総合ランク
総合点

1mlあたり
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
サブカテゴリ
メーカー
コーセーコスメポートブランド
コエンリッチ容量
80ml参考価格
489円1ml単価
6.1円JAN
4971710587555ASIN
B0D9QB5MWP発売日
20240801ECランク
2639位(総合ランキング)ID
11316商品説明
解析チームです。489円という手の届きやすい価格帯に、医薬部外品有効成分+CoQ10という組み合わせを詰め込んだコーセーコスメポートのコエンリッチ 薬用エクストラガード ハンドクリーム。総合スコア2.79点という数字が示す「実力と限界」を、成分データから読み解いていきます。
解析ドットコムのスタッツ評価では、総合スコア2.79点(平均3.0点比 −0.21点)と、全体的に平均をやや下回る結果となっています。項目別に見ると、保湿力3.1点・安全性3.3点は平均水準をキープしているものの、エイジングケア力2.3点・スキンケア性能2.4点・配合成分レベル2.5点はいずれも「要注意」ゾーンに位置します。
ただし、価格帯(489円/80ml)を考慮すると評価は変わります。ドラッグストアで手軽に購入できる同価格帯のハンドクリームの中で「医薬部外品」の肩書きを持ち、CoQ10まで配合しているのは決して多くありません。スコアが示すのは「高機能プレミアム製品との差」であって、「日常使いの撥水バリアクリーム」という本来の用途ではコスパ2.87点と相応の評価を維持しています。
STATS OVERVIEW — 解析ドットコム評価
総合スコア 2.79 / 5.0(平均比 −0.21点)
由来:鉱物性 / 推奨配合量:1〜10% / コメドジェニック度:0
本処方の核心とも言えるのがこのワセリンです。150年以上の使用実績を持ち、EWGスコア1(最安全)を獲得。石油由来の炭化水素を高度精製したもので、皮膚表面に疎水性の保護膜(オクルーシブ層)を形成し、経皮水分蒸散(TEWL)を抑制します。化学的に不活性であるため、他の成分と反応せず安定した基剤として機能します。
特筆すべきはグリセリン・ヒアルロン酸との相乗効果です。グリセリンが真皮から水分を引き寄せ(ハイドレーション)、ワセリンがその水分を封じ込める(オクルージョン)という「二段階保湿」が処方上に成立しており、保湿力3.1点という平均以上のスコアを下支えしています。ドラッグストアで手軽に購入できる同価格帯製品の中で、この組み合わせを明示的に処方に組み込んでいる点は評価できます。
由来:植物性(甘草) / 推奨配合量:0.1〜0.8% / 医薬部外品承認成分
配合順の最上位に位置する医薬部外品有効成分です。甘草由来のこの成分は、炎症メディエーターであるプロスタグランジンE2の産生を抑制し、同時にヒアルロン酸分解酵素(ヒアルロニダーゼ)を阻害することで、炎症とバリア破壊を同時に制御します。ヒビ・あかぎれというメーカー訴求の根拠がここにあります。
注目したいのは酢酸DL-α-トコフェロール(ビタミンE誘導体)との相乗効果。両者とも抗炎症経路に作用しつつ、ビタミンE側は血行促進に寄与するため、炎症の鎮静と肌コンディションの改善を異なる機序で同時に狙う設計です。なお、強酸性成分・高濃度AHAとの拮抗に注意が必要ですが、本処方のpH環境(リン酸緩衝液でpH5〜8域に調整)では機能が維持されていると考えられます。
由来:合成(発酵由来も存在) / 医薬部外品承認成分
ブランド名を冠する看板成分ですが、配合順では下位(中盤以降)に位置しています。CoQ10は細胞のミトコンドリアにおけるエネルギー産生(ATP合成)に不可欠な補酵素であり、強力な脂溶性抗酸化物質でもあります。加齢とともに体内での産生量が低下することから、外用での補給が注目されています。
ただし、CoQ10は分子量が大きく(MW=863.3)、皮膚深部への到達には製剤設計が重要です。エイジングケア力2.3点という「要注意」評価は、配合量の少なさとデリバリー技術の不透明さを反映している可能性があります。ブランドの顔として機能しているものの、単独での有効性は濃度依存であることを認識しておく必要があります。
酢酸DL-α-トコフェロール EWG:3 / オリブ油 EWG:1 / ホホバ油 EWG:1 / アルモンド油
本処方は2種類のビタミンEを使い分ける点が興味深いです。酢酸DL-α-トコフェロールはビタミンEのエステル体で安定性が高く医薬部外品有効成分、dl-α-トコフェロールは遊離型でより即効性の抗酸化作用を持ちます。さらにd-δ-トコフェロールはα型より抗酸化力で勝る場面があるとされる形態で、3形態による抗酸化の多重防御と解釈できます。
オリブ油(オレイン酸主体)・ホホバ油(ワックスエステル構造で酸化安定性極高)・アルモンド油は皮脂組成に近くなじみが良好で、リンゴ酸ジイソステアリルとシリコーン類(メチルポリシロキサン・架橋型)との組み合わせで、べたつきを抑えながら撥水バリア膜を形成するという処方設計の巧みさが見られます。
フェノキシエタノール:EU Annex III制限あり / メチルパラベン:EU Annex III制限あり・JP旧指定成分
安全性3.3点という相対的な強みが、防腐剤系で一部打ち消されています。フェノキシエタノール(EWG:4)は単独では防腐力が限定的なため、メチルパラベン(EWG:4)との相乗的な防腐設計を採用しています。両成分ともEU Annex IIIで使用制限がかかっており、日本でもメチルパラベンは旧指定成分(表示義務対象)です。
ただし、現行の日本の化粧品基準において推奨配合量(フェノキシエタノール0.2〜1.0%・メチルパラベン0.1〜0.4%)内での使用は承認されており、配合順の末尾付近であることから配合量は少量と推測されます。成分の素性を理解した上で使用するかどうか、判断材料として知っておくべき情報です。