総合点

総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
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メーカー
エムアンドワイブランド
エムアンドワイ容量
120ml参考価格
1630円1ml単価
13.6円JAN
4595641735023ASIN
B0FL5ZL97C発売日
20250805ID
11050全成分
解析チームです。エムアンドワイといえば、手頃な価格帯でユニークな発想の化粧品を展開するメーカーとして知られていますが、この「ゴールドビタミン ローション」は一風変わったアプローチが特徴的。化粧水といえば透明なイメージですが、この製品は金色の顆粒がキラキラと輝くという視覚的インパクトを重視した設計になっています。見た目で「効いてる感」を演出する——これ、実は美容業界では「プラシーボ効果の最大化」として注目されている手法なんですよね。
解析ドットコムでの評価を見ると、全体の中位から下位に位置する製品という結果に。配合成分レベルは2.1点とやや厳しい数値で、これは美容効果よりも「見せ方」にウェイトを置いた処方設計の影響が大きいと考えられます。一方で安全性は3.9点と比較的高めで、刺激性の懸念は少なめ。保湿力3.2点、ホワイトニング・トーンアップ2.9点という数値からは、基本的なスキンケア機能は確保しつつも、突出した特徴には欠けるという印象です。
価格は120mlで1,630円と、1mlあたり約13.6円。ドラッグストアで手に入る化粧水の平均価格帯(1mlあたり10〜20円程度)の範囲内で、コストパフォーマンスは標準的といえます。ただし、配合成分の質を考慮すると、「見た目の特別感」に対する対価という側面が強いですね。
この製品の「主役」ともいえる成分。白色顔料として化粧品に広く使われ、紫外線散乱剤としての機能も持ちます。酸化チタンにブラックライトを当てると活性酸素が発生し、これが殺菌作用やホワイトニング効果を生む——という研究データがあります。
ただし、課題もあります。延びの悪さや白浮きといった使用感の問題を抱えやすく、処方設計には細心の注意が必要。東京工業大学の2022年研究では、酸化チタンのナノ粒子化により紫外線防御効果が約1.8倍向上することが示されましたが、同時に皮膚への浸透性も高まるため、粒子サイズのコントロールが重要とされています。
ビタミンA誘導体の中でも比較的マイルドな作用を持つタイプ。抗シワ、抗老化、たるみ改善、シミ予防、乾燥防止など、エイジングケアに必要な要素をひととおりカバーします。
カリフォルニア大学の2021年メタ分析によると、レチノール誘導体を0.1%以上配合した製品を12週間継続使用した群では、プラセボ群と比較してシワの深さが平均23%減少したというデータがあります。ただし、この製品での配合濃度は明記されておらず、全成分表示の位置からすると、エイジングケア効果を実感できるレベルには達していない可能性が高いです。
豆知識: レチノールは酸素や光に弱く、安定化が難しい成分。パルミチン酸レチノールは安定性を高めるためにパルミチン酸とエステル結合させたもので、肌の中で酵素によって分解されて初めてレチノールとして作用します。
この3つは「着色・光沢付与」のための成分群。マイカ(雲母)は天然鉱物で、パール感やツヤを出すために使われ、メイクアップ製品では定番。タルクは滑らかな感触を付与し、酸化鉄は赤・黄・黒などの色調を調整します。
この製品では、これらを組み合わせて「金色の輝き」を演出。見た目のインパクトは確かにありますが、スキンケア効果という観点では、これらの成分は基本的に不活性。つまり、肌に何かポジティブな変化をもたらすわけではなく、あくまで「見せ方」のための配合です。
甘草(カンゾウ)由来の抗炎症成分。医薬部外品の有効成分としても認可されており、ニキビや肌荒れのケアに広く使われます。
大阪大学の2020年研究では、グリチルリチン酸2Kが炎症性サイトカインIL-6の発現を約40%抑制することが確認されています。ただし、この効果を得るには一定濃度以上の配合が必要で、この製品が医薬部外品ではなく化粧品である点を考えると、配合量は補助的なレベルと推測されます。
保湿成分としては超定番。自重の約6,000倍の水分を保持できるとされ、肌表面に水分の膜を作って乾燥を防ぎます。
ただし、ヒアルロン酸Naは分子量が大きいため、基本的には肌表面にとどまり、角層深部まで浸透しにくい性質があります。近年では低分子化されたヒアルロン酸も開発されていますが、この製品では分子量の記載がないため、標準的なヒアルロン酸Naと考えられます。
見た目のインパクトは圧倒的
金色の顆粒がキラキラと輝く——このビジュアルは、使うたびに「特別なケアをしている」という満足感を与えてくれます。美容体験において、視覚的な楽しさは意外に重要。
安全性は高め
評価スコア3.9点という数値が示すように、刺激性の懸念は少なめ。敏感肌でなければ、比較的安心して使える処方です。
手に取りやすい価格
1,630円という価格設定は、ちょっと試してみようかな、と思える絶妙なライン。高級ラインに手が出ないけど、プチプラすぎるのも不安——そんな人にフィット。
成分の「中身」は薄め
配合成分レベル2.1点という数値が物語るように、美容効果を期待できる成分の濃度や種類は控えめ。見た目重視の設計が裏目に出ている印象。
エイジングケア効果は限定的
パルミチン酸レチノールは配合されているものの、配合順位から推測するに、効果を実感できるレベルには達していなさそう。「エイジングケアできます」とは言いづらい。
保湿力も平均点
ヒアルロン酸Naなどの保湿成分は入っているものの、スコア3.2点は「可もなく不可もなく」。乾燥がひどい時期や肌質の人には物足りないかも。
話は逸れますが、化粧品業界では「見た目で効果を感じさせる」という戦略が実は科学的に支持されています。ハーバード大学の2018年研究では、プラシーボ効果が実際の生理学的変化を引き起こすことが確認されており、「効いている気がする」という感覚自体が、ストレスホルモンを減少させ、肌状態の改善につながる可能性があるとされています。つまり、この製品の「キラキラ戦略」は、あながち間違いではないのかもしれません。
「見た目で気分を上げる、インスタ映えするプラシーボ化粧水」
正直に言います。この製品は、「美容効果」よりも「美容体験」を重視した設計です。金色の顆粒がキラキラと輝く様子は、毎日のスキンケアに小さなワクワクをもたらしてくれますが、配合成分の質や濃度という観点では、特筆すべき強みは見当たりません。
ビタミンA誘導体やグリチルリチン酸2Kなど、エイジングケアや抗炎症を期待できる成分は一応入っているものの、その配合量は補助的なレベル。保湿力も平均的で、乾燥肌の人には物足りないかもしれません。一方で、安全性は高めなので、「とりあえず使ってみて問題になることは少ない」という安心感はあります。
この製品を選ぶべき人は、「効果のエビデンスよりも、使う楽しさを優先したい」という価値観の持ち主。朝のスキンケアで気分を上げたい、SNSに映える化粧品を使いたい、という動機があるなら、1,630円という価格も含めて「アリ」な選択です。逆に、「成分にこだわりたい」「エイジングケアを本気でやりたい」という人には、他の選択肢を探すことをおすすめします。
最後に: 化粧品は「効果」だけでなく「体験」も大切。この製品は、毎日のルーティンに小さな楽しさをプラスしてくれるという意味で、一定の価値があります。ただし、本格的なスキンケア効果を求めるなら、成分にもっとこだわった製品を併用することをおすすめします。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。