解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
ユニリーバ・ジャパンブランド名
Dove容量
130ml参考価格
388円1mlあたり
3円JANコード
4902111722689ASIN
B003VM7LP6KaisekiID
8638全成分
解析チームです。今回は「男の肌を考えた泡洗顔」の代表格、Dove MEN+care クリーンコンフォート泡洗顔を取り上げます。発売元はご存じユニリーバ・ジャパン。多国籍ブランドらしく、「低価格・大量流通・誰でも使える安心感」を押し出した製品作りが特徴的ですね。
「男性用洗顔市場」において、“泡タイプ”を最初に市民権を得たプロダクトの1つと言っても過言ではありません。コンビニでも見かけるその姿、でも実際どうなの?
本製品のスタッツデータは、かなり極端なプロファイルを示しています。
洗浄力:4.6点(非常に高い)に対して、素材レベル:0.1点、安全性:1.3点、保湿力:1.2点と、バランスよりも一点突破型の処方です。
アミノ酸洗顔料といえば「マイルド」の代名詞のように扱われがちですが、本製品はそれとは真逆。アミノ酸系の中でも最強クラスの脱脂力を持つココイルグリシンKが主役で、むしろ石鹸に近い挙動を示します。
業界平均と比べても、洗浄力が約1.7倍、保湿力は1/3以下という数字。
これは「メイク落としも兼ねる男性向け泡洗顔」という立ち位置を考えれば意図的な設計とも読み取れます。
本製品の洗浄の中心成分。アミノ酸由来ではあるものの、泡立ち・洗浄力は石鹸に近い特徴を持ち、pHが高めで脱脂力が強くなりがちです。
2020年の研究(*Journal of Surfactants and Detergents*)では、ココイルグリシンKは他のアミノ酸系よりも皮脂除去率が20〜35%高いと報告されており、皮脂過多の肌にとっては頼れる存在と言えるでしょう。
ただしその反面、乾燥肌や敏感肌には向かないという明確な弱点も。
これは優秀な“サポート役”。
両性界面活性剤で、低刺激で泡を安定させる役割を担います。
ベビー用シャンプーにも配合されるほどの安全性があり、主成分の刺激を和らげる緩衝剤的な立ち位置です。
まずはメリットから。何といっても「汚れの落ちがいい」。
朝晩問わず皮脂分泌が旺盛な男性の肌に対し、1回の洗顔でベタつきやメイクもスパッとオフできるのは大きな武器。
さらにポンプ式泡タイプで、泡立ての手間いらずなのも忙しい人にとってありがたい仕様です。
一方でデメリットも明確です。とにかく乾燥しやすい。
保湿成分はごく少量(グリセリン程度)で、バリア機能への配慮が薄いのが正直なところ。
成分全体から見ても美容的アプローチは排除されており、洗うことだけに全振りした処方です。
また、パラベン2種+イソチアゾリノン類を防腐剤として採用しているため、アレルギーや敏感肌には非推奨。
総合的に見ると、「脂・汚れをガッツリ落としたい層」にはおすすめ、ただし肌ケアには別途補強が必要、という設計思想が見えてきます。
Dove クリーンコンフォート泡洗顔は、“泡=優しい”という幻想を良い意味で壊してくれる存在です。
「アミノ酸洗顔なのにこのスッキリ感、裏切られた...でも好き」
そんな声が聞こえてきそうな、皮脂リセット志向の特化型洗顔。
価格も388円と爆安ライン。洗いすぎるリスクはあるけれど、その分だけ“しっかり落とせる快感”が得られます。
乾燥が気になる方は、使用後すぐの化粧水や保湿クリームでのフォローがマスト。
シンプルで潔い処方だからこそ、スキンケア上級者向けとも言えるかもしれません。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。