Ingredient Analysis

ラウリル硫酸ナトリウム

アニオン界面活性剤 9件の商品に配合 ID: 87903
アニオン界面活性剤 泡立て・洗浄を担う陰イオン性界面活性剤
-50

安全性
-20

素材の品質
-20

使用感
基本情報
成分名ラウリル硫酸ナトリウム
慣用名・別名SLS / SDS(ドデシル硫酸ナトリウム) / ラウリル硫酸Na
INCI名Sodium Lauryl Sulfate
化学式C12H25NaO4S
分子量288.38 Da
由来合成
推奨配合濃度1〜3%
適正pH域4.5〜7.5
EWGスコア8/10
EU規制規制なし
日本規制 化粧品成分基準収載 規制なし
カテゴリ アニオン界面活性剤
ラウリル硫酸ナトリウムの分子構造
分子構造・化学式イメージ
成分特性チャート −100(マイナス効果)〜 +100(プラス効果)
各スコアは当サイト独自基準による評価値です
成分スコア詳細 各評価項目の詳細(スコア: −100〜+100)
洗浄力 +80
皮脂・汚れへの洗浄・脱脂力
素材の品質 -20
成分の素材品質・配合価値
安全性 -50
肌・頭皮への安全性
補修力 -30
髪のダメージ補修・強化力
頭皮改善 -40
頭皮環境の改善・ケア効果
潤滑性 -20
なめらかさ・コーティング効果
育毛力 +0
育毛・発毛促進への寄与
使用感 -20
使用時の感触・仕上がり感
環境配慮 -40
環境負荷・生分解性の評価

概要

陰イオン性界面活性剤(アニオン系)の代表格。炭素数12のドデシル鎖を持ち分子量が小さいため、皮膚バリアを超えて浸透する浸透性洗浄剤。タンパク質変性作用を持ち、ケラチン構造を破壊。皮脂・NMF(天然保湿因子)を根こそぎ除去し、肌・頭皮バリアを一掃する。実験試薬(SDS-PAGE)にも使われるほどのタンパク変性力を持つ。低コストで高い起泡力・洗浄力を誇るが、人体への刺激性はヘアケア用洗浄剤の中でも最強クラス。

ラウリル硫酸ナトリウムの解析

ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)は、炭素数12のドデシル鎖を持つ陰イオン性界面活性剤。ヤシ油・パーム油由来のラウリルアルコールを硫酸エステル化して合成される半合成成分で、安価・高起泡・硬水でも安定して機能するという三拍子が揃い、かつて世界中のシャンプーや歯磨き粉に爆発的に普及した。

しかしその洗浄力は「食器用洗剤」に近い水準であり、皮膚や毛髪に必要な皮脂・セラミド・NMF(天然保湿因子)を一切区別せず除去する。さらに分子量が小さい(288 Da前後)ことから、皮膚バリアを通過して表皮内部に浸透。角質層のケラチン構造を変性させ、肌の自己修復サイクル(ターンオーバー)を狂わせることが複数の臨床研究で確認されている。

SDS-PAGEというタンパク質分析実験では、このSLSがタンパク質を強制変性・展開させるための試薬として使われる。つまり生化学実験室で「タンパクを壊すために使う試薬」と同じ成分が、かつて多くのシャンプーの主洗浄剤として配合されていたということになる。頭皮への影響がいかに深刻かを示す象徴的な事実だ。

類似成分であるラウレス硫酸ナトリウム(SLES)はエトキシル化によって分子量を大きくしており、皮膚への浸透性・刺激性はSLSの半分以下とされる。現在では多くのメーカーがSLSからSLESへ移行しているが、SLSは今もコスト優先の一部製品に残存している。歯磨き粉に含まれるSLSがアフタ性口内炎を誘発するという研究報告もあり、口腔粘膜への影響も無視できない。

頭皮への慢性的な刺激は、炎症性サイトカインの産生増加・毛包周囲の微細炎症を通じて抜け毛・薄毛リスクとの相関も示唆されている。敏感肌・乾燥肌・アトピー傾向の人には特に注意が必要で、専門家の多くはSLSフリー処方のシャンプーへの切り替えを推奨している。

相性の悪い成分・混合注意

カチオン性界面活性剤 タンパク質保湿成分