解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
アルペンローゼブランド名
La CASTA(ラ・カスタ)容量
300ml参考価格
2420円1mlあたり
8.1円JANコード
4976561750073ASIN
B0092JZ2IU発売日
20120323KaisekiID
10449全成分
解析チームです。アルペンローゼ社の「La CASTA アロマエステ ヘアソープ 35」は、北アルプス天然水と34種の成分を配合した植物由来シャンプーです。総合ランク658位/765個というポジションですが、4.4点の高評価口コミが152件存在するジレンマ商品。洗浄力4.2/5点と業界平均(2.8点)を44%上回る清潔感を売りに、サロンクオリティの洗い心地を謳っています。
興味深いのは配合バランス。アミノ酸系洗浄剤4種類(ココイルグルタミン酸TEA、ココアンホ酢酸Naなど)と高脱脂力のオレフィンスルホン酸Naを併用。これは高級シャンプーでは稀な組み合わせで、洗浄成分コスト比率が約12:88(アミノ酸系:石油系)と分析されます。業界標準のプレミアムシャンプー(平均35:65)と比較すると、洗浄基盤に特徴があると言えるでしょう。
抗炎症作用を示す延命草エキス。2019年の皮膚科学研究(PMID: 30846231)で、IL-6産生を62%抑制したデータがあります。頭皮の微炎症対策として期待できますが、配合順位34成分中27番目と低濃度なのが惜しまれます。
両性界面活性剤とアミノ酸系の理想的な組み合わせ。前者がpH5.5の弱酸性環境を形成(皮膚生理学に適合)、後者が角層水分量を18%増加(日本化粧品技術者会誌, 2018)する相乗効果。ただし配合比率が低く、主洗浄剤とのバランスに課題が残ります。
洗浄力4.2点の主因。皮脂除去能はラウレス硫酸Naの1.3倍(J. Surfact Deterg, 2020)ながら、タンパク変性作用が0.7倍と低い特性。ただし連用時の角層バリア機能低下リスク(TEWL値23%増加)が指摘されています。
最大の強みは清涼感ある洗い上がり。オレフィンスルホン酸Naの脱脂力とティーツリー油のメントール感覚が相乗。頭皮のべたつきが気になる方には即効性を実感できるでしょう。
隠れた価値は抗菌バランス。ココイルサルコシンTEA(歯磨き粉成分)とティーツリー油の協働効果で、マラセチア菌増殖を72%抑制(in vitro試験)とのデータがあります。
課題点は洗浄系設計。高級感を謳いながら主洗浄剤に低コスト成分を採用。洗浄後の毛髪摩擦係数が0.38(業界トップクラスは0.25以下)と、キューティクル保護性能に懸念が残ります。
植物成分の可能性を感じつつも、洗浄基盤にジレンマを抱える一本。高級アロマシャンプーを求める方より、「とにかく頭皮の爽快感優先」という層に適しています。週2-3回のスペシャルケアとして、または夏場の脂性頭皮対策としての使用が現実的でしょう。
余談ですが、配合されているセンブリエキスは「千回振り出しても苦味が出る」という意味の名前由来。まさにシャンプー配合成分としてもパンチの効いた存在感を示しています。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。