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ラウレス硫酸ナトリウムベースという点ではシャンプー単体としても
あまり品の良い印象はありませんが、
それでも両性界面活性剤やアミノ酸系界面活性剤をミックスして使用感は多少良いように調整されています。
アモジメチコン、アミノ編成型のシリコンですが、褒められはしないものの、一応エモリエントなコーティング効果で髪を保護する役割です。
セリンはアミノ酸でこちらもエモリエント、りんごエキスは髪の滑りを多少改善しそう。
このあたりまでは、一応リンスインシャンプー的な要素もあり、それなりに説得力はありますね。
た だ し、
ジココニウムクロリド、ステアルトリモニウムクロリド。この2つは、
4級カチオン界面活性剤ですね。
陽イオン界面活性剤ということです。
洗浄剤は陰イオン界面活性剤です。
要は、洗濯で例えると、洗剤の中に柔軟剤を直接混ぜたようなもの、ですね(普通は別々にいれます)。
なぜ、陰イオン界面活性剤と、陽イオン界面活性剤は別々に使われるかというと、お互いが引き合って失活させてしまう、つまり、洗浄という機能や、柔軟剤のような機能のどちらも(全部でないにしろ)打ち消し合ってしまうため、
混ぜて使うのはNGなのです。
なぜこのようなシャンプーではミックスされるかといえば、この失活させた際に形成される錯体が強固な皮膜形成作用を有するため、と言われています。
つまり、リンスインシャンプーのような振る舞いをするというのです。
ただし、このアニオン
×カチオンは必要以上に吸着力が強く、除去されづらいため
どんどん蓄積して使うほどに感触とツヤを悪化させる特徴があり、
そもそもシャンプーなのですから
頭皮にまで強固にべったりと被膜形成してしまうのは何のメリットもありません。
ましてや、4級カチオン界面活性剤は猛烈なタンパク変性作用、トリクロサンを遥かに凌ぐ殺菌作用などの特徴から、
本来肌に触れる化粧品に含まれることが想定されていない成分です。
あえて肌に塗る製品に4級カチオン界面活性剤が使われるのは、脱毛剤が代表的です(塗って固めて剥がすタイプ)。
そのため、カチオン界面活性剤配合シャンプーで脱毛被害が頻発したのは何ら不思議なことではなく、必然性があります。
そういった観点で見ると、禿げることはないとしても、
リンスインシャンプーとして適切な内容であるとは到底言い難い製品なのであります。