解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
コーセーコスメポートブランド名
デオカラット容量
450ml参考価格
860円1mlあたり
1.9円JANコード
4971710539646ASIN
B0BVFS9KD2発売日
20230220KaisekiID
9250全成分
解析チームです。今回は、コーセーコスメポートから発売されている「KOSE デオカラット 薬用ボディウォッシュ」を徹底解析していきます。デオカラットといえば、「ニオイを瞬時にケアできる」というキャッチコピーで話題のボディソープですよね。加齢臭や疲労臭など、気になるニオイを抑える効果が期待できるそうですが、その実力はいかに?早速、詳しく見ていきましょう。
まず、この製品の基本的なデータを見ていきましょう。解析チームのデータベースによると、この製品は410個中60位という順位です。総合点は5点満点中2.14点と、まずまずの評価といったところでしょうか。特筆すべきは、素材のレベルが5点満点中0.8点とかなり低い点。これは、主な洗浄成分が石鹸であること、そして、有効成分であるサリチル酸が、肌への刺激がやや強い成分であることなどが原因でしょう。安全性も2.1点と、平均を下回っています。髪補修力は1.8点、スカルプケア力は1.5点、使用感は2.1点、エイジングケア力は1.6点、保湿力は2.1点と、全体的に平均的な評価です。コスパは2.46667点と、こちらも平均レベル。価格は860円、容量は450mlです。成分数は26個と、やや多めです。コーセーコスメポートの公式サイトによると、この製品は「嗅覚レセプターに先回り。悪臭をブロック」と謳い、汗臭、大人臭、ストレス臭、疲労臭、皮脂臭という5大体臭をケアできるとのこと。また、ニオイの発生とニキビも防ぐ薬用処方であるとされています。さらに、パラベンフリー、鉱物油フリー、無着色、サルフェートフリーであることもアピールされています。業界平均と比較すると、素材のレベルと安全性は低めですが、その他の項目は平均レベルを維持しているようです。口コミ評価は5点満点中4.1点と、ユーザーからの評価は比較的高いようです。直近の売上データを見ると、30日間で96個、90日間で271個、180日間で553個と、売れ行きも好調のようです。発売開始日は2023年2月20日なので、比較的新しい商品と言えますね。
次に、この製品の成分について見ていきましょう。今回は、特に重要な3つの成分をピックアップしました。
まず、この製品の有効成分であるサリチル酸です。サリチル酸は、強い殺菌性と抗炎症効果を持つ成分で、ニキビケア製品によく使用されています。また、角質を柔らかくする作用もあるため、ピーリング剤としても利用されます。この製品では、サリチル酸が、ニオイの原因となる菌を殺菌し、ニキビを防ぐ効果を期待して配合されていると考えられます。しかし、サリチル酸は、皮膚刺激性がやや高いというデメリットがあります。特に、乾燥肌や敏感肌の方は、肌荒れを起こす可能性があるため、注意が必要です。また、サリチル酸は、肌のバリア機能を低下させる可能性も指摘されています。そのため、長期的な使用は避けた方が良いでしょう。研究データによると、サリチル酸は、濃度が高いほど皮膚への刺激性が高くなることが示されています。この製品のサリチル酸の濃度は不明ですが、使用感から推測すると、比較的高い濃度が配合されている可能性があり、注意が必要です。
次に、グリチルリチン酸ジカリウムです。こちらは、甘草由来の成分で、抗炎症作用や抗アレルギー作用があります。サリチル酸の刺激を緩和する目的で使用されていると考えられます。しかし、グリチルリチン酸ジカリウムは、あくまでも炎症を抑える効果であり、肌のバリア機能を回復させる効果はありません。そのため、サリチル酸の刺激を完全に打ち消すことは難しいでしょう。研究データによると、グリチルリチン酸ジカリウムは、皮膚炎の症状を緩和する効果があることが示されています。しかし、皮膚刺激を根本的に改善するものではありません。
3つ目は、ミリスチン酸、パルミチン酸、水酸化カリウムです。これらの成分は、石鹸を形成するのに必要な成分です。石鹸は、洗浄力は高いものの、肌への刺激が強く、乾燥や肌荒れの原因になる可能性があります。この製品は、石鹸をベースに、サリチル酸とグリチルリチン酸ジカリウムを配合することで、ニオイとニキビ対策ができるように設計されていますが、肌への優しさという点では、あまり評価できないと言わざるを得ません。石鹸系の洗浄成分は、安価で大量生産できるため、コストを抑えるために使用されることが多いです。しかし、肌への優しさという観点から見ると、あまり推奨できる成分ではありません。
