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このコンディショナーの最も特徴的な部分は一般的にはベースに構成される陽イオン界面活性剤がないこと。
スカルプコンディショナーと謳っている通り目的は頭皮のケアを最重要視しているものとみられます。
そのためには、非常にタンパク変性作用の強い陽イオン界面活性剤は最小限に抑えるという選択をしたのでしょう。
そういう意味では植物由来エキスが配合量多めとなっているのも納得できる処方です。
(とはいえ実際には非常に配合量が少なく順不同で表示されている可能性もありますが)
単純に配合成分を見ていくと最も期待できるのは保湿効果。
これは、そもそもコンディショナーなので油剤系の配合が多いことによります。
もちろん、リピジュアやセラキュート、アミノ酸のような保湿成分の配合も一員です。
そしてチョイスの良い植物エキスによるエイジングケア効果も一定の期待をできるでしょう。
肌の内側から保湿効果を誘導したり皮膚の修復作用があるなど美容液さながらの効能を期待させる成分をいくつか含んでいます。
一方、ハリコシを付与するもののヘアケア効果は最も控えめと見るべきでしょう
ヘアケア効果に役立つ素材としてはセラキュート、ケラチン誘導体、そして油剤などです。
陽イオン界面活性剤の配合はわずかで、総合的に見るとダメージ部分を補修するという土台の部分の役割が乏しいという特徴があります。
その代わりとして肌に塗っても危険性が少ないという特性を得ています。
これらの特徴から、目的としては頭皮のケアに重点を置き、おまけとして髪にも多少コンディショニング効果が期待できる、というようなものと言えるでしょう。
個性的で面白いですし、頭皮に多少メリットがあるという点は好ましい内容であると言えますが、
髪に対してはっきりとしたコンディショニング効果のないこの製品がどれほど支持されるのかは疑問です。
危険性が少ないと言っても、陽イオン界面活性剤はわずかに含まれますし、そもそも油剤がベースとなっているコンディショナーを頭皮につけた場合、頭皮ニキビなどの原因を誘発しかねないというデメリットもありますね。
元々皮脂が多いような方にはそれだけフタになってしまう要素を加えることになるので、
この点は注意が必要であると思います。
それに、頭皮をケアしたいのであればトニック剤を使えば良いのであって、
わざわざ半分コンディショナーのような製品を頭皮に塗るメリットが正直あまりないと思います。
多少リスキーであっても、髪にだけ塗って流すのであれば普通のトリートメントの方がよほど有能です。
あえてこの製品を使うという選択をするのは、トニックとトリートメントを分けて使うことが面倒、というような場合に1ステップで済むというような話であって、
根本的には頭皮は頭皮、髪は髪で良い製品を使い分けるべきであると言えます。