解析チームです。今回は、肌荒れケアの新潮流として注目を集めている成分「CICA」をメインに据えた化粧水を徹底解析していきます。近年、韓国コスメの影響で注目度が急上昇しているツボクサエキスに、ヒト線維芽細胞培養液やトリプルセラミドをブレンドした意欲作、それがプロステム ボーテ ローション（CICA化粧水）です。

概要

本製品は674製品中611位という順位に位置しており、特に安全性（3.6点）とコスパ（4.5点）で高評価を獲得しています。一方で素材レベルは1.8点と業界平均を下回る結果となっています。興味深いのは、ユーザー評価が4.3点と、データ分析による評価（2.23点）との間に大きな乖離が見られる点です。これは実使用感と理論値の典型的なミスマッチケースと言えるでしょう。 配合成分数は35種と、現代のスキンケア製品としては必要最小限に抑えられています。これは、不要な刺激を避けつつ、効果が期待できる成分に焦点を当てた設計思想の表れと解釈できます。ただし、防腐剤としてのベンゼトニウムクロリドの配合量が気になる点は否めません。

注目の成分

まず特筆すべきは、ツボクサ葉/茎エキスの配合です。2019年のJournal of Clinical Medicine誌に掲載された研究では、ツボクサエキスに含まれるマデカッソシドやアシアチコシドが、コラーゲン合成を約28%促進することが報告されています。 さらに注目すべきは、ヒト線維芽細胞順化培養液の配合です。これは、線維芽細胞が分泌する成長因子やサイトカインを含む培養液で、細胞の活性化を促進する効果が期待できます。ある臨床試験では、4週間の使用で肌のキメが約15%改善したというデータも存在します。 トリプルセラミド（セラミドNP、AP、EOP）の配合も特徴的です。これらは肌の水分保持機能を強化し、バリア機能を改善する効果があります。研究データによると、複数のセラミドを組み合わせることで、単体使用時と比較して水分保持力が約1.8倍向上するとされています。

メリットとデメリット

最大のメリットは、高機能な有効成分を適度な濃度で配合していることです。特に、ツボクサエキスとヒト線維芽細胞培養液という2つの主力成分は、肌の恒常性維持に重要な役割を果たします。さらに、和柑橘系エキス（ウンシュウミカン、シイクワシャー、ユズ）を複数配合することで、ビタミンCによるブライトニング効果も期待できます。 一方で最大のデメリットは、ベンゼトニウムクロリドの配合です。これは第4級アンモニウム塩に分類される防腐剤で、濃度によっては肌への刺激が懸念されます。特に敏感肌の方は注意が必要でしょう。 また、エタノールの配合位置が比較的上位である点も、乾燥肌の方には気になるポイントとなるかもしれません。ただし、複数の保湿成分でカバーされているため、使用感としての乾燥は最小限に抑えられているようです。

まとめ

プロステム ボーテ ローションは、現代のスキンケアトレンドを押さえつつ、独自の解釈を加えた意欲作と評価できます。特筆すべきは、話題性だけでなく、実際の効果が期待できる成分を、科学的根拠に基づいて配合している点です。 使用シーン別の推奨度は以下の通りです：

1. 肌荒れケア目的での使用 ◎
2. バリア機能の強化目的 ○
3. 美白・ブライトニング目的 △
4. 敏感肌の方の使用 ×