INCI名
PALMITOYL MYRISTYL SERINATE
概要
疎水性を向上させたセリン。細胞膜へ馴染みが向上し、膜貫通タンパクとして運ばれる。パルミトイルミリスチルセリンは保湿、皮膚保護、浸透促進など多様な効果が期待できる優れた化粧品原料で、安全性も高い成分です。
パルミトイルミリスチルセリンの解析
パルミトイルミリスチルセリンは、セリン(アミノ酸の一種)にパルミチン酸とミリスチル酸が結合した非イオン性の界面活性剤です。この化合物の分子構造は、親水性のセリン部分と疎水性の脂肪酸エステル部分から成り、両親媒性を示します。
この成分は、優れた潤滑、分散、乳化、可溶化能力を持つことが知られています。 また、生分解性があり、環境に優しい成分とされています。
美容効果としては、以下のようなものが期待されます。
保湿効果: 両親媒性の構造から、角質層に浸透し水分を保持する働きがあります。in vitroの試験で5%配合時に有意な保湿効果が確認されています。 皮膚保護効果: 乳化作用により、皮膚の油分と水分のバランスを保ち、バリア機能を高めます。 浸透促進効果: 低分子量で皮膚への浸透性が高いため、他の有効成分の浸透を助ける役割があります。
類似の構造を持つ成分としては、加水分解コラーゲンやヒアルロン酸などの天然由来の高分子があげられますが、パルミトイルミリスチルセリンは低分子量で浸透性に優れる点が異なります。