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商品名からして頭皮に塗ってもよさそうな印象を受けますが、単にマイルドであることと、頭皮にメリットがあるかどうかは別の話です。この製品はマイルドですが、スカルプケアとしてはほとんど役に立たないでしょう。
単純に陽イオン界面活性剤をベースに含まない肌刺激を抑えたコンディショナーという作りです。そのため、ヘアケア効果も格段に落ちることを念頭に置くべきでしょう。良い素材もいくつか見られるので、ヘアケア効果に関してはそれなりに、コーティングされた感程度は感じられる仕上がり。特に、微量ですがキトサンイソステアラミドヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドは陽イオン界面活性剤の代用的な役割で髪に吸着、コーティング効果を付与します。ペリセア、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)の配合も髪の強化やコクのある保水効果をもたらすという点でこの製品の中核といえます。
ただし、これらの素材も頭皮にはまるでメリットとはいえません。頭皮にオイルを塗りたがる人はいないでしょう。元より頭皮は非常に多く皮脂を分泌しているため、余分にオイルを補給すれば頭皮ニキビをはじめとした皮膚疾患に直結します。この自称ヘア&スキャルプトリートメントをもし、頭皮から塗り拡げたとするならば、頭皮に刺激こそ少ないものの、油分をたっぷり補給することになり、あまり心地よい仕上がりということにはなりにくいと思います。
例えるなら、クレンジングオイルを頭皮に塗って、すすいだ状態。これに近いと思います。クレンジングオイルは油ですから、その後の洗顔で洗い落としてやっとすっきりしますね。このトリートメントは、その洗顔をしないでそのままにする、つまりオイルがたっぷり残った状態という仕上がりが考えられます。
前述のように、髪にだけ塗るならそれほど悪くありませんが、頭皮はやめておいたほうが良いです。そして、髪にだけ塗るのであればひょっとしてこれほどマイルドに処方する必要があるのか?という疑問も湧きます。