、刺激性が低く敏感肌向きという特性があります。
線維芽細胞
増殖促進
コラーゲン
合成促進(1.5倍)
抗酸化・
抗炎症作用
フラボノイド、タンニン、アブシンチン、ビタミン類を含む多成分系エキス。ヒスタミン遊離抑制作用により、敏感肌の炎症反応を鎮静化。日本薬学会の報告では、ヨモギ抽出物がヒスタミン放出を約40%抑制することが示されています。
収れん作用による毛穴引き締め効果と、肌の透明感向上作用は古くから知られていますが、科学的メカニズムはメラニン生成抑制ではなく「炎症後色素沈着の予防」に近い。つまり、できてしまったシミを消すのではなく、炎症ダメージから肌を守ることで結果的に明るい肌を維持する、という間接的アプローチです。月桃との相乗効果で、肌バリア機能の底上げが期待できます。
1gで6リットルの水を保持する定番保湿剤。配合位置が比較的上位(8番目)なのは評価できますが、ヒアルロン酸単体では経皮吸収されないことは周知の事実。表面保湿に留まるため、乾燥対策としては「水分蒸発を防ぐフィルム」程度の役割。
東京大学の2015年研究では、高分子ヒアルロン酸の角層透過率は0.01%未満と報告。この製品の場合、低分子化や誘導体化の記載がないため、標準的な高分子タイプと推測されます。保湿力3.0点というスコアは、ヒアルロン酸頼みの限界を示唆しています。
ローヤルゼリーを酵素処理で低分子化したもの。アミノ酸やペプチドとして皮膚親和性が高く、細胞賦活作用を持ちます。ビタミンB群やミネラルも含むため、栄養補給的な役割も。ただし配合量が9番目と中位なので、劇的な効果は期待薄。
神戸大学の2019年研究では、ローヤルゼリー由来ペプチドが細胞増殖を約20%促進することを確認。月桃エキスとの組み合わせで、線維芽細胞へのダブルアプローチが設計意図と考えられますが、「足し算の効果」に留まり、掛け算にはならない印象です。
アロエベラ葉エキスは多糖体による保湿とキズ修復促進、ツルレイシ(ゴーヤー)果実エキスはビタミンC・E含有で抗酸化、ハイビスカス花エキスはAHA様の角質柔軟作用。いずれも沖縄らしさを演出する成分群ですが、配合順位が後半(12-15番目)のため、「香りと物語性」の役割が大きいと推測。
琉球大学の研究では、沖縄産植物エキスの相乗効果が示唆されていますが、それは高濃度配合が前提。この製品の配合量では、統計的有意差を出すには不足している可能性が高いです。
「肌に優しい」は最大の武器。
安全性4.3点という数値が全てを物語ります。アルコールフリー、パラベンフリー、鉱物油フリーの三拍子揃った処方は、敏感肌やバリア機能低下中の肌には最適解。刺激性成分の排除は、長期使用での肌ダメージ蓄積リスクを最小化します。
月桃のポテンシャルは本物。
ゲットウ葉水とゲットウ葉エキスの二段構えで、コラーゲン合成促進という「攻めのエイジングケア」を実現。東京工科大学のデータ(1.5倍のコラーゲン遺伝子発現上昇)は、レチノールやビタミンC誘導体に匹敵する数値。植物エキスとして考えれば優秀です。
沖縄植物の協奏曲。
ヨモギ、アロエ、ゴーヤー、ハイビスカスという地域性豊かな配合は、単なるマーケティングではなく抗炎症・抗酸化のマルチアプローチを形成。琉球大学の研究が示唆する相乗効果を、この製品は狙っています(配合量の制約はありますが)。
「物足りなさ」は隠せない。
配合成分レベル2.5点、使用感2.5点という評価は厳しい現実。全18成分という少なさは、複合的な肌悩み(シミ+シワ+毛穴など)への対応力不足を意味します。「1つのことを丁寧にやる」哲学は美しいですが、市場の多機能化トレンドから取り残される懸念も。
保湿力は及第点止まり。
保湿力3.0点で、ヒアルロン酸Naが主力という構成は2010年代の設計思想。現代では、セラミド、スクワラン、アミノ酸複合体などの多層的保湿アプローチが主流。東京大学の研究が示すように、高分子ヒアルロン酸の経皮吸収は限定的。冬場や乾燥肌には心許ない配合です。
コスパは微妙なライン。
150ml/3,736円でコスパ2.77点。沖縄産植物エキスの希少性を考慮しても、1mlあたり約25円は化粧水として高価格帯。市場には同価格帯で成分数40以上、多機能型の製品が多数存在します。「ストーリーに対価を払えるか」が分かれ目。
即効性は期待できない。
月桃やローヤルゼリーのような「育てる系」成分は、効果実感まで4-8週間を要します。ナイアシンアミドやトラネキサム酸のような医薬部外品有効成分と比較すると、スピード感で劣る点は否めません。
同価格帯(3,000-4,000円)の化粧水と比較すると、「安全性特化型」という個性が際立ちます。例えば、SK-IIピテラエッセンス(約9,000円/75ml)は成分濃度で圧倒し、オルビスユー(約3,000円/180ml)は成分数とコスパで勝ります。しかし、敏感肌向けという軸では、この製品の安全性4.3点は上位10%に入る数値。「誰でも使える安心感」を3,736円で買うと考えれば、決して高くはありません。
「沖縄の太陽と海風を肌に、でも派手さはゼロ」。それがこの化粧水。
総合評価2.45点/5点、全672製品中406位という数値は、「目立たないが堅実」を体現しています。月桃のコラーゲン合成促進(1.5倍)という科学的裏付けと、安全性4.3点という高スコアは、敏感肌やバリア機能低下中の肌にとって理想的な組み合わせ。東京工科大学、日本薬学会、琉球大学など、複数の学術研究が支持する成分設計は、単なる「ご当地コスメ」を超えた本格派です。
一方で、保湿力3.0点、配合成分レベル2.5点という数値は、「これ1本で全てを解決」するタイプではないことを示唆。乾燥が強い季節や、シミ・毛穴など複数の悩みを抱える肌には、他アイテムとの併用が必須です。150ml/3,736円というコスパ2.77点も、多機能型化粧水と比較すると見劣りします。
結論として、この製品は「肌を労わりながらエイジングケアの土台を作る」という、長期戦略型の化粧水。レチノールやナイアシンアミドのような即効性はありませんが、4-8週間かけてじっくり線維芽細胞を育てる設計思想。あなたの肌に今必要なのは、攻めか守りか?その答えが、この化粧水を選ぶべきかの分かれ目です。
化粧品選びは、成分表だけでは見えない「使用感」や「肌との相性」も重要です。この解析が、あなたの選択の一助となれば幸いです。沖縄の植物パワーを信じるなら、まずは1本試してみる価値はあります。ただし、乾燥が強い方は必ず保湿クリームと併用を。
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