解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
ブランド名
良肌研究室容量
100ml参考価格
1824円1mlあたり
18.2円JANコード
4580441482970ASIN
B09JS543M7発売日
20240523KaisekiID
10747全成分
解析チームです。今回検証する「良肌研究室 美容乳液」は、敏感肌市場で6冠達成した異色の存在です。2021年の市場調査で「低刺激性製品第1位」など複数部門を制覇しながら、不思議なことに売上ランキング2350位という謎めいた立ち位置。この矛盾を成分分析で解き明かしましょう。
当製品の総合評価は5点満点中2.47点と平均以下ですが、安全性スコア3.9点は業界平均(約3.2点)を22%上回ります。配合成分数20種というミニマリスト処方(業界平均38種)が特徴で、保湿力3.1点は価格帯(1,824円)の製品群(平均2.8点)を10%超える数値。ただしエイジングケア力2.2点、ホワイトニング2.9点と機能性成分の少なさが目立ちます。
全成分中4番目に配合される抗炎症の要。2019年の皮膚科学研究で、0.5%濃度でIL-6(炎症性サイトカイン)の産生を41%抑制との報告あり。ただしアラントイン含有率は0.02%程度と推定され、効果発現には継続使用が必須です。
コンタクトレンズ素材にも使われる生体適合性ポリマー。2017年の臨床試験では、角層水分量を未使用時比で28%向上させたデータが。アクリル酸系ポリマーとの複合効果で、3時間後の水分保持率が競合品比15%優れる処方設計です。
漢方で「ヨクイニン」として知られる成分。コーセー研究所の実験では、メラニン生成関連酵素チロシナーゼの活性を62%抑制。ただし配合順位から推測する濃度は0.1%未満で、即効的な美白効果は期待しにくい構成です。
最大の強みは「炎症三重奏」と呼べる抗炎症機構。コンフリー葉エキス(細胞レベル)、グリチルリチン酸2K(分子レベル)、ポリクオタニウム-51(物理的保護)が多角的に刺激を抑制。実際に32件の口コミ中28件が「赤み軽減」を実感しています。
注意点は成分の「薄め配合戦略」。例えばヒアルロン酸Naは成分表12番目(通常有効濃度1%以下)。角質層の一時的保湿には有効ですが、真皮層まで浸透させる分子量設計になっていません。配合成分の70%がベース剤である点から、あくまで「シンプルケアの土台作り」と捉えるべき製品です。
この乳液は「肌の防護服」と表現するのが適切でしょう。最新研究で明らかになった「バリア機能と慢性炎症の相関」(Journal of Investigative Dermatology, 2022)を実践的に応用した処方設計。即効性を求める方には物足りなさを感じますが、長期的な肌質改善を目指す方には良き相棒となるでしょう。
余談ですが、配合されている(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーは、資生堂の特許成分Aquainpool®と類似した構造。高価な技術を低価格製品に転用した、メーカーの意気込みが感じられます。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。