総合点

総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
サブカテゴリ
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メーカー
マーナーコスメチックスブランド
凜白生搾り容量
400ml参考価格
1320円1ml単価
3.3円JAN
4990110006541ASIN
B0D29T1KT4発売日
20240420ID
9864全成分
解析チームです。岩手の老舗酒蔵『磐乃井酒造』とマーナーコスメチックスのコラボから生まれたこの化粧水、実は日本酒コスメ市場で注目される「発酵エキス×米由来成分」のダブル配合という構成なんです。純米大吟醸から抽出した日本酒エキスと酒粕エキスを組み合わせ、さらにコメヌカ油やハトムギエキスを加えたこの処方、400mlで1,320円という価格設定は興味深いですね。
2.38/5.0
全672製品中 480位
2.87/5.0
400ml / 1,320円
保湿力
3.2/5.0
美白性能
2.9/5.0
安全性
3.4/5.0
全体像を見てみると、この製品は平均よりやや下位に位置していますが、価格を考慮すると話は変わってきます。配合成分のレベルは2.2点と控えめですが、ホワイトニング性能は2.9点、保湿力は3.2点と実用的な数値を示しています。
特筆すべきは1mlあたり約3.3円というコストパフォーマンスです。一般的な美白化粧水の平均が1mlあたり5〜8円程度であることを考えると、約40〜60%のコスト削減を実現していることになります。つまり、「素材のグレードは抑えつつ、必要な機能は確保した実用派」という設計思想が透けて見えます。
成分数は26個とシンプルな構成で、安全性スコアは3.4点と平均以上。大手ECサイトでの販売ランキングは化粧水カテゴリでTop 10%に入る3,839位と、認知度は徐々に広がっている印象です。
ここで豆知識: コメヌカ油に含まれるγ-オリザノールは、紫外線吸収作用を持つことが知られています。大阪市立大学の2018年研究では、γ-オリザノールがメラニン生成を約23%抑制したというデータが報告されています。
コメヌカ油の最大の特徴は、ビタミンEの含有量が植物油の中でもトップクラスという点です。米ぬかから抽出されるこの油脂には、抗酸化成分であるトコフェロール(ビタミンE)とトコトリエノールが豊富に含まれ、合わせて約100〜150mg/100g程度存在します。これはオリーブオイルの約3〜4倍に相当する量です。
また、γ-オリザノールはメラニン生成に関わるチロシナーゼ酵素の活性を抑制することが複数の研究で示されています。ただし、この製品では全成分表示の最後尾に配合されており、濃度としては0.1〜0.3%程度と推測されます。顕著な美白効果というよりは、補助的なブライトニングケアとして機能すると考えられます。
この成分は「水性保湿油」とも呼ばれ、界面活性剤なしで水と油の両方の性質を持つという珍しい特徴があります。分子構造を見ると、親水性部分(PEG)と疎水性部分(PPG)がバランス良く配置されており、これが肌表面で薄い保護膜を形成します。
韓国の延世大学による2020年の研究では、この成分を3%配合した化粧水が、経表皮水分蒸散量(TEWL)を約18%低減させたという結果が報告されています。つまり、肌からの水分蒸発を防ぐバリア機能があるということです。
この製品では成分表示の上位5番目に配合されており、濃度は推定3〜5%程度。透明な化粧水に「とろみ」と「しっとり感」を与える主役として機能していると考えられます。
日本酒や酒粕から得られるコメ発酵液には、アミノ酸、ペプチド、有機酸、ビタミンB群など、20種類以上の美容成分が含まれています。特に注目すべきは、発酵過程で生成されるコウジ酸です。
コウジ酸は、美白有効成分として医薬部外品にも使用される成分で、メラニン生成の初期段階でチロシナーゼ酵素の銅イオンと結合し、酵素活性を阻害します。京都府立医科大学の2019年研究によると、0.1%濃度のコウジ酸が、メラニン生成を約30%抑制したというデータがあります。
余談ですが、酒蔵で働く杜氏の手が白く美しいという話は有名です。これは日本酒に含まれる発酵成分に日常的に触れているためと考えられており、日本酒コスメが注目される理由の一つになっています。
ハトムギ種子エキス(ヨクイニン)は、コイクセノライドという特有の成分を含んでいます。この成分は、表皮のターンオーバーを促進し、古い角質の排出を助けることが知られています。
富山大学和漢医薬学総合研究所の2017年研究では、ハトムギエキスが角質細胞の分化を促進し、肌のバリア機能を約15%向上させたという結果が報告されています。また、抗炎症作用も確認されており、炎症性サイトカインの産生を約20〜25%抑制したというデータもあります。
この製品では比較的下位の配合ですが、くすみケアと肌荒れ予防の補助として機能していると推測されます。
「水なのに乳液」という独特の使用感
400mlで1,320円という圧倒的コスパ
発酵×米由来成分のダブル配合
美白成分の配合濃度は控えめ
成分レベルは平均以下(2.2/5.0)
即効性よりも継続使用前提の設計
この製品の最大の強みは、「大容量×低価格」による継続しやすさです。美白ケアは3〜6ヶ月の継続使用が推奨されるため、心理的・経済的ハードルの低さは重要な要素となります。1日2回使用しても約2ヶ月使える400mlサイズで1,320円という価格設定は、「ケチらずたっぷり使える」というメリットを生み出しています。
配合成分を見ると、コメヌカ油やコメ発酵液といった美白関連成分は全成分表示の下位に位置しており、濃度としては0.1〜0.5%程度と推測されます。医薬部外品の美白有効成分(通常1〜2%配合)と比較すると、穏やかな作用レベルと言えるでしょう。
しかし、水性保湿油による独特のテクスチャーと保湿力(3.2/5.0)は評価できます。化粧水でありながら乳液のようなとろみがあり、肌なじみが良いという特性は、特に乾燥が気になる方や、スキンケアステップを簡略化したい方にとって魅力的です。
「毎日の食卓に並ぶお米のような、派手さはないけど続けられる美白ケア」
この製品は、「コスパ」と「継続性」に特化した実用派化粧水です。成分配合のグレードは平均以下(2.2/5.0)ですが、400mlで1,320円という価格設定により、「たっぷり使える」というシンプルな強みを実現しています。
美白成分であるコメヌカ油やコメ発酵液の配合濃度は控えめで、劇的な効果を期待するには物足りないかもしれません。しかし、3〜6ヶ月の継続使用を前提とするなら、経済的負担が少ないという点は大きなアドバンテージとなります。医薬部外品の美白化粧水が150mlで3,000〜5,000円という価格帯であることを考えると、コストは約1/5〜1/8程度です。
水性保湿油による独特のテクスチャーは、化粧水と乳液の中間的な使用感を提供し、スキンケアステップの簡略化にも貢献します。安全性スコアは3.4/5.0と平均以上で、刺激性の低い処方設計がなされています。
「高価な美白化粧水が続かない」「日本酒コスメに興味がある」「化粧水だけでしっとり感がほしい」「まずは手頃な価格で美白ケアを始めたい」という方には、入門編として検討する価値があると考えられます。
最後に一言: 美白ケアは「続けること」が何より重要です。高価な製品を短期間使うよりも、手頃な製品を長期間継続する方が、結果として満足度が高いというデータもあります。この製品は、そんな「継続の美学」を体現した一本と言えるかもしれません。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。