解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
ビオスタイルブランド名
NEMOHAMO(ネモハモ)容量
300ml参考価格
2477円1mlあたり
8.3円JANコード
4580523154474ASIN
B0F23L5ZY8発売日
20250321KaisekiID
10782解析チームです。今回は、植物の“根も葉も”まるごと使うというユニークなコンセプトで話題の「NEMOHAMO(ネモハモ)」シリーズから、ボディソープEXを徹底解析します。製造元のビオスタイルは、オーガニック原料にこだわり抜いた製品開発で知られ、環境負荷低減やサステナブルなものづくりに積極的な姿勢を見せています。ただし、「自然派=肌に優しい」というイメージだけで選ぶのはやや早計。実際の成分構成や製品力はどうなのか、専門的な目線で深掘りしていきましょう。
NEMOHAMO ボディソープEXは、全410製品中197位という位置づけ。決して上位とは言えませんが、尖った特徴を持つ“通好み”な製品とも言えるかもしれません。
特筆すべきは、スカルプケア力が3.0点と比較的高めである一方、素材のレベル1.9点、保湿力2.3点といった評価が足を引っ張っている点。全体評価は2.44点で、厳しめに見れば“平均以下”ですが、石けん系ボディソープとしては健闘している部類です。
また、成分数は13個とシンプルで、成分的に潔い処方。最近の多機能・高保湿を謳う製品と比べると、やや潔癖なまでにミニマルな姿勢が感じられます。逆に言えば、“余計なものがない”潔さが好きな方には刺さる製品とも言えるでしょう。
カリ石ケン素地は、本品の洗浄基剤として中核を担っています。液体石けんに特有の洗浄力と泡立ちを支える成分ですが、アルカリ性であるがゆえに、皮膚の天然保湿因子(NMF)を溶出させやすいという弱点も。特に乾燥肌・敏感肌には注意が必要です。
オレンジ油は、香りづけとともに脱脂・清浄作用を狙った成分。さらに近年の研究では、皮膚血流促進や免疫機能強化の可能性も報告されており、美容的にも注目度は高い素材です(Komiya et al., 2006)。
ヨモギ葉エキスは、日本古来の植物療法に用いられる成分で、止血作用・収れん・抗炎症・美白補助と多彩な作用が見込まれます。特に、ヒスタミン遊離抑制作用により、かゆみや赤みの軽減が期待できる点は皮膚科学的にも高評価です。
ユーカリ葉油は、抗菌・抗炎症・血行促進とトリプルで働く万能成分。アクネ菌に対する抗菌性も報告されており、背中ニキビ対策にも適していると考えられます。
シソ葉エキスには、ロズマリン酸などの抗アレルギー成分が含まれ、皮膚バリア機能をサポート。抗菌性との相乗効果で、体臭予防や皮膚トラブル抑制にも寄与すると言われています。
この製品の最大の特徴は、自然派らしさ全開の植物由来成分と、潔いまでに石けんオンリーな洗浄ベース。いわば“植物で武装した石けん”という表現がしっくりきます。香りの設計も、オレンジとユーカリの精油のみと潔く、人工香料を避けたい層にはピッタリ。
しかし裏を返せば、石けん由来特有のアルカリ性による肌刺激はやはり無視できません。肌のpHは通常5前後の弱酸性。石けん洗浄によるpHの一時的上昇は、バリア機能の低下や乾燥の誘発に繋がりやすく、特に乾燥肌の方にはリスクが高いです。
加えて、保湿成分の種類と量が非常に控えめで、グリセリン程度しかメジャーな保湿剤が入っていない点もやや物足りない印象。最近のボディソープは“洗う+保湿”が常識になりつつありますが、その潮流には逆行しているとも言えます。
また、価格が300mlで2477円というのも決してお手頃ではなく、コスパ評価も2.43点と控えめ。香りや成分に強くこだわる方には納得感があるかもしれませんが、万人受けとは言いがたい価格設定です。
NEMOHAMO ボディソープEXは、「植物で洗いたい!」というピュア志向な人にとっては嬉しい選択肢。しかしその実態は、肌への優しさとは裏腹に“尖った”石けん系処方であることを理解した上で使うべき製品です。
ただ、全成分の選定に一貫性があり、余計なものを省いた潔さは好印象。香りも自然精油のみというアロマテラピー志向にはぴったりハマるはず。ゆえに、万人向けではないが、“合う人にはとことん合う”、そんなニッチな魅力を秘めたボディソープといえるでしょう。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。