解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
ブランド名
daleaf容量
200ml参考価格
1686円1mlあたり
8.4円JANコード
8809372278596ASIN
B0B4RJ9SYV発売日
20230215KaisekiID
10803全成分
解析チームです。韓国発のヴィーガンヘアケアブランド「Daleaf(ダリーフ)」をご存知でしょうか?植物由来成分にこだわり、動物性原料や実験を排した製品開発が特徴のこのブランド、国内外でじわじわと話題になってきています。今回はその中でも特に“ケラチン10,000ppm配合”というパワーワードで登場した『LPTケラチントリートメント』を解析。ケラチン10,000って、聞いただけで毛先がよみがえりそうな響きですが、数字に裏打ちされた中身は果たして…?メーカーの思惑と消費者評価、そのギャップに迫ります。
まずは本製品の“定量的な立ち位置”からチェックしていきましょう。
「ケラチン高濃度トリートメント」と銘打っているものの、成分分析上はケラチン由来と思しき原料(加水分解ケラチンなど)は確認されません。実際、全成分中において“ケラチン”の直接表示はありませんでした。主成分はコンディショナーによく見られるセテアリルアルコール、ベヘントリモニウムクロリド、ジメチコン類で構成されており、特に補修機能に特化した印象は薄めです。
にもかかわらず、実売価格1,686円で200ml。競合製品と比較してもコスパは平均的(コスパスコア2.6点)で、「ラグジュアリーに振ってるのに中身は庶民派」という、いわゆる“ミスマッチ系”アイテムの可能性が…?
加水分解ダイズタンパクは、ダイズを酵素で分解して得られるペプチド&アミノ酸のミックス。低分子で肌への浸透性が高く、バリア機能をサポートして保湿力アップに貢献します。実際、J Cosmet Sci. 2006;57(2):155-66では、ダイズペプチド配合製剤が角層水分量を有意に上昇させたという報告があります。さらに抗酸化能もあるため、髪のアンチエイジングにも一役買う優秀素材です。
おなじみプロビタミンB5であるパンテノールは、保湿・鎮静・補修の三拍子揃った“毛髪界の万能選手”。角層の水分保持力を高め、キューティクルを滑らかに整えてくれます。医薬部外品の育毛剤にも採用されることの多い信頼素材。
日本古来の美容素材として名高いツバキ(椿)は、毛髪のつや・柔軟性向上に有効。脂質構成がヒト皮脂と近く、吸着性が良好です。特に椿油は18-MEA(髪の天然脂質)との親和性が高いとされており、光沢感の持続に優れています。
まずメリットですが、使用感は良好。シリコン系(ジメチコン、アモジメチコンなど)が滑らかな手触りを生み、ベース成分の構成もしっかりしています。また、植物由来成分が豊富で、椿・アボカド・マカダミアといったオイルブレンドは皮脂類似性が高く、ナチュラル志向の方にも訴求力があります。
ただし、ケラチン10,000ppmの訴求は誤解を招く可能性があります。全成分表示からは、ケラチン(または加水分解ケラチン)が確認できず、これが事実であれば成分表示とのギャップが存在することに。これは消費者庁の景表法的にも軽視できないポイント。「補修力に期待して購入したら、普通のコンディショナーだった」という声が出るのも納得です。
また、エイジングケアやスカルプケア要素は控えめ。イナゴマメ果実やカキ果実エキスといった植物成分が含まれているものの、実際のスコアはスカルプケア1.7点、エイジング1.8点と控えめな水準。
このトリートメント、「ケラチン10,000ppm」のインパクトワードで期待値を上げておきながら、中身はコンディショナーとしてのベーシックな機能に落ち着いているという、やや肩透かし系アイテム。とはいえ、口コミ評価は高く、使用感の良さや香り(ローズ&ピーチ)に好印象が集まっているのも事実です。
実際に髪の手触りが改善されたという声もあり、“感性重視派”にはフィットする一品。ただし、ダメージ補修目的での購入は注意が必要です。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。