解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サイズ (cm)
サブカテゴリ
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メーカー
ユニリーバ・ジャパンブランド名
Clear容量
350ml参考価格
588円1mlあたり
1.7円JANコード
4902111755236ASIN
B07MN9YP2D発売日
20190131KaisekiID
10026全成分
解析チームです。世界33カ国で男性用シャンプー売上No.1の実績を持つユニリーバ・ジャパンの「CLEAR フォーメン トータルケア スカルプシャンプー」。シトラス系のフレッシュな香りと「頭皮の奥三層への成分浸透」を謳う製品ですが、果たしてその真価は?
当社のスコアリングでは総合点1.31/5点と業界下位2862位(全3036製品中)という結果に。特に配合成分のレベル0.5点、安全性1.4点は警戒レベルです。一方で洗浄力4.4点と業界平均を大幅に上回る「強すぎる洗浄力」が目立ちます。1000円未満の価格帯では異例の高ランク(EC売上281位)を記録していますが、直近90日間の売り上げ増減率は-2%と下降気味。
成分リストに目を凝らすと、ラウレス硫酸Naを主剤とする洗浄成分がTOP3を占めるなど、コストパフォーマンス優先の設計が明らか。一方で、保湿成分として配合されるサルビアヒスパニカ種子油(チアシードオイル)は注目素材ですが、全体の配合バランスから見ると「洗う」ことに特化した商品構成と言えます。
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム塩として知られるこの成分、米国化粧品香料協会(CIR)の研究では皮膚刺激性がラウリル硫酸Naの60%に抑えられていると報告されています(*1)。ただし、皮脂除去力は同等レベルで、過剰使用により頭皮の常在菌バランスを崩すリスクがあります。
環境中で分解されにくいこの成分は、欧州化学物質規制(REACH)で「要注意物質」としてリストアップされています。製造コストが安価なため大量生産品には好まれますが、米国環境保護庁(EPA)の調査では水質汚染の懸念物質として分類されています(*2)。
チアシードオイルとして知られるこの成分、2018年のJournal of Cosmetic Dermatology誌掲載研究によれば、10%濃度で28日間使用した被験者の91%が頭皮の保湿力向上を実感。リノレン酸(オメガ3)が50%以上含まれるため、抗炎症作用も期待できますが、本製品の配合順位は12位と控えめです。
洗浄力4.4点という高スコアは、皮脂除去率89%という実測値(*3)から裏付けられています。ただし、過剰な脱脂により頭皮のバリア機能を損なう可能性があり、日本皮膚科学会のガイドラインでは「週3回以上使用の場合は保湿ケア併用を推奨」と明記されています。
588円という価格帯ながら、2021年のシャンプー成分分析レポート(*4)によれば、同価格帯製品の平均配合成分数23個に対して本製品は27個と豊富。ただし、その多くが洗浄補助成分であり、頭皮ケア成分の割合はわずか7%に過ぎません。
プラスチック容器のリサイクル率85%という環境配慮設計(*5)と、ドデシルベンゼンスルホン酸TEAの環境残留性という矛盾した側面を持っています。これは「消費者目線のコストパフォーマンス」と「環境コスト」のトレードオフを象徴する結果です。
このシャンプーは「サウナ帰りの汗拭き」のようなものです。一時的なスッキリ感は魅力的ですが、日常使いすると頭皮がカサつくリスクがあります。成分スコア0.5点という低評価は、頭皮ケアを真剣に考える方には厳しい現実でしょう。
でもね、1000円未満でこの洗浄力はコスパ良し!と割り切れば、油断すると使い続けたくなる魅力があります。ただし、週3回以内の使用に留め、その後は保湿ケア必須です。
こんなあなたにおすすめ:
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。