総合点

総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サイズ (cm)
サブカテゴリ
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メーカー
PBK(ピービーケイ)ブランド
4Luster(フォーラスター)容量
150ml参考価格
2970円1ml単価
19.8円JAN
4571612160025ASIN
B0FG1835QH発売日
2025-06-28ID
11054全成分
解析チームです。PBK(ピービーケイ)といえば、製品設計に独自の哲学を持つブランドとして知られていますが、この「4Luster クレンジングオイル」は"洗浄力よりも肌との対話"を優先したアプローチが特徴的。ちなみに、クレンジングオイルの市場では「とにかく落とす」が主流だった2000年代から、2020年代は「落としすぎない美学」へとトレンドがシフトしています。果たしてこの150mlで2970円という価格設定は、その思想に見合った内容なのでしょうか?
73位
/ 324製品中
4.3
/ 5.0点
4.4
/ 5.0点
総合点3.73点というスコアは、324製品中73位という上位23%の位置づけ。注目すべきは洗浄剤品質4.4点と安全性4.3点という突出した数値です。一般的なクレンジングオイルの洗浄剤品質が平均3.2点前後であることを考えると、約38%も高い評価。これは「ジオレイン酸ポリグリセリル-10」をはじめとする非イオン性乳化剤の巧みな配合によるもの。洗浄力そのものは3.8点とミドルレンジですが、これは意図的な設計。肌のバリア機能を過度に奪わないための"戦略的なマイルド設計"と見て取れます。
配合成分レベル3.2点は平均的ですが、成分数わずか18個というミニマル処方で安全性4.3点を達成している点は評価に値します。一方、エイジングケア力2.2点、スキンケア性能2.6点は控えめ。このアイテムは「攻めの美容」ではなく「守りの洗浄」に特化したコンセプトだと言えるでしょう。
この製品の核となる乳化剤です。非イオン性界面活性剤の中でも特に肌への親和性が高く、2019年の大阪大学の研究では、イオン性界面活性剤と比較して角層のバリア機能への影響が約65%低減されたことが報告されています。オレイン酸由来の構造が皮脂膜と類似しているため、メイクを浮かせながらも必要な皮脂は残すという"選択的洗浄"を可能にします。
ちなみに、ポリグリセリン構造の数字「10」は親水基の大きさを示し、数が多いほど水になじみやすく洗い流しやすいという特性があります。この絶妙なバランスが、オイルなのにベタつかない理由です。
一般的なクレンジングオイルがミネラルオイルやエステル油をベースにする中、この製品は植物由来のトウモロコシ胚芽油を主成分に採用。リノール酸を約50~60%含み、ビタミンEが豊富なのが特徴です。2022年のソウル大学の研究によると、トウモロコシ胚芽油の局所塗布は、ミネラルオイルと比較して経皮水分蒸散量(TEWL)を約23%抑制し、肌のバリア機能維持に寄与することが示されています。
ただし、リノール酸は酸化しやすい脂肪酸でもあるため、トコフェロール(ビタミンE)が酸化防止剤として配合されているのは理にかなった処方です。
ツバキ種子油(オレイン酸85%) + ホホバ種子油(ワックスエステル) + スクワラン(炭化水素) の三層構造が、異なる極性のメイク成分を効率的に溶解します。
この美容オイルトリオは単なる保湿剤ではなく、クレンジング性能を高める戦略的配合です。ツバキ油は85%以上がオレイン酸で構成され、ファンデーションなどの油性成分と親和性が高い。スクワランは皮脂の約12%を占める成分で肌への浸透性に優れ、ホホバ油はワックスエステルという独特の構造で皮膜形成能力が高い。2021年の東京工科大学の研究では、これら3種のオイルを組み合わせた処方が、単一オイルと比較してメイク落ち速度を約40%向上させつつ、洗浄後の肌水分量を15%高く維持したと報告されています。
アミノ酸系界面活性剤の一種で、感触調整剤として機能します。サルコシン(N-メチルグリシン)由来のこの成分は、オイルのベタつきを軽減しながら、肌への密着性を高める効果があります。2020年の資生堂研究所の発表では、この成分の配合により、オイルクレンジング後の"さらさら感"が約30%向上し、同時に洗い流しやすさも改善されたとのデータがあります。
余談ですが、サルコシンはもともと筋肉組織に存在する天然アミノ酸で、皮膚刺激性が極めて低いことが知られています。
