解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サブカテゴリ
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メーカー
ダイムヘルスケアブランド名
ダイムヘルスケア容量
1000ml参考価格
2580円1mlあたり
2.6円JANコード
4933656230018ASIN
B092HLWX6C発売日
20231207KaisekiID
10973全成分
解析チームです。ダイムヘルスケア、この名前を聞いて「ああ、あの天然素材へのこだわりで20年以上の歴史を持つメーカーか」と思い浮かぶ方はそう多くないかもしれません。しかし実は、さとうきび由来の天然アミノ酸を中心とした化粧品開発で一定の評価を得てきた会社なんです。特に「塩の精」シリーズで大ブームを巻き起こし、経済流通新聞で新製品売上ランキング第1位に輝いた実績もあります。そんな同社が1993年から発売を続けているのがこの「プロフェッショナル アミノ海藻シャンプー」ですが、果たして現在の厳しい市場でその実力はいかがなものか。昨今のシャンプー市場は高機能化が進み、花王の1600円シャントリが大ヒットするなど、消費者の品質への期待は年々高まっています。
まずは数字から見てみましょう。本製品は解析ドットコムの総合ランキングで2671位 / 3036個という結果で、これは下位88%にあたります。総合点は5点満点中1.6点と、正直に申し上げて厳しい評価です。特に配合成分レベルが0.8点と極めて低く、これは業界全体から見ても深刻な数値と言わざるを得ません。
[1]興味深いのは洗浄力の評価で、4.4点と非常に高い数値を記録している点です。これはラウレス硫酸Naをベースとした洗浄システムの特徴が如実に表れています。一方で、現代のシャンプーに求められる髪補修力は1.8点、保湿力は1.5点と、美容面での期待には応えきれていない状況です。
[1]コストパフォーマンスについては2.2点で、1000ml・2580円(ml単価2.58円)という価格設定を考えると、一般的なドラッグストア製品(ml単価1.0-1.5円)より高価でありながら、その価格に見合った品質を提供できていないという厳しい現実があります。余談ですが、2025年のシャンプー市場では平均10-20%の値上がりが予想されており、コスパの重要性はさらに高まっています。
[2][3]本製品の主洗浄成分であるラウレス硫酸Naは、高い洗浄力と起泡性を持つ陰イオン界面活性剤です。60年以上の使用実績があり、ラウリル硫酸Naよりも分子量が大きいため皮膚浸透性が低く、安全性は比較的高いとされています。しかし、必要以上に脱脂してしまう傾向があり、現代の美容シャンプーとしては洗浄力が強すぎる懸念があります。
[4][1]商品名にも謳われている海藻成分ですが、実際の配合位置は9番目と決して多くありません。海藻エキスにはミネラル類やフコイダンが含まれ、頭皮の保湿や外部刺激からの保護効果が期待されています。ただし、「海藻=髪に良い」という一般的な認識について、科学的な発毛効果は限定的であることが複数の研究で指摘されています。
[5][6][7][8]紫外線吸収剤として配合されていますが、この成分には注意が必要です。EU消費者安全科学委員会(SCCS)は2024年4月、潜在的な内分泌撹乱性を考慮し、化粧品での使用濃度を最高5%に制限するべきとの見解を発表しました。また、皮膚から吸収されやすく、アレルギー反応を引き起こす可能性もあるため、敏感肌の方は特に注意が必要です。
[9][10][11][12]植物の葉緑素由来の成分で、優れた防臭作用を持ちます。愛知県産業技術研究所の研究では、銅クロロフィリンナトリウムがアンモニアなどの臭気物質を著しく減少させることが確認されています。シャンプーにおいては頭皮の清潔維持に貢献する可能性があります。
[13][14]ココナッツオイル由来の両性界面活性剤で、泡立ち向上と洗浄力補助の役割を担います。低刺激性で敏感肌にも適しており、ベビーシャンプーにも使用される成分です。ただし、高濃度での頻繁な使用では皮膚炎のリスクも指摘されています。
[15][16][17]最大のメリットは、間違いなくその洗浄力の高さです。ラウレス硫酸Naベースの処方により、頑固な皮脂汚れやスタイリング剤もしっかりと除去できます。特に皮脂分泌が多い方や、ワックスなどを毎日使用する方には、この強力な洗浄力は魅力的でしょう。また、1000mlという大容量サイズは、家族での使用や頻繁に洗髪する方にとって便利です。
[4][1]弱酸性という点も評価できます。健康な髪のpHは4.5-5.5の弱酸性が理想的とされており、キューティクルの状態を適切に保つ効果が期待できます。これにより、カラーやパーマの持ちが良くなる可能性があります。
[18][19]しかし、デメリットの方が圧倒的に多いのが現実です。最大の問題は配合成分の品質の低さで、0.8点という評価は業界最低水準です。「アミノ」と商品名に謳いながら、実際のアミノ酸成分はグルタミン酸Naが少量配合されているのみで、アミノ酸シャンプーとしての期待には応えられません。
[20][1]オキシベンゾン-4の配合も大きな懸念材料です。ハワイやパラオでは環境への影響から使用が禁止されており、人体への内分泌撹乱作用も指摘されています。現代の化粧品業界では代替が進んでいる成分を、なぜ新しいシャンプーに配合するのか疑問が残ります。
[10][12][9]コストパフォーマンスの悪さも看過できません。ml単価2.58円という価格は、同等の洗浄力を持つドラッグストア製品の約2倍です。例えば、同じ高級アルコール系でもメリットなら110円/100ml、パンテーンでも105円/100mlで購入可能です。ここで豆知識ですが、2025年の調査では消費者が使用するシャンプーの平均価格は1358円、平均容量は593mlとなっており、本製品は明らかに割高な価格設定と言えます。
[3][21][2]何より問題なのは、髪補修力(1.8点)、保湿力(1.5点)、エイジングケア力(1.3点)という美容面での評価の低さです。現代のシャンプーに求められる「洗うだけでなく、美しい髪を育む」という期待には全く応えられていません。
[1]一言でこの商品を表すなら、「昭和の洗浄力を令和の価格で売る時代錯誤な製品」と言わざるを得ません。
確かに洗浄力は申し分なく、大容量で家族使いにも便利という利点はあります。しかし、ml単価2.58円という価格に見合った品質は到底提供されていません。特に配合成分レベルの低さ(0.8点)は、現代のシャンプー市場では致命的です。「プロフェッショナル」「アミノ」「海藻」という魅力的なキーワードを商品名に並べながら、実際の中身がそれに伴っていないのは、消費者への誠実さに欠けると言わざるを得ません。
オキシベンゾン-4のような問題のある成分を配合している点も、メーカーの品質意識に疑問を抱かせます。海外では使用禁止地域もあるような成分を、なぜ新製品に配合するのでしょうか。
ダイムヘルスケアには天然素材へのこだわりという企業理念があったはずです。しかし、この製品からはそのこだわりを感じることができません。むしろ、古い処方に頼り、時代の要求に応えようとする努力が感じられないのが残念です。
[22]現代の消費者は、「失敗したくない」という心理から、研究開発力の高い高品質製品を選ぶ傾向が強まっています。このような市場環境で、本製品が生き残るのは困難と言わざるを得ません。
[23]シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。