総合点

総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
有効成分
サブカテゴリ
メーカー
コーセーコスメポートブランド
マニフィーク容量
300ml参考価格
2750円1ml単価
9.2円JAN
4971710583830ASIN
B0D91TBDQX発売日
20240811ID
10489全成分
解析チームです。
コーセーコスメポートが展開するジェンダーレス発想のメンズケアブランド「マニフィーク」。ネイチャーサイエンスを掲げ、おしゃれなパッケージと「スカルプケア」という響きに惹かれる男性も多いことでしょう。2,750円というドラッグストアの中では強気の価格設定、そして「医薬部外品」という権威ある肩書き。しかし、パッケージの裏側にある成分表は、マーケティングの美辞麗句とは裏腹な「ある事実」を語っています。今回は、この製品が本当に価格に見合う価値があるのか、そして看板通りの「頭皮ケア」が可能なのか、データを基に徹底的に紐解いていきます。
まずは、客観的な数字の羅列から現実を見ていきましょう。この製品の立ち位置は、残念ながら「厳しい」と言わざるを得ません。
解析ドットコム算出
業界平均と比較しても、総合点が2点台前半というのは明確に「非推奨」ゾーンに位置します。特に注目すべきは「スカルプケア力」が2.5点にとどまっている点。2,750円という価格帯(Top 1.76%に入る売上規模の製品群)において、この数値はかなりコストパフォーマンスが悪いことを示唆しています。
なぜこれほど評価が低いのか。その犯人は「ベース成分」にあります。
トリートメントには「3級カチオン(穏やか)」と「4級カチオン(強力だが刺激的)」があります。皮膚科学の一般常識として、4級カチオンはタンパク変性作用が強く、頭皮に擦り込むことは推奨されません。
これが最大の問題児です。4級カチオン界面活性剤は、髪への吸着性が高くサラサラにする力は強いですが、同時に強い皮膚刺激性と細胞毒性を持つことが多くの研究で示されています。これを「頭皮ケア」として頭皮に塗布させる設計は、皮膚科学的に見て大きな矛盾です。
「奇跡の木」由来のエキス。非常に優れた抗炎症作用と美白作用を持ちます。インドのアーユルヴェーダでも重宝される成分で、肌荒れを防ぐ効果は科学的にも裏付けられています。
血行促進の定番成分。皮膚の末梢血管を拡張させ、血行を良くする効果が期待できます。育毛剤の主役級成分です。
抗炎症剤の王様。肌荒れを抑える効果は確実ですが、逆に言えば「ベース剤の刺激をこれで打ち消そうとしている」とも読み取れます。
「要するにどうなの?」という疑問に、ズバリお答えします。
植物エキスの選定自体はセンスがあります。
致命的な設計ミスと言わざるを得ません。
一言で言うなら、この商品は「高価な授業料を払って買う、頭皮へのロシアンルーレット」です。
「医薬部外品だから安心」「スカルプケアだから頭皮につけていい」という消費者の信頼を、少々乱暴な処方で裏切っている感は否めません。一般的に、頭皮ケアを謳うなら、より低刺激な「3級カチオン」やアミノ酸系成分をベースにするのがセオリーです。それを無視して、刺激の強い4級カチオンをメインに据えながら「スカルプケア」を名乗る姿勢は、専門的な視点からは支持できません。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。