総合点

総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
サブカテゴリ
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メーカー
資生堂プロフェッショナルブランド
Shiseido容量
120ml参考価格
3429円1ml単価
28.6円JAN
4524120938112ASIN
B0D48Y9QK1発売日
20240516ID
9896全成分
解析チームです。サロン専売品としての圧倒的な知名度を誇る資生堂プロフェッショナル。その中でも「頭皮の不快感」という極めてニッチな悩みに切り込むこのクリアシャワーは、果たして価格に見合う“清浄な雨”となり得るのでしょうか?それとも単なる“高級なアルコール水”なのでしょうか?ブランドの威光を排除し、成分の化学構造と市場データを基に、この120mlの液体の正体を暴いていきます。
数字は嘘をつきません。この製品は、業界全体のトップ74%(下位26%)に位置するという、なんとも言えないスタッツを叩き出しています。特筆すべきは、スカルプケア能力(3.6点)と髪補修力(2.3点)の残酷なまでのコントラストです。
要するにこれは「髪を治す」ものではなく、「頭皮を叩き起こす」ための特化型デバイスです。平均的なトリートメント機能は完全に捨て去り、清涼感と頭皮浄化に全振りした設計思想が見て取れます。
成分表示は、配合量の多い順に記載される「真実のリスト」です。水、エタノールの次に続く精鋭たちを見てみましょう。
皮膚科学の分野では古くから使用されるβ-ヒドロキシ酸です。角質軟化作用と強力な殺菌作用を持ちます。毛穴に詰まった古い角質を溶かし出す「ケミカルピーリング」に近い効果が期待できます。ニキビケア製品の常連ですが、頭皮においてはフケの原因菌や過剰な皮脂へのアプローチとして機能します。
説明不要の清涼成分。TRPM8という冷感受容体を刺激し、物理的に温度が下がっていなくても「冷たい」と脳に錯覚させます。血行促進効果も一部示唆されていますが、主たる目的は圧倒的な使用感の爽快さと、痒みの抑制です。
余談ですが、成分表2番目の「エタノール」は、これらの成分を浸透させる溶剤であり、かつ即効性のある殺菌・清涼剤ですが、敏感肌には「諸刃の剣」となり得ます。
実は「サリチル酸」は、アスピリン(アセチルサリチル酸)の親戚のような成分です。古代ギリシャではヤナギの樹皮(サリチル酸を含む)を鎮痛剤として使っていました。つまり、頭皮の炎症を抑える歴史は紀元前から続いているのです。
「頭皮用、飲む(飲めない)エナジードリンク」
結論として、この製品は「頭皮のベタつきとニオイに悩む、財布に余裕のある脂性肌ユーザー」のための嗜好品です。 一般的に市販されているトニックよりも洗練された香りやボトルの高級感は流石ですが、中身の機能性だけで見れば、価格ほどの魔法はありません。 髪を綺麗にしたいなら別の投資先があります。しかし、「夕方の頭皮のニオイが気になって仕事に集中できない」という特定の悩みに対しては、強力な武器となるでしょう。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。