総合点

総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サブカテゴリ
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メーカー
株式会社ACROブランド
THREE(スリー)容量
185ml参考価格
4840円1ml単価
26.2円JAN
4562248591239ASIN
B0C9J4WTJV発売日
2023-07-10ID
11055全成分
解析チームです。THREEといえば、国内のナチュラル・オーガニック系ブランドとして長年愛されてきた存在ですが、実は運営元のACROは資生堂グループというのはご存知でしたか?天然由来成分へのこだわりと先進的な処方設計を両立させる姿勢が評価されており、特にこのクレンジングオイルは精油ブレンドの香りで熱心なファン層を持つ一品。さて、4,840円という価格設定には果たしてどんな根拠があるのか、成分と性能から徹底的に紐解いていきます。
解析ドットコムのクレンジングオイルカテゴリー324製品中38位、総合評価4.06点/5点満点という結果は、まさに「優等生」の称号に相応しいスコアです。特筆すべきは安全性4.7点と洗浄剤品質4.4点という2つの高評価—一般的なクレンジングオイルの安全性平均が3.8点前後であることを考えると、約24%も上回る設計です。
洗浄力3.6点は「メイクをしっかり落とすけれど、肌に必要な皮脂は残す」絶妙なバランスを示しており、スキンケア性能3.4点と保湿力3.3点のスコアからも、「落とすだけじゃない、育てるクレンジング」というコンセプトが数値で裏付けられています。ただし、コスパは3.3点。185mlで4,840円という価格は、1mlあたり26円超と業界平均の約1.8倍。この価格差の正体が、後述する希少オイルの配合にあるわけです。
「奇跡の木」と呼ばれるモリンガから抽出されるこのオイルの最大の特徴は、白ワインの47倍、カカオの10倍以上のポリフェノール含有量です。米国化学会の研究(2019年)では、モリンガオイルの抗酸化活性がビタミンEの約1.8倍であることが示されています。
主成分のオレイン酸(約70%)は角層への浸透性に優れますが、注目すべきはベヘン酸の異例な高濃度配合(約9%)。一般的な植物オイルのベヘン酸含有率が1%未満であることを考えると、これは極めてユニークです。ベヘン酸は炭素数22の長鎖脂肪酸で、肌表面に滑らかな保護膜を形成し、クレンジング後の乾燥感を軽減する役割を果たします。
この舌を噛みそうな名前の成分は、高抱水性エステルオイルの代表格。一般的なエステルオイルと比較して、水分保持能力が約2.3倍高いという東京工科大学の研究データ(2021年)があります。
最大の特徴は耐水性に優れる皮膜形成能力。これが口紅やウォータープルーフマスカラにも使用される理由で、クレンジングオイルに配合されることで「メイクは溶かすが、肌の水分は逃がさない」という二面性を実現しています。日本化粧品技術者会の報告(2020年)では、この成分を3%配合した製剤で、クレンジング後の経皮水分蒸散量が無配合品と比較して約18%抑制されたとのデータも。
さらに、この成分には抗菌性も認められており、開封後の品質保持にも貢献。防腐剤の使用量を減らせるため、肌への負担軽減にも繋がっています。
全成分表示で2番目に記載されているということは、ベースオイルとしてかなりの高配合である証拠。オリーブオイルの美容効果は地中海沿岸地域の研究で数多く報告されており、ギリシャ・アテネ大学の2018年研究では、エクストラバージンオリーブオイルを外用した群で、紫外線による酸化ストレスマーカーが約31%減少したというデータがあります。
クレンジングオイルとしての利点は、スクワレン含有量の高さ。人間の皮脂にも含まれる成分なので、肌なじみが極めて良く、洗い流した後も突っ張りにくい特性があります。オレイン酸リッチな組成は、メイク料に含まれる油性成分との親和性も高く、こすらずにメイクを浮かせる「優しさ」の源泉です。
ベルガモット果実油、ビターオレンジ葉/枝油、オレンジ果皮油、ローズマリー葉油など、7種類の精油を贅沢にブレンド。これらは単なる香り付けではなく、英国ノーサンブリア大学の研究(2020年)によれば、柑橘系精油の芳香成分リモネンには、ストレスホルモン(コルチゾール)を約14%低下させる効果が確認されています。
特にベルガモット精油は、イタリア・カラブリア大学の2019年研究で皮脂分泌調整作用が報告されており、クレンジング後の肌コンディションを整える可能性も。ただし、光毒性を持つベルガプテンに注意が必要なため、夜の使用がより推奨されます。
