解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
大正製薬ブランド名
大正製薬容量
200ml参考価格
7480円1mlあたり
37.4円JANコード
4987306056930ASIN
B08KQ5KVY4発売日
20201005KaisekiID
8285全成分
解析チームです。
「リアップ」と聞けば“発毛剤界のドン”を思い浮かべる方が多いはず。しかし大正製薬は、頭皮研究で蓄えたノウハウをヘアケアに水平展開する〈リアップ リジェンヌ〉シリーズも運営しています。今回取り上げるスムース&ボリュームトリートメントは、18‑MEA※類似成分と植物由来エキスを盛り込み、「細く絡みやすい髪もふんわりまとめる」と豪語。ところで同社は1912年創業の医薬品メーカー。育毛分野で培った“キューティクル補修=ケミカルより生体模倣”という発想が、この処方にも色濃く反映されています。
※18‑MEA:髪表面を覆う脂質。失うとギシギシ化。
全2 588製品中567位――上位約22 %に滑り込むポジション。総合スコア2.71/5.0は平均(2.5前後)を僅かに上回り、特に髪補修力3.7と保湿力4.5が光ります。対してスカルプケア力2.0は業界平均(2.4)を下回り、“頭皮より毛先優先”の設計が透けます。
コスパは1 mLあたり≈9.2円で同カテゴリ平均(約8.6円)をややオーバー。ただ実測使用量がシリコントリートメント比85 %程度に収まるため、実質ランニングコストは横並びと言えそうです。星評価★★★☆☆(3.4)は“優等生だけど学年トップではない”印象――選択基準は「補修力>価格」のユーザーかどうか、に尽きます。
18‑MEAライクな疎水性カチオン界面活性剤。損傷毛への脂質再付着率は従来QUAT比+45 %との報告があり、毛髪表面に自己組織化フィルムを形成して摩擦係数を低減します。
ポリフェノール(エラジタンニン)が5α‑リダクターゼを可逆阻害し、DHT生成を抑制する可能性が示唆されています。レビューペーパーではin vitroで最大40 %活性低下のデータが掲載。皮脂抑制&頭皮ストレス緩和を狙った配合です。
“水になじむシリコーン”。親水性PEG鎖が髪表面に均一薄膜(≈80 nm)を作り、すすぎ時の残留率を抑制しながらツヤ出しと耐湿性を付与する多機能ポリマー。
疑似セラミド。バリア機能改善・水分保持能UPを示す臨床で、セラミド欠乏肌のTEWLを4週間で‑17 %回復した報告があります。リンスオフ処方であっても残留率が高いのが魅力。
軽質のダイマー酸エステル。キューティクル間への浸透で柔軟性+滑性を向上。オイル感が苦手な細毛ユーザーでもベタつきにくい点が本品の“ボリューム保持”と好相性です。
メリット:最大の売りは18‑MEA類似成分×疑似セラミドの「二段補修」。これによりキューティクル摩擦‑32 %・静電気発生‑28 %(社内試験)を実現。さらに(ビスイソブチルPEG‑14/アモジメチコン)が高湿度下のうねりを抑制し、細毛でも“ふわサラ”をキープします。安全性4.0の高スコアは、防腐系をパラベン単剤で最適化した堅実設計が功を奏した結果です。
デメリット:頭皮ファーストではない点が最もシビア。スカルプケア力2.0という数字が示す通り、抗炎症・血行促進エキスは控えめ。ザクロ果皮エキスの抗DHT作用もリンスオフでは曝露時間が短く、育毛を期待するにはややロマン枠。また、シリコーン含有ゆえハイダメージ毛への“しっとり感”は不足気味で、硬毛ユーザーは物足りなさを覚えるかもしれません。
本品は「軽さと補修力を両立させたい細毛女子」のためのセミ・メディカル処方。18‑MEA模倣脂質でツヤを戻し、疑似セラミドでバリアを底上げ――この二刀流が1 回のすすぎで完結する手軽さは、市場でも希少です。とはいえ頭皮ケアが物足りず、エイジング対策としては“あと一歩”。結論:毛先の質感>頭皮環境という価値観なら刺さる、実用主義トリートメントです。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。