全成分表を見ていただくと、医薬部外品シャンプーであることが分かります。普通の化粧品カテゴリのシャンプーと比べて、医薬部外品シャンプーだと何か優れているように感じられると思いますが、Curelはどうでしょうか。
医薬部外品であるということは、有効成分を全成分表の先頭に表示できるメリットがあります。これは、その成分が有効性をもたらす最低濃度以上配合されている証明でもあり、また認証を受けた施設できちんと作られているという暗黙の証でもあります。
キュレルの場合は、グリチルリチン酸ジカリウム。抗炎症成分として広く用いられている成分であり、細胞レベルで抗炎症効果を発揮する優秀な成分ですが、あまりにもありふれているため、この成分がしっかり配合されているというのはメリットといえるかどうか微妙ですね。
有効成分はグリチルリチン酸ジカリウムのみですので、他の素材に関してはほぼ化粧品カテゴリと変わりない作りであるということになります。
洗浄剤ベースはラウレス硫酸ナトリウム。はい、平の凡ですね。どこにでもあるような安い洗浄剤の代表格。
荒々しい洗浄力で肌と髪を乾燥に追いやります。唯一のメリットは、ラウリル硫酸ナトリウムと違い浸透性が低いこと。それくらい。
泡立ちの補助に、ラウリルヒドロキシスルホベタイン液が添加、さらに、ココイルグルタミン酸Naの添加でなめらかさをプラスしていますが、品質に影響を与えるほどの違いを生み出せているとは思いません。洗浄剤は医薬部外品というメリットがありながら、極めてチープと言っていいでしょう。
皆さんがキュレルのシャンプーを買う、というとき、何を期待して選んでいるでしょうか。
多くの場合、敏感肌に適した製品である、という認識ではないでしょうか?しかし、そのような考えは改めた方がいいかもしれません。何しろ、ちっとも敏感肌に適していないから。
洗浄剤は言わずもがな、添加成分に至るまで敏感肌に適しているという感じはなく、有効成分もありきたりな抗炎症剤。ものすごく普通のクオリティーで、なんなら100円均一に会っても特に驚かないくらいの全成分表です。医薬部外品表示だからといって、普通のシャンプーよりも無条件で優れているということはないのです。
逆に、医薬部外品であることにかまけて低コストに作っただけ、という印象さえ受けます。
もし敏感肌や赤ちゃんの肌に使おうと思っているのであれば、このような製品を選ぶべきではないでしょう。むしろ頑丈な肌の人にこそ使われるべきタフな洗浄剤だと言って過言ではないと思います。
単に安いシャンプーである、というだけであればあぁそうですか、と言えばよいだけの話です。しかし、医薬部外品であり、いかにも敏感肌の人に良さそうな印象を与えているのであれば、本当に敏感肌にふさわしいシャンプーであるかどうかが重要です。その点でキュレルは落第点であります。
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