解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
ロート製薬ブランド名
メディクイックH容量
320ml参考価格
1491円1mlあたり
4.7円JANコード
4987241192168ASIN
B0CC5H65C9発売日
20230919KaisekiID
10771全成分
解析チームです。今回は、ロート製薬が手がける薬用シャンプー、「メディクイックH 頭皮のメディカルシャンプー しっとり」を徹底解析します。医薬部外品でありながらアミノ酸系ベース、かつ抗真菌・抗炎症成分を備えた製品ということで、“頭皮悩みへの特化型”と呼ぶにふさわしい構成です。ロート製薬といえば皮膚科学に基づく製品開発に定評があり、メディクイックシリーズもその流れを汲む存在。果たしてこのしっとりタイプ、"乾燥性フケ"に本当に有効なのか?成分・数値・競合との比較から深掘りしていきます。
本製品の総合ランクは1190位 / 3036製品と中堅ポジション。口コミ点数は4.1点(5点満点)とユーザーからの評価は高めで、売上ランキングは23位と、実際の購入数もかなりの水準。特にここ180日間で717本と、コンスタントな需要が確認できます。
数値面を見ると、安全性:3.8点、洗浄剤の品質:3.8点と比較的高めの評価が目立ちます。一方で、髪補修力:2.4点、スカルプケア力:2.2点、育毛力:1.9点といった補助的性能には物足りなさが残る印象。
全体として、乾燥性フケ・かゆみに悩む方向けのベーシックな“治療補助型シャンプー”といえそうです。アミノ酸系にしては洗浄力がやや高め(3.0点)なのも、皮脂抑制とのバランスを意識した構成でしょう。
抗真菌薬として知られ、マラセチア菌に対して高い抑制効果を発揮します(出典:J Am Acad Dermatol. 2004;51(2):191-9)。ふけの原因菌の繁殖を抑える主役成分。有効濃度は1%前後で臨床効果が認められており、OTC医薬部外品の上限にも設定されている、実力派成分です。
抗炎症作用を持ち、皮膚の赤み・かゆみを抑制する医薬部外品の定番。ステロイド様作用を持たず、マイルドな効き目が特徴で、敏感肌にも配慮された設計に貢献しています。
非常に低刺激なアミノ酸系界面活性剤。泡立ちは控えめながら、皮膚のバリアを壊さずに洗浄できるため、アトピー肌や乾燥肌との相性◎。ベビーシャンプーにも使用されるほどの優しさが武器です。
両性界面活性剤で、泡質を改善しながら洗浄力を補強する役割。アミノ酸系単体では泡が物足りないという弱点をカバーする、まさに“名脇役”的存在です。
保湿成分として古典的ながらも堅実。水分保持を助けつつ、しっとり感を演出します。乾燥性フケをターゲットにする本製品には不可欠なベース成分といえるでしょう。
最大のメリットは、医薬部外品としての抗菌・抗炎症効果をアミノ酸系ベースで実現している点です。刺激性を抑えながら、マラセチア菌由来の乾燥性ふけ・かゆみに対応できる処方設計は好印象。
とくにアミノ酸系ベースは洗浄力が弱いことが多い中で、本製品は両性界面活性剤やラウリルヒドロキシスルホベタインを加えることで、洗浄力と泡立ちのバランスを巧みに調整しています。
ただし、育毛力・スカルプケア力は控えめで、あくまで“頭皮トラブル抑制”に特化した印象です。髪の補修成分も少なめなため、美髪ケアや加齢対策を求める方には物足りない可能性も。
また、成分構成が医薬部外品の範囲内に限定されるため、保湿力や補修力を求める場合は、別途トリートメントや美容液との併用が前提となるでしょう。
メディクイックHしっとりタイプは、乾燥性フケ・かゆみに悩む方の“はじめの一歩”として非常に有用な製品です。刺激性を抑えつつ、抗菌・抗炎症の両軸アプローチを実現した設計は、皮膚科学的にも評価できます。
一方で、ヘアケアトータルとしては“尖りすぎ”な側面もあり、髪の仕上がり重視派や育毛対策を重視する方にはマッチしにくいかもしれません。
「何を優先したいか?」を明確にすることが、このシャンプーを活かす鍵。乾燥性のフケやかゆみが出ている方にとっては、価格(1491円)以上の価値を感じる可能性は十分です。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。