キュレルのやりたいことというのははっきりしていて、それは敏感肌に適した商品作りなのではないかなと思います。
商品説明を読んでみてもそれは明らかですよね。ただ、理想に現実が追いついていないというか、それどうなの?という部分が残念ながら見受けられます。
赤ちゃんのデリケートなお肌にも使える、と謳っているキュレル。しかしながらベースはラウレス硫酸アンモニウム。これは一見するとなぜ?と思いますよね。だって、デリケート肌に使う洗浄剤として、候補にすら挙がるはずのないような成分ですから。
強い洗浄力と泡立ちゆえに、むしろ肌荒れを積極的に起こすくらいの存在感があります。
キュレルとしてさすがに これはマズイ、と思ったのか、ラウレス酢酸Na、ラウリルヒドロキシスルタインをミックスさせ、ある程度ラウレス硫酸塩の粗暴な部分を緩和する意識は見せています。
ただし、そもそもデリケート肌向けのはずなのに、これでいいのかっていう気はします。
このキュレルボディウォッシュのもう1つの特徴としては、意外にコンディショニング成分が多い、という点があります。
まるで髪に使うシャンプーかのように、カチオン性ポリマー、カチオン界面活性剤が少なからず配合されているわけです。
ちょっと挙げてみますと、ポリクオタニウム-39、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-6といった具合。特別、すぐに肌に害が出るレベルではないのですが、なにか外から無理に使用感の良さを付け足しているかのよう。洗浄剤の低い品質をごまかす、そう見られても仕方ない手法と写ります。
ユーカリエキスの殺菌性、グリチルリチン酸ジカリウムの抗炎症作用、POEメチルグルコシドの保湿効果は悪くないですが、これはキュレル独自というより見慣れた類の添加剤といえます。
さすがキュレルだな、という部分は、残念ながら全成分からは読み取れませんでした。デリケート肌に向いているとは思いませんし、むしろ肌トラブルが改善するような商品という感じはほとんどありません。
粗い洗浄剤と、それをごまかすための感触改良剤、という構成からは、デリケート肌向けというメッセージ性が伝わってこなかった印象。
これではただの、安い市販ボディソープの1つにすぎないのでは。デリケート肌の方がすがる思いでキュレルを選択したとしたら、これは残念な結果をもたらしてしまうのではないかと心配になります。
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