総合点

総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サイズ (cm)
サブカテゴリ
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メーカー
HFCプレステージジャパンブランド
ウエラ容量
250ml参考価格
1663円1ml単価
6.7円JAN
3616302076758ASIN
B094X5C3ZD発売日
20210514ID
9535全成分
解析チームです。ウエラと言えば、世界的なヘアケアブランドとして名高いドイツ生まれの老舗メーカー。プロフェッショナル向けのカラー剤で圧倒的なシェアを誇り、サロン専売品として培ってきた技術力は業界でも一目置かれる存在です。そんなウエラが展開する「カラーモーション+」シリーズは、ブルーバイオレット系の色素を補給して黄ばみを抑える、いわゆる「ムラシャン」の一種。でも、ブランド力と製品の中身は必ずしもイコールではないんですよね。今回取り上げるアメジストシャンプー、果たしてウエラの名に恥じない内容なのでしょうか。
解析ドットコムでの総合ランクは2909位/3036個。つまり、下から127番目という衝撃的な数値です。総合点は5点満点中わずか1.31点。特に目を引くのが配合成分レベルの0.7点という評価で、これは全製品の中でも最底辺クラス。洗浄力だけは4.8点と突出していますが、肝心の洗浄剤の品質は1.1点という有様。要するに「強力だけど粗悪」という状態です。
髪補修力1.7点、保湿力1.9点、エイジングケア力1.3点と、あらゆる美容指標が2点未満。一方で口コミサイトでは4.1点の高評価を得ているという不思議な乖離が見られます。これ、泡立ちの良さや即効的な洗い上がりだけで判断されている可能性が高いですね。
正式名称はポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム塩。これ、100均シャンプーの定番成分なんです。1960年代から使われている古典的な界面活性剤で、最大の特徴は「安い・泡立つ・洗浄力が強い」の三拍子。でも、美容面では歓迎できません。
ドイツのハンブルク大学の2019年研究によると、ラウレス硫酸系の界面活性剤は角質層の細胞間脂質を過剰に除去することが確認されています。つまり、髪や頭皮に必要な油分まで根こそぎ奪ってしまう。カラーリングした髪にとっては、せっかく定着した色素を流出させる原因にもなります。
余談ですが、「ラウレス」は「ラウリル」よりマイルドという説明をよく見かけますが、これは半分誤解。確かに皮膚への浸透性は低減していますが、洗浄力の強さは同等です。脱脂力が強すぎて、継続使用で髪はパサパサ、頭皮は乾燥してバリア機能が低下するリスクが高まります。
脱脂力
95%
ベタイン系の両性界面活性剤で、ラウレス硫酸Naの刺激を和らげる役割。ベビーシャンプーにも使われる比較的マイルドな成分です。でも、あくまで「補助」。主洗浄剤がラウレス硫酸Naである以上、焼け石に水感は否めません。
ムラシャンの核となる色素成分。黄ばみを打ち消すブルーバイオレット系の染料です。ただし、髪に定着させるには適度な洗浄力とタンパク質の吸着機能が必要。このシャンプーのように洗浄力が強すぎると、せっかくの紫色素も流れてしまい、効果が半減する可能性があります。
いわゆるアルガンオイル。モロッコ原産のアルガンツリーから採れる貴重なオイルで、ビタミンEやオレイン酸が豊富。髪に艶と柔軟性を与える優れた成分ですが、配合位置が後方すぎるのが問題。全成分表示で27番目という位置は、ほぼ香り程度の配合量と推測されます。
カチオン性の高分子ポリマーで、髪の表面に吸着して滑らかさを出します。ただし、これも配合量は決して多くない。ラウレス硫酸Naで荒れた髪表面を取り繕う程度の役割でしょう。
「ブランドロゴだけ高級、中身は学生寮のシャンプー」
率直に言わせてもらいます。このシャンプー、ウエラというブランド力に甘えすぎじゃないでしょうか。主洗浄剤がラウレス硫酸Naって、2025年の今、美容に関心がある人向けの製品としてはあり得ない選択です。紫401でムラサキ色を謳っても、その前に髪を傷めてしまっては元も子もありません。
解析ドットコムでの総合ランク2909位/3036個という数字が、すべてを物語っています。配合成分レベル0.7点という評価は、同価格帯の他製品と比較しても圧倒的に低い。1,663円出すなら、もっと髪に優しいムラシャンはいくらでもあります。カラーリングした髪を本気でケアしたいなら、アミノ酸系やタウリン系の洗浄剤を使った製品を選ぶべきです。
ここで豆知識ですが、サロン専売品=高品質という図式は、もはや過去の常識。現代では、ドラッグストアのプチプラ製品のほうが成分的に優れているケースも珍しくありません。大切なのはブランドじゃなくて、成分表をちゃんと読むこと。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。