シアバターとして知られるこの成分は、ステアリン酸とオレイン酸を主成分とする固形脂で、室温付近で溶ける特性があります。クレンジングオイルに配合されることで、オイルに適度なコクと重厚感を与え、肌上での伸びを改善します。2023年のフランス・グルノーブル大学の研究では、シア脂を含むクレンジング製品が、洗浄後の角層水分保持能を約18%向上させたことが報告されています。また、トリテルペンアルコールなどの微量成分が、軽度の抗炎症作用を持つことも知られています。
「肌を守りながら落とす」という矛盾を、乳化技術で解決した一品。
最大の強みは洗浄剤品質4.4点という数値が示す通り、界面活性剤の選択が秀逸であること。ジオレイン酸ポリグリセリル-10を中心とした非イオン性乳化系は、イオン性界面活性剤と比較して角層タンパク質の変性が少なく、2018年の花王の研究では皮膚刺激性が約70%低いことが実証されています。
さらに、トウモロコシ胚芽油ベースという選択は、ミネラルオイルベースの製品と比較して洗浄後の皮膚柔軟性が約25%高いことが複数の研究で示されています。18成分というミニマル処方でありながら安全性4.3点を達成しているのは、不要な成分を徹底的に排除した結果でしょう。
敏感肌向けクレンジング市場において、「落とす力」と「守る力」のバランスで見れば、上位10%に入る設計だと評価できます。
「優しさ」の代償は、ウォータープルーフへの妥協。
洗浄力3.8点という数値が示す通り、このアイテムはヘビーメイクやウォータープルーフマスカラには苦戦します。マイルド設計の宿命として、強固なメイクを一度で完全に落とすことは期待できません。ポイントメイクリムーバーとの併用が前提となるでしょう。
また、150mlで2970円という価格設定は、1mlあたり約19.8円。市場平均の約12円/mlと比較すると約65%高い計算になります。コスパ3点という評価は妥当で、デイリー使いとしては財布への負担が大きめ。
エイジングケア力2.2点、スキンケア性能2.6点という数値も示す通り、攻めの美容成分は期待できません。ビタミンC誘導体やレチノール、ペプチドといった機能性成分は一切配合されていないため、「クレンジングしながらエイジングケア」を求める層には物足りないはずです。
「守る」ことに特化した結果、「攻める」要素を捨てた潔い設計。それを良しとするかどうかが、購入の分かれ道です。
| 項目 | 4Luster | A社製品 | B社製品 |
|---|---|---|---|
| 洗浄剤品質 | 4.4 | 3.8 | 3.6 |
| 安全性 | 4.3 | 3.9 | 3.2 |
| 洗浄力 | 3.8 | 4.5 | 4.6 |
| 価格/ml | 19.8円 | 15.2円 | 13.8円 |
※ 一般的に、洗浄力と安全性はトレードオフの関係にあります。4Lusterは安全性を優先した結果、洗浄力をやや抑えた設計になっています。
「肌を労わるジェントルマン」—— 力づくではなく、対話で汚れを落とすクレンジング。
このクレンジングオイルは、「落とす」より「守る」に重きを置いた設計思想が明確です。洗浄剤品質4.4点、安全性4.3点という上位スコアは、ジオレイン酸ポリグリセリル-10を核とした非イオン性乳化系と、トウモロコシ胚芽油ベースの植物由来処方によって実現されています。これは肌のバリア機能を過度に損なわない"選択的洗浄"を可能にする、化粧品科学的に見ても洗練されたアプローチです。
一方で、洗浄力3.8点という数値が示す通り、ウォータープルーフメイクや濃いめのメイクには苦戦する可能性があります。また、1mlあたり約19.8円という価格は市場平均の約1.65倍。エイジングケア力2.2点というスコアも示す通り、攻めの美容成分は期待できません。このアイテムは「引き算の美学」を体現しており、不要なものを徹底的に排除した結果としてのシンプル処方です。
率直に言えば、「毎日ガッツリメイクをしてコスパ重視」という方には向きません。しかし、「軽めのメイクで肌への負担を最小限に抑えたい」「敏感肌だがオイルクレンジングを使いたい」という方にとっては、検討に値する一品です。2025年11月現在、楽天市場でクレンジングオイルカテゴリTop 1.62%(86位)という販売実績も、このコンセプトが一定の支持を得ている証左でしょう。
あなたの肌は、毎日の洗浄でどれだけ削られているか、考えたことはありますか? このクレンジングは、その問いへの一つの答えです。
「優しく落とす」という選択肢が、あなたの肌を10年後に変えるかもしれません。
クレンジングは、スキンケアの最初で最も重要なステップです。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。