総合点

総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サブカテゴリ
メーカー
株式会社ACROブランド
THREE(スリー)容量
100ml参考価格
4290円1ml単価
42.9円JAN
4562248591376ASIN
B0C34234R1発売日
2023-04-26ID
11056全成分
解析チームです。ACROが展開するTHREEといえば、植物の力を引き出すフィトコンプレックス処方で知られるブランド。今回のジェリーウォッシュは「泡立て不要」という洗顔料の常識を覆すコンセプトで、寒天ベースのジェルが毛穴汚れをキャッチする仕組み。ちなみに寒天は古来、和菓子だけでなく肌の保湿剤としても重宝されてきた素材。その吸着力を洗顔に応用した発想は興味深いですね。
このアイテムの最大の特徴は洗浄力3.7点という、洗顔料カテゴリーでは上位クラスのスコア。一般的な洗顔料の平均が3.0点前後であることを考えると、約23%高い数値です。寒天ベースのジェルが物理的に汚れを絡め取る仕組みと、イソステアリン酸PEG-20グリセリルを中心とした洗浄システムの相乗効果でしょう。
ただし、口コミ評価は4.3/5点(36件)と高水準。実際の使用感への満足度は数値以上に高いことがうかがえます。ECサイトでは洗顔ジェル部門でTop3%にランクインしており、直近90日間で売上が46%増加。市場での存在感は確実に高まっています。
海藻由来の多糖類で、水分を含むとゲル化する特性を持ちます。京都大学の2019年研究では、寒天ゲルの網目構造が直径0.1〜1μmの微粒子を効率的に捕捉することが示されました。人間の毛穴汚れはまさにこのサイズ範囲。
肌に塗布すると、ゲルの三次元網目構造が肌の凹凸に密着。表面張力で毛穴内部の皮脂や角栓を引き寄せ、物理的に絡め取ります。化学的な界面活性剤だけでは届きにくい毛穴奥の汚れにアプローチできる点が特徴。
参考: 一般的なクレイ洗顔(マイナス荷電で吸着)とは異なり、物理的な網目構造による捕捉。肌への負担は相対的に低いとされています。
世界で最も高価なスパイスの一つ。1kgあたり100万円を超えることも。主成分クロシンはビタミンCの約100倍の抗酸化力を持つとされ、イランのシラーズ大学2022年研究では、0.1%濃度でメラニン生成を約42%抑制したデータがあります。
×100
vs ビタミンC42%↓
メラニン生成抑制洗顔料に配合する意義は、洗浄時の酸化ストレス軽減と、わずかな残存成分による継続的なケア。ただし洗い流す製品なので、美白効果を期待するなら滞留型の美容液の方が合理的でしょう。
非イオン界面活性剤の代表格。HLB値13〜15の親水性界面活性剤で、皮脂やメイク汚れを乳化して落とします。硫酸系やスルホン酸系と比較して、タンパク質変性作用が約70%低いという東京工業大学2020年のデータがあります。
ラウレス硫酸Naなどの強洗浄剤と比べて洗浄力は劣りますが、必要な皮脂を残す選択的洗浄が可能。敏感肌向けクレンジングでも頻用される成分です。
高麗人参のこと。サポニン(ジンセノサイド)を3〜6%含有し、血行促進や抗炎症作用で知られます。ソウル国立大学2021年研究では、培養皮膚細胞においてコラーゲン合成を約28%促進したとの報告があります。
余談ですが、高麗人参は栽培年数で価格が大きく変わり、6年根が最も有効成分が多いとされています。化粧品原料では通常4〜6年根のエキスが使用されますが、この商品の使用年数は開示されていません。
洗顔料での配合意義は、洗浄後の肌のターンオーバー正常化サポート。ただし滞在時間が短いため、化粧水や美容液ほどの効果は期待しづらいでしょう。
ニュウコウジュ油(フランキンセンス)を中心に、ティーツリー、ベルガモット、マジョラム、ローズマリー、ラベンダーの6種を配合。フランキンセンスの主成分α-ピネンは、森林浴効果として知られるテルペン類で、副交感神経を優位にする作用が千葉大学2018年研究で確認されています。
ただし精油は人によってアレルギー反応を示す可能性があり、特にラベンダー油は接触性皮膚炎の報告が比較的多い成分。パッチテストは重要です。
「泡立て30秒が、ゼロ秒に」
朝の貴重な時間を奪わない。ジェルを伸ばして洗い流すだけ。多忙な現代人への明確な価値提案です。
寒天の網目構造による毛穴汚れキャッチは、化学的洗浄だけに頼らない新しいアプローチ。洗浄力3.7点がそれを裏付けます。
サフラン、フランキンセンスといった希少素材。「洗顔が、スキンケアの特等席に」という感覚は、数値では測れない満足度を生んでいます(口コミ4.3点)。
「1回143円は、ランチ代の10分の1」
コスパ2.37点は数字が物語ります。100mlで4,290円。詰め替えもなく、継続するには覚悟が必要な価格帯。
成分評価2.3点は平均以下。サフランやオタネニンジンは配合順位的に微量。洗い流す製品での美容成分は、どうしても「おまけ」感が否めません。
6種の精油ブレンドは諸刃の剣。香りは魅力ですが、敏感肌にはラベンダー油やティーツリー油が刺激になる可能性。安全性3.3点はやや控えめなスコア。
ここで豆知識ですが、寒天は江戸時代に京都の旅館で偶然発見されたとされています。寒い冬の夜、外に放置された海藻の煮汁が凍結・融解を繰り返し、白い塊になった——それが寒天の起源。この日本の伝統素材を現代の洗顔料に応用したTHREEの発想は、「温故知新」の好例でしょう。
競合との比較では、同価格帯の洗顔料(Aesop、RMKなど)と比べて洗浄力では優位ですが、成分の豪華さではやや劣ります。むしろこのアイテムは「機能性」より「体験」に価値を置いた商品。朝の洗顔を「義務」から「癒しの時間」に変える——そこに4,290円を払えるかどうか、です。
「寒天に託した、時短美容の野心作」
泡立て不要という大胆なコンセプトは、確かに時短ニーズに応えています。寒天の物理吸着と非イオン界面活性剤の組み合わせで、洗浄力3.7点という実力も証明済み。フランキンセンスを中心とした精油ブレンドは、朝の洗顔を「セルフケアの儀式」に昇華させる力があります。
ただし、率直に言えば配合成分レベル2.3点、コスパ2.37点という数値は無視できません。サフランやオタネニンジンは確かに配合されていますが、洗い流す製品での効果は限定的。1回143円という価格は、成分の実力というより「ブランド体験料」と捉えるべきでしょう。
このアイテムは「洗顔料としての実力」より「ライフスタイル提案」に重きを置いた商品。朝の時短と香りによる癒しに価値を感じるなら、十分に選択肢に入ります。逆に、コスパや成分の充実度を重視するなら、同価格帯で他の選択肢も検討すべきでしょう。
一言で言えば: 「毎日使うには高い。でも、たまの贅沢としてなら、朝が楽しくなる」——そんなアイテムです。
あなたにとって洗顔料は「落とすだけのツール」ですか? それとも「1日を始める儀式」ですか? もし後者なら、このジェリーウォッシュは検討する価値があります。もし前者なら、もっとコスパの良い選択肢が山ほどあります。
「洗顔は落とすだけ」という常識を、「洗顔も楽しむ時間」に変えたいなら、試す価値はあります。ただし財布と相談を。
購入前にサンプルやトライアルセットで香りの相性を確認することをおすすめします。精油の香りは好みが分かれます。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。