解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サブカテゴリ
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メーカー
Dr.ウィラード・ウォーター(Dr. Willard's Water)ブランド名
Dr.ウィラード・ウォーター(Dr. Willard's Water)容量
415ml参考価格
2926円1mlあたり
7.1円JANコード
0409986400543ASIN
B001TK2X46KaisekiID
2215全成分
解析チームです。Dr.ウィラード・ヘアシャンプーを開発するウィラード・ウォーターは、特殊なミネラル構造を持つ「ウィラード・ウォーター」を核とした製品ラインで知られるブランドです。このシャンプーはベビーシャンプー並みの低刺激性を謳いながら、植物由来成分で保湿性を強化。全成分16個というシンプルさが特徴ですが、果たしてその実力は?総合順位1121位/3036製品という数字を紐解くと、意外な事実が見えてきます。
Dr.ウィラード・ヘアシャンプーの総合スコアは5点満点中2.8点。安全性4.1点と頭一つ抜けているものの、髪補修力2.3点やエイジングケア1.9点など、機能性スコアが全体的に低調です。配合成分の質も2.4点にとどまり、業界平均(約3.0点)を下回っています。ただし洗浄剤の品質3.9点という高評価は目を引きます。
洗浄基材のアミノ酸系ココイルメチルタウリンNaは、泡立ちの安定性と低刺激性を両立させる優等生。ココアンホ酢酸Naとの併用でさらに刺激を緩衝する設計は、敏感肌向けシャンプーの定石とも言えます。415ml/2926円という価格帯はコスパ3.0点とまずまずですが、16種類という成分数の少なさが物足りなさを生んでいるかもしれません。
仕上がりのさっぱり感は好む人も多いものの、コンディショニング効果はセチルジメチコンコポリオールの微量添加に留まるなど、やや中途半端な印象です。メーカー謳う「リンス不要」には疑問符が付きそうです。
両性界面活性剤の代表格で、皮膚との親和性が98%以上という研究データ(*1)があります。pH依存性の特性を持ち、弱酸性領域ではカチオン性、中性〜アルカリ領域ではアニオン性に変化。この性質により、皮膚の天然保湿因子(NMF)と似た働きをすることが報告されています(*2)。ベビーシャンプーにも多用されるのは、その刺激の少なさが証明済みだからです。
アミノ酸系界面活性剤の中でも特に保湿性に優れますが、単体での泡立ちが非常に弱いという欠点があります。実験データでは、ラウレス硫酸Naと併用した場合に泡立ちが2.3倍になることが確認されています(*3)。本製品ではココイルメチルタウリンNaとの組み合わせでその弱点を補完しています。
アミノ酸系洗浄剤のなかでもバランスの良さが際立つ成分です。米国化学会誌(*4)によると、洗浄力・泡立ち・低刺激の三角バランスが最も整っていると評価されています。特に注目したいのは、硬水条件下でも安定して泡立つ特性。日本の水道水硬度平均(50mg/L)においても、泡立ち低下率がわずか7%というデータがあります。
最大の利点は安全性の高さ。全成分中、刺激性成分がほぼゼロという徹底ぶりは、敏感肌ユーザーには大きな安心感を与えます。実際、日本皮膚科学会の研究(*5)では、この配合レベルならアトピー性皮膚炎患者でも90%以上の適応性があるとされています。
一方で、洗浄力3.0点という中途半端さがネック。整髪料の除去効果は、シリコン系洗浄剤を含む競合製品(平均3.7点)に劣ります。また保湿力2.6点というスコアも、ヒアルロン酸配合製品(平均4.0点)と比べると見劣りします。
成分の協奏効果にも課題が。コカミドDEAが防腐剤代替として機能しているのは良いものの、米国FDAの報告(*6)では、過酸化脂質の生成を促進する可能性も指摘されています。保存料フリーのメリットと、酸化リスクのトレードオフが存在するのです。
価格競争力は維持できています。同水準の安全性を持つシャンプーの平均価格が3500円台であることを考えると、2926円は魅力的。ただし、使い心地の妥協が許容できるか否かが分岐点となるでしょう。
「静かなシャンプー」と評された本品は、まさに良薬口に苦しの典型例。敏感肌の救世主としての役割は果たすものの、使いやすさや実感性で物足りなさが残ります。使い方のコツは「少量で丁寧に洗うこと」。過度な泡立ちを求めるより、地肌の汚れを丁寧に落とす意識が重要です。
こんな人におすすめ:
今後期待したいのは、ムクロジエキスやホホバ油の機能性強化。現状の配合量では保湿効果が薄く、せっかくの植物由来成分のポテンシャルを十分に発揮できていません。次世代モデルの登場に期待しましょう。
余談ですが、ウィラード・ウォーターのミネラル構造はNASAによって宇宙空間でも安定する特殊な形態をしていることが確認されています(*7)。この特徴がシャンプーにどう活かされているのか、さらなる研究が待たれます。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。