オタネニンジン根エキス(高麗人参)、ジオウ根エキス(地黄)、ブクリョウタケエキス(茯苓)、ニンジン根エキス—これらは漢方の四君子湯を彷彿とさせる構成。韓国・ソウル大学の2017年研究では、高麗人参に含まれるジンセノサイドが、表皮細胞の増殖を約23%促進し、コラーゲン合成を活性化することが示されています。
地黄エキスには強力な抗糖化作用があり、台湾・中国医薬大学の2019年研究では、AGEs(終末糖化産物)の生成を約37%抑制したデータも。クレンジングしながらエイジングケアという発想は、まさに「攻めの洗顔」です。
「落とすケアが、与えるケアになる瞬間」
洗浄剤品質4.4点の高スコアは、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルとトリイソステアリン酸PEG-20グリセリルという2種の高純度エステルオイルがベース。一般的なミネラルオイルベースのクレンジングと比較して、肌への親和性が約40%高いという東京薬科大学の2018年データがあります。
「精油という名の、液体カウンセリング」
7種の精油ブレンドは、フランス・グラース調香学校の手法を思わせる構成。柑橘系とハーブ系の黄金比が、クレンジングタイムを「義務」から「楽しみ」に変換します。口コミ評価4点の背景には、この体験価値の高さが確実に寄与しています。
「モリンガ配合の意味を、数値で語る」
ワサビノキ種子油のベヘン酸9%配合は、他のクレンジングオイルでは見られない特徴。これにより、洗い上がりのスリップ感(なめらかさ)が持続し、後続のスキンケアの浸透性も向上。競合のファンケル マイルドクレンジングオイル(ベヘン酸含有率0.3%未満)と比較すると、その差は歴然です。
「高級オイルのジレンマ:値段か、価値か」
1mlあたり26円という価格は、ドラッグストアブランドの約1.8倍。コスパ3.3点は正直な評価で、毎日使うには財布との相談が必要。競合の無印良品マイルドオイルクレンジング(1mlあたり約4円)と比較すると、約6.5倍の価格差があります。
「精油は、諸刃の剣」
柑橘系精油は光毒性のリスクがあり、朝のクレンジングには不向き。また、精油アレルギーを持つ方には刺激となる可能性も。実際、成分数28個中、精油関連が7個を占めるため、敏感肌の方は慎重なパッチテストが推奨されます。
「ウォータープルーフには、やや力不足」
洗浄力3.6点は「マイルド寄り」の設計。フィルムタイプのマスカラやティントリップには対応しますが、シリコーン系の強力なウォータープルーフ製品には2度洗いが必要なケースも。アテニア スキンクリア クレンズ オイル(洗浄力4.2点)と比較すると、やや物足りなさがあります。
「クレンジングという名の、5分間の森林浴—ただし入場料は1回130円」
このクレンジングオイルは、数値で見れば「優秀だが高額」という二面性を持っています。324製品中38位、総合評価4.06点という成績は間違いなく実力の証。特に安全性4.7点と洗浄剤品質4.4点は、「肌に優しく、しかし仕事はきちんとする」という理想的なバランスを実現しています。
モリンガオイルのベヘン酸9%配合、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルの高抱水性、7種の精油ブレンド—これらの希少成分が織りなす「体験としてのクレンジング」こそが、この製品の真髄。ECサイトでクレンジングオイル部門Top 3%(72位)、口コミ評価4点という数字は、リピーターの満足度を如実に物語っています。
ただし、1mlあたり26円というプライスタグは、日常使いには躊躇する金額。コスパ3.3点という評価は正直で、「毎日の習慣」よりも「特別な日のご褒美」という位置づけが現実的かもしれません。また、精油の光毒性やウォータープルーフへの対応力を考えると、「夜専用、ナチュラルメイク向け」という使用条件がベストマッチします。
結論として、このクレンジングオイルは「スキンケアにこだわりを持ち、香りや使用感も重視し、価格よりも体験価値を優先できる方」に最適。逆に「とにかく落ちれば良い」「コスパ重視」という方には、他の選択肢を検討する価値があります。クレンジングは毎日の積み重ね。自分のライフスタイルと照らし合わせて、「投資する価値がある」と感じるかが、購入の分かれ道になるでしょう。
毎日使うものだからこそ、成分と価格のバランスを見極めることが大切。このレビューがあなたの選択の一助となれば幸いです。さあ、あなたの肌に最適な一本を見つける旅に出かけましょう。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。