髪の補修が得意なタイプのトリートメントです。
全体的にコーティングの能力は高くないのですが、キューティクルや髪のダメージ補修を得意とする成分の配合や、人工皮膚素材のキトサンのようにダメージ部分を穏やかに確実にカバーできる成分の配合が好感度高めです。
軸となっているのがヘマチンであったり、ケラチン、キトサンのようなダメージ部分のタンパク質を強化する作用。選択的にダメージ部分吸着してくれるので、つけて何十分も放置したりしなくても速やかに補修されます。
セテアラミドエチルジエトニウム加水分解コメタンパクは18−MEAというキューティクル同士を接着する成分を擬似的に再現したもので、美しい艶や指通りの形成に寄与するでしょう。
補修された状態の上に乗っかるのが、前述したキトサンやヒアルロン酸の280倍の吸着力を持つヒアロベールであったり、シリコンなど、というわけですね。
効果がとても高い、というわけではないが確実に届く
素材個々の特性は優れていて、ダメージ補修の部分にはしっかりとレベルの高い素材が配されています。
プロが使うような圧倒的な凄み、を持っているわけではありませんが、日常的に使うトリートメントとしては納得の品質レベルに達しているといえるでしょう。
浸透性の優れるペリセアの配合もありますし、おなじみのオリーブオイルやアルガンオイル、艶を出すひまわりオイルやはちみつタンパクの配合もありますね。
メープルシロップで有名なサトウカエデ樹液、リピジュアの配合もあります。
このように、比較的肌に負担をかけにくい成分で構成しながら、レベルの高いヘアケア効果を実現しようという意図が垣間見えます。
基本的には髪のダメージを補修したいという目的が第一で、全体的にバランスの良いコンディショニング効果を得たいという方に最低限のクオリティは提供できる内容となっています。
また、値段を考えればコストパフォーマンスは良い方と言っていいのではないでしょうか。
この辺の価格帯で、しっかりヘマチンやペリセア、キトサンなどの優れた成分を使えるのはメリットと言えます。
最初に言ったようにコーティングの要素は心もとないので、よりヘアマスク的な効果を望んでいる場合は違う選択肢を考えても良いかと思います。
このトリートメントは、髪の強度を底上げするような、ある意味で実感しづらい部分が強みとなっているので、即効性を求めるツヤ・驚くような指通り重視の場合は他をあたりましょう。
ダメージケア目的であれば試す価値ありです。
トリートメントに於ける様々な補修効果を散りばめた、バランス型のトリートメントです。
コーティングは弱い。補修中心。