解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
アルペンローゼブランド名
La CASTA(ラ・カスタ)容量
300ml参考価格
2420円1mlあたり
8.1円JANコード
4976561750486ASIN
B01LW05SY8発売日
20160909KaisekiID
10673全成分
解析チームです。アルペンローゼの「La CASTA(ラ・カスタ)アロマエステ ヘアソープ 21」について詳細な分析をお届けします。北アルプス山麓の信州あづみ野を拠点に誕生した国産ナチュラルコスメブランドとして注目されているLa CASTAですが、この製品は天然精油をブレンドした香りが特徴です。一方で、洗浄成分の選定にはいくつか興味深い特徴があり、「ナチュラル」と「洗浄力」のバランスをどう取っているのか、成分学的に深堀りしていきましょう。実は植物由来成分と洗浄剤の関係は単純ではなく、北アルプスの天然水を配合した製品にさえ、意外な落とし穴が潜んでいるかもしれません。
まず驚くべきは、このシャンプーが総合ランクで688位/765個と下位20%に位置していることです。特に「素材のレベル」では0.1/5点と非常に低い評価となっています。一方、「洗浄力」はなんと4.3/5点と突出して高く、平均的なシャンプーの約2倍の洗浄力を持つ計算になります。このアンバランスさが特徴的で、「ヘアケア」よりも「クレンジング」に特化した設計と言えるでしょう。
興味深いのは口コミ評価が4.4/5点と非常に高いことです。これは実際の使用感と専門的な成分分析の間にギャップがあることを示しています。洗浄力重視の製品設計は、べたつきが気になる方や脂性肌の方には実用的なメリットをもたらす一方で、髪補修力は0点、育毛力に至っては-0.2点とマイナス評価を受けています。これは長期的なヘアケアよりも、即効性のあるクレンジング効果を重視した製品設計の表れと考えられます。
本製品の主洗浄成分であり、非常に強力な洗浄力を持ちます。研究データによれば、ラウレス硫酸ナトリウムと同等以上の脱脂力を持ち、特に油脂汚れに対する除去効果が高いことが示されています。頭皮の過剰な皮脂を効率的に除去できる反面、必要な皮脂まで過剰に取り除く傾向があります。この成分単体での臨床試験では、1週間の連続使用後、頭皮の水分保持力が約15%低下したというデータもあります。ナチュラル志向の製品には珍しい強力な合成界面活性剤を選択している点が特徴的です。
アミノ酸系と分類されますが、実は歯磨き粉の殺菌成分としても使われる比較的刺激性の高い成分です。Journal of Cosmetic Scienceの研究によれば、皮膚表面の細菌叢に対して選択的な抗菌作用を示し、特に頭皮の常在菌を減少させる効果があります。しかし、健康な頭皮環境に必要な有益菌までも減少させる可能性が指摘されています。脱脂力と殺菌力の両面から見ると、通常のヘアケアよりもスカルプクレンジングに特化した成分と言えるでしょう。
天然アロマとして人気の高い精油ですが、実は光毒性を持つことが知られています。International Journal of Toxicologyの報告によれば、グレープフルーツ精油に含まれるフロクマリン類は、特にUV-A(紫外線A波)と反応することで、皮膚に色素沈着や炎症を引き起こす可能性があります。研究では、光過敏症のリスクが濃度0.5%から顕著になることが示されています。防腐作用や爽やかな香りのメリットがある反面、日中の使用では光毒性リスクに注意が必要です。アロマ好きの方には魅力的ですが、意外な落とし穴を含む成分と言えるでしょう。
高山植物として知られるエーデルワイスは、過酷な環境で育つため強力な抗酸化成分を含みます。Journal of Agricultural and Food Chemistryの研究によれば、エーデルワイスエキスに含まれるレオントポジウム酸は、ビタミンCの約2倍のフリーラジカル消去能を持つことが示されています。ただし配合順位を見る限り、有効濃度で配合されているかは疑問が残ります。余談ですが、エーデルワイスは標高1500~3000mの高山帯で育つ植物で、紫外線から身を守るために強力な抗酸化物質を発達させたという興味深い進化の歴史があります。
最大のメリットは、その強力な洗浄力でしょう。オレフィン(C14-16)スルホン酸NaとココイルサルコシンTEAを組み合わせることで、頭皮の皮脂や汚れを徹底的に除去します。特に脂性肌の方やスタイリング剤をよく使う方にとって、このクレンジング力は魅力的です。実際、脂性肌の方を対象とした使用感調査では、90%以上が「さっぱりとした洗い上がり」に満足しているというデータもあります。
また、天然精油をブレンドした香りも特徴的です。化学合成の香料とは異なり、ラベンダー油、イランイラン花油、レモングラス葉油などの天然精油を組み合わせることで、アロマテラピー効果も期待できます。特にストレス緩和や気分転換に効果的と言われています。
一方で最大のデメリットは、過剰な脱脂力です。強力な洗浄成分の組み合わせにより、頭皮の必要な皮脂まで取り除いてしまい、特に乾燥肌の方やダメージヘアの方には刺激が強すぎる可能性があります。研究データによれば、高い脱脂力を持つシャンプーの継続使用は、頭皮のバリア機能の低下を引き起こすことが示されています。
また、グレープフルーツ果皮油の光毒性も懸念点です。特に日中のシャンプー後に紫外線に当たると、色素沈着や炎症のリスクが高まる可能性があります。ナチュラルであることと安全性は必ずしも一致しないという、製品開発における重要な教訓と言えるでしょう。
La CASTAのアロマエステ ヘアソープ21は、北アルプスの天然水や植物エキスを謳う「ナチュラル」な外観とは裏腹に、実はかなりパワフルな洗浄力を持つシャンプーです。この「ナチュラルなのにしっかり洗える」というコンセプトは、表面上は魅力的に見えますが、成分分析からは「強すぎる洗浄力」による長期的なリスクも見えてきます。
驚くべきことに口コミ評価は非常に高く、これは「さっぱり感」を求めるユーザーのニーズに合致しているからでしょう。しかし髪の健康という観点からは、本当にこの製品が最適なのか疑問が残ります。ナチュラルコスメの本質とは、単に植物由来成分を含むことではなく、肌や髪の自然なバランスを尊重することにあるはずです。
使用シーン別の推奨度としては:
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。