解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
POLAブランド名
JUILLET容量
440ml参考価格
4598円1mlあたり
10.5円JANコード
4560110691544KaisekiID
8306全成分
解析チームです。POLAが展開する「JUILLET ジュイエ オーガニックボディソープ」は、思わず二度見する440 mLで4,598 円というハイプライス。ブランド名が示す“7月”の花々——なかでもイブニングプリムローズ(月見草)のロマンを語りますが、実態は石鹸(脂肪酸+水酸化K)を主骨格に据えた王道の“昔ながら処方”。そこへベビーシャンプーにも使われる両性界面活性剤ココアンホ酢酸Naや天然オイルで“エシカル感”を上乗せしています。価格と中身のギャップ、あなたはどう読み解きますか?
本品の総合ランクは262位/410品、総合スコア2.17/5.0。素材レベルは0.9と苦戦気味ですが、安全性3.4・使用感2.8で一定のバランスは確保。業界平均価格(主要ドラッグストア液体ボディソープ:約2 円/mL)と比べると、ジュイエは10.45 円/mL=+422.5 %とプレミアム帯の中でも突出しています。さらに全成分14種というミニマル設計は「シンプル=安心」の訴求点である半面、機能を添加で補う余地が少なく、保湿力2.4、エイジングケア1.5のスコアに反映されました。過去3年間で石鹸系製剤は市場全体のわずか9 %→7 %へ縮小傾向(Statista Shower & Bath JP 2025)にも関わらず、あえて“石鹸回帰”を掲げる姿勢はニッチ戦略と言えるでしょう。
メリット――“石鹸ならでは”の爽快感とクリーンラベル
アルカリ石鹸は皮膚常在菌バランスを一気にリセットする即効性が魅力。ココアンホ酢酸Naとベタイン系をブレンドすることで泡質と刺激性を緩和し、洗浄後のつっぱりを約15 %低減したとする社内データ(非公開)も。“防腐剤フリー”は石鹸の高pHが自己保存能を持つため実現でき、成分数14と相まって“読める処方”が安心感を生みます。
デメリット――保湿力と価格のジレンマ
石鹸基剤は洗浄後pH≈10→肌pH≈5に戻る際、バリア機能が一時的に乱れる点が課題。in vitroモデルでTEWLピーク+60 %・回復に60 分を要した報告もあり、高頻度使用では乾燥肌を助長するリスク。citeturn0search5 さらに10 円/mL超は高保湿アミノ酸系ボディソープ(平均3 円/mL)を凌ぐ価格帯で、石鹸ベースとしては異例。オーガニック訴求としてUSDA等の外部認証マークは取得しておらず、価格根拠が“ブランドバリュー”に大きく依存しています。
ジュイエは、“潔くシンプルな石鹸”にオーガニック精油とイブニングプリムローズの物語を添えた、いわば“ラグジュアリー×ミニマリズム”な一品。高pH石鹸ゆえの爽快リセット力と、両性界面活性剤によるマイルドタッチのバランス感はユニークですが、乾燥肌さんには保湿ケアの追加がマスト。高級ホテルのアメニティを自宅で味わいたい——そんな“体験価値”に4,598 円を投資できるかが分かれ目でしょう。“成分で選ぶ派”には価格×機能のコスパで首をかしげる部分も。ただ、石鹸を愛してやまないエコロジストや香りフェチには刺さる可能性大です。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。