解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
ブランド名
TANAGOKORO容量
400ml参考価格
3850円1mlあたり
9.6円JANコード
4571509420027ASIN
B08PDYX33T発売日
20201202KaisekiID
10786全成分
解析チームです。今回取り上げるのは、紀州備長炭の“漆黒パワー”で攻めてくる、ちょっと異色のボディソープ「GINZA TANAGOKORO チャコールボディウォッシュ」。メーカー名は非公表に近いスタイルですが、炭の力を全面に押し出し、なおかつ高価格帯で勝負を挑むあたり、“贈答用ボディソープ界の黒船”とも言える存在。高級感を演出しながらも、実態はどうなのか——。今回は「高い=良い」のイメージを科学のメスで一刀両断していきます。
まずはスタッツからご覧いただきましょう。この製品、「全324商品中 最下位・324位」というまさかの記録保持者。総合点は1.68/5点、洗浄力だけは突出して5.3/5点と高評価ながら、保湿力1.4、安全性2.1、使用感1.2、コスパ1.8と、全体的にはかなり苦戦しています。
特に特筆すべきは素材のレベル(1.2/5点)と髪補修力(1.1/5点)の低さ。洗浄剤の品質も1.1と、石鹸ベースという構造的な弱さが如実に表れています。
価格は400mlで税込3,850円。洗浄剤コストが安価なカリ石ケン素地メインであることを考えると、業界平均価格帯(1,000〜1,800円)を遥かに超えた高額商品であるにも関わらず、処方に説得力を持たせる“プラスα”がやや弱いのが現実です。
アミノ酸系洗浄剤の中でもバランス型の優等生。適度な洗浄性と低刺激性を持ち、シャンプーにもよく使われます。保湿感や泡立ちの持続性も優秀。これが入っていることで、石鹸ベースの洗浄力に緩やかさが加わります。
この製品のベース洗浄剤。高級脂肪酸由来で環境分解性はあるものの、アルカリ性による肌負担が懸念されます。皮膚常在菌バランスやNMF(天然保湿因子)を洗い流しやすく、敏感肌には向きません。
表面積は最大400㎡/gとされる炭の吸着パワーで、皮脂やニオイ分子を吸収します。ただし洗い流されるため、炭による“継続的スキンケア効果”は限定的です。スクラブ効果もありますが、過度な摩擦には注意が必要です。
天然ポリフェノールの一種で、消臭作用と収斂効果(毛穴引き締め)が特徴。加齢臭や汗臭への対策成分として知られており、男性向け製品に多く採用されています。抗酸化作用もあるものの、即効性よりは長期的な使用が鍵です。
エステル系の植物オイルで、皮脂類似構造を持つため、保湿と皮膚バリア強化に寄与します。ただ、配合量次第では“潤う感覚”を実感しにくい点も。泡で流れてしまう洗浄アイテムでは実質効果が薄いことも。
このボディウォッシュの最大の利点は、「炭の吸着力×石鹸の脱脂力」による強力な洗浄力です。特に皮脂が多くベタつきやすい夏場、背中ニキビやボディのざらつきが気になる人には向いています。カキタンニンによる消臭効果も併せて、ニオイ対策系のボディソープとしては一定の価値が見出せます。
一方で、デメリットは明確です。保湿力の不足により洗浄後の肌つっぱりやカサつきが起こりやすく、乾燥肌〜敏感肌の人にはやや厳しい処方。また、使用感も“高級”とは言いがたく、泡立ちや香りなどの官能評価でも価格との釣り合いが取れていないという印象を受けます。
加えて、全成分数19種というのは、最近の“多機能・高付加価値型”ボディソープと比べて少なめ。単一訴求の潔さは感じますが、そのぶん“高級志向”としての説得力には欠けます。
「GINZA TANAGOKORO チャコールボディウォッシュ」は、見た目とネーミングのラグジュアリー感で一瞬心をつかみますが、実際の処方は“炭石けんベースの拡張型”というシンプルな構成。炭やカキタンニンといった注目成分も含まれてはいるものの、他社が“機能性+保湿力+肌あたり”を競っているなかで、この製品は価格とのバランスにやや疑問が残ります。
贈答用・話題性・見た目重視で選ぶならあり。でも“毎日使いたいか?”と聞かれたら、多くの方が首をひねるかもしれません。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。