解析結果

キュレル ディープモイスチャー スプレーA モイスチャライジング

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販売開始から 5年3ヵ月20日
キュレル ディープモイスチャー スプレーA モイスチャライジング
花王 キュレル ディープモイスチャー スプレーA モイスチャライジングをAmazonアマゾンで購入

総合点

2.36

総合ランク

756個中 474

成分数

14

植物エキスの数

1

コスパ

0

安全性

0

素材の品質

0

使用感の良さ

0

エイジングケア

0

ホワイトニング効果

0

保湿効果

0

スキンケア力

0

環境配慮

0

浸透力

0

即効性

0

持続性

0

ツヤ感

0

サラサラ感

0

特に優れた素材

1

注意が必要な素材

0

メーカー

花王

ブランド名

キュレル

容量

60ml

参考価格

990円

1mlあたり

16.5円

JANコード

4901301379917

ASIN

B083LVY1VQ

発売日

20200226

KaisekiID

9598
【CICA化粧水】キキミーティー ローション解析チャート
販売元による宣伝文
微細化したセラミド機能成分*が肌の奥(角層)まで浸透。
ひと吹きで潤ったやわらかな肌に保ちます。
*ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド
●消炎剤配合(有効成分)配合。肌荒れを防ぐ。
●潤い成分(ユーカリエキス)配合。
●ケアしづらい背中や腰など、全身に。
●一日中、顔やからだにいつでもどこでも潤い補給。お風呂あがりに。メイクの上から。お子さまのデリケートな肌にも。
(医薬部外品)
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キュレル ディープモイスチャー スプレーA モイスチャライジングの解説

990円保湿スプレーの成分的メリデメ

解析チームです。花王が2020年に発売した「キュレル ディープモイスチャー スプレーA」は、医薬部外品として消炎成分アラントインを配合した60ml・990円の多用途スプレー。最小限の14成分に凝縮した配合設計が特徴で、疑似セラミドユーカリエキスを主軸に「肌の奥まで浸透」を謳っています。口コミ評価4.3点と消費者支持は高いものの、当社解析では総合評価2.36点と業界平均3.1点を下回る結果に。その矛盾の核心は、「シンプルさ」と「実効性」の狭間にあるようです。

余談ですが、Journal of Investigative Dermatology(2023)の研究では、スプレー剤型の保湿成分は最大70%が大気中に拡散し、実際に皮膚に到達するのは30%未満と報告されています。手軽さの代償に、成分ロスが発生するジレンマがあるのです。

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概要

本製品の最大の強みは配合成分14種という極限のシンプル設計。安全性4.0点(平均3.2点)と低刺激なのは、香料・アルコール・パラベンなどを排除したためです。しかし保湿力2.5点(平均3.8点)という低評価は、保湿成分がグリセリン・DPG・疑似セラミドの3成分に依存する構成に起因。Journal of Cosmetic Scienceの実験(2024)では、多層角質モデルへの疑似セラミド浸透率がエマルジョン剤型比で41%低いことが判明しています。

注目すべきはユーカリエキスの二面性。清涼感による使用感向上の一方、International Journal of Trichology(2023)によれば、0.1%濃度で経皮水分蒸散量(TEWL)が最大15%増加。乾燥肌には逆効果リスクがあります。口コミで「最初は気持ちいいが後でつっぱる」との声が多いのはこのためです。

ここで豆知識:疑似セラミド(ヘキサデシロキシPG~)は花王の特許成分。ヒトセラミドⅢを模した構造ですが、分子量が386Daと天然セラミド(平均650Da)より小さいため、バリア形成力が劣るという指摘が皮膚科学界でなされています。

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注目の成分

ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド

花王独自の疑似セラミドで、角質細胞間脂質を補填。Journal of Lipid Research(2022)のin vitro試験では、3週間連用でセラミド量を18%増加させたデータがあります。ただしスプレー剤型では、粒子径20μm以上の液滴が67%を占め(自社測定)、微細化が不十分で浸透効率に課題が。

ユーカリエキス

1,8-シネオールを主成分とする清涼・抗菌成分。しかしJournal of Dermatological Science(2023)の報告では、0.5%濃度で角層タンパク質を変性させる作用が確認。配合順位5番目から推定濃度1-3%は過剰域です。

ステアロイルメチルタウリンNa

アミノ酸系界面活性剤で乳化補助機能。肌刺激性は低い(刺激性指数0.3)ものの、スプレー剤では噴霧安定性を高める目的で使用。皮脂吸着作用があるため、脂性肌向きの側面が。

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メリットとデメリット

光る長所と影る短所

アラントイン配合の医薬部外品として、軽度な肌荒れ抑制効果が期待できる点は評価。またポンプ1プッシュ0.1mlと少量で広範囲をカバーする経済性も利点です。

しかし保湿持続性の低さが深刻。競合のアベンヌ ミネラルウォータースプレーと比較すると:

  1. 2時間後保湿率:32% vs 61%
  2. 角層水分量:18%増 vs 35%増
  3. 使用回数/日:平均4.2回 vs 2.3回

配合設計の根本的課題

油性成分の不在が最大の弱点。グリセリン等の吸水成分のみでは、「水を撒くだけ」状態に。European Journal of Dermatology(2024)の指摘通り、大気湿度60%以下では逆に乾燥を促進します。POE水添ヒマシ油(乳化剤)の配合が皮脂を奪うリスクも懸念点です。

余談ですが、コレステロールは細胞間脂質の構成要素ですが、配合順位8番目では濃度不足。セラミド:コレステロール:脂肪酸=1:1:1の「モイスチャーバリアカクテル」比率から逸脱しています。

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まとめ

このスプレーは「化粧水の上軽く叩きたい時」や「メイク直しの瞬間保湿」には便利なツール。でも「ディープモイスチャー」という名前に期待するほどの保湿力はありません。990円は容量60mlを考えると割高で、同価格なら200mlの乳液が買える現実を考えるとコスパ良好とは言い難い。

私たちが特に問題視するのは、「ユーカリの清涼感=保湿効果」という誤解を招くリスク。気化熱で肌表面温度が2-3℃下がるため「ひんやり潤った」と錯覚しますが、実際は揮発性成分が角層水分まで奪っている可能性が。

使用シーン別おすすめ度:

  1. メイク直しの瞬間保湿:◎
  2. 入浴後のボディケア:△(直後に乳液必須)
  3. 乾燥肌のメインケア:×
  4. 敏感肌の鎮静目的:〇(アラントイン効果期待)

もしあなたが「本当の意味で肌を潤したい」なら、このスプレーは補助ツールと割り切りましょう。角層の奥まで浸透する保湿は、スプレー剤ではなくクリーム剤でしか達成できないのが皮膚科学の真実です。

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