これらの成分を総合的に見ると、この製品は、石鹸をベースに、サリチル酸で殺菌し、グリチルリチン酸ジカリウムで炎症を抑えるという、かなり強引な処方になっていると言えるでしょう。肌への優しさという点では、疑問が残ります。
この製品のメリットとデメリットについて、さらに詳しく見ていきましょう。まず、メリットとして挙げられるのは、やはりニオイを抑える効果でしょう。有効成分であるサリチル酸が、ニオイの原因となる菌を殺菌し、汗臭、大人臭、ストレス臭、疲労臭、皮脂臭という5大体臭をケアできる点は、大きなメリットです。また、ニキビ予防効果も期待できます。サリチル酸には、毛穴の詰まりを解消する効果もあるため、ニキビの原因となる皮脂や角質を除去する効果が期待できます。次に、デメリットについて見ていきましょう。まず、この製品の最大のデメリットは、肌への刺激が強いという点です。有効成分であるサリチル酸は、確かにニオイやニキビには効果がありますが、皮膚刺激性が高いため、肌が弱い方は、肌荒れを起こす可能性があります。特に、乾燥肌や敏感肌の方は、使用を控えた方が良いでしょう。また、洗浄成分が石鹸である点も、肌への刺激を強める要因となっています。石鹸は、洗浄力は高いものの、肌に必要な皮脂まで落としてしまうため、乾燥や肌荒れの原因になることがあります。さらに、この製品は、エタノールも配合されているため、肌が乾燥しやすい方は、注意が必要です。エタノールは、肌の水分を蒸発させやすく、乾燥を促進する可能性があります。また、香料も配合されているため、敏感肌の方は、刺激を感じる可能性があります。パラベンフリー、鉱物油フリー、無着色、サルフェートフリーであることは、評価できますが、それだけでは、肌への刺激を完全に防ぐことはできません。この製品は、まるで、ニオイを消すために、肌を犠牲にしているかのようです。コーセーコスメポートは、「嗅覚レセプターに先回り」というキャッチコピーで、ニオイを抑える効果をアピールしていますが、その実態は、強力な殺菌成分で、ニオイを無理やり消しているに過ぎない、と言わざるを得ません。また、コスパについても、石鹸ベースのボディソープとしては、やや高い印象です。同じような成分構成のボディソープであれば、もっと安価で購入できるでしょう。
ここで豆知識ですが、サリチル酸は、もともと柳の樹皮から発見された成分です。古代から、痛み止めや解熱剤として利用されてきました。しかし、サリチル酸は、皮膚刺激性が高いため、化粧品に使用する際には、濃度が厳しく制限されています。また、アスピリンの原料としても知られていますが、アスピリンは、サリチル酸にアセチル基を付加した化合物です。アスピリンは、サリチル酸よりも胃腸への刺激が少ないため、内服薬として広く使用されています。しかし、アスピリンも、長期的な使用は避けた方が良いでしょう。
さて、「KOSE デオカラット 薬用ボディウォッシュ」を徹底的に分析してきました。結論として、この製品は、ニオイを抑える効果は期待できるものの、肌への刺激が強く、おすすめできないという結果になりました。有効成分であるサリチル酸は、確かにニオイの原因となる菌を殺菌し、ニキビを予防する効果はありますが、皮膚刺激性が高いため、肌が弱い方は、使用を控えた方が良いでしょう。また、洗浄成分が石鹸である点も、肌への刺激を強める要因となっています。この製品の本質的な価値は、ニオイを抑えるという一点に特化していることにあるのかもしれません。しかし、肌への優しさという点では、疑問が残ります。口コミ評価が高いのは、おそらく、ニオイを抑える効果を実感している方が多いからでしょう。しかし、成分構成を詳しく見ると、あまり推奨できる製品ではありません。この製品は、まるで、ニオイという敵を倒すために、肌を犠牲にする、特攻隊のような存在と言えるかもしれません。コーセーコスメポートには、肌への優しさにも配慮した、よりバランスの取れたボディソープの開発を期待したいところです。サリチル酸のような強力な成分に頼らずとも、ニオイを抑える方法はきっとあるはずです。
最後に、使用シーン別の推奨度をまとめます。
個人的には、この製品をリピートすることはないでしょう。肌への優しさを求めるのであれば、アミノ酸系の洗浄剤を使用した、低刺激のボディソープをおすすめします